民間から公務員を目指す上では、必ず注意しておくべきポイントがあります。それは、「慎重に検討した上で公務員を目指す」ということです。
「なんとなく」「安定しているから」という理由で転職先を決めることは、公務員であるなしに関わらず大きなリスクになります。
今回は、民間から公務員への転職を検討している方に向けて「公務員を目指す前におさえておくべきポイント」について解説しています。
公務員の給料は、民間企業の状況を元に算出されている。今現在は、賃金引き上げの状況にあるから、全体としてみれば決して「下がる」とはいえないんじゃ。
しかし「公務員」へ転職する前には、必ず検討しておくべきことや考えておくべきことがある。今回はその話をしよう。
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INDEX
民間から公務員へ!給料は下がるの?
「公務員の給料は、年々減少している」…そういった話も聞くことが多いでしょう。実際のところ、公務員の給与は減少傾向にあるのでしょうか?
公務員の給与は民間の状況と照らし合わせて決定されます。近年の不景気の影響で民間と同様に賃金引き下げが行われてきた地方公務員ですが、2014年からは民間同様に賃金の引き上げが実施されています。また、震災復興に充てるための特別減額処置も撤廃されました。
公務員の給与は民間企業で働く労働者の賃金の状況に合わせて上下します。2014年度以降は、景気が多少良くなったことで賃金の引き上げが実施されています。ですので、全体的には「公務員だからといって給与が下がる」というわけではありません。
しかし、これはあくまで「全体」の話。専門的なスキルを持っていたり、国家資格を持っていたり、「活用できるスキル」を持っている方は特定の業界で働くほうがより給与・キャリアアップを目指すことができるといえます。
公務員への転職方法は?
公務員へ転職するための方法の基本を最初におさえておきましょう。公務員への転職は、その条件として第一に「年齢」による制限が存在します。
21歳~29歳の方の場合:「大卒程度一般枠」
30代以降の方の場合:「社会人経験者枠」
それ以外に業種・職種・業界の制限は一般的にありませんが、社会人経験者としての枠から公務員を目指す場合は、これまでの社会人としての経験を明確にしておく必要があります。
また、大卒程度一般枠の場合でも、一般企業ほど新卒との差はありませんので、志望動機が明確になっていれば、転職回数や前職での仕事内容によって大きく差が出ることはないといえます。
広く門戸が開かれているのが「公務員」といえそうですね。
試験の開催時期や試験内容は、「公務員試験総合ガイド」による調査が便利です。
「大卒程度」の意味
必ずしも大学を卒業していることを必須条件としているわけではなく、「大学卒業程度の学力」があるとする採用枠です。中退も含まれる表現であることに注意しましょう。また、自治体ごとに学歴を資格条件にしている場合もありますのでこちらも注意してください。
公務員へ転職すると決める前に考えておくべき5つのポイント
実際に公務員試験を受けることを検討する前にすべきことは、「本当に公務員でいいのだろうか?」という悩みを解消することです。今のあなたには、公務員でも民間企業でも様々な選択肢があるはずです。まずは冷静にご自身のキャリアを考えていくためのポイントをおさえてみましょう。
1 勉強時間は確保できるか?
公務員として採用されるためには、まずはじめに公務員試験を突破する必要があります。科目数が多く、片手間で勉強できる資格の比ではないため、仕事をしながら勉強する場合は覚悟が必要といえます。
教材テキスト、通信講座、予備校など様々な選択肢がありますが、どれも大きく時間が拘束される点では同様です。今の働き方から、勉強時間を確保できるかどうかをスケジュールとして組み込んでみましょう。
2 仕事内容をイメージだけで決めていないか?
公務員は、民間企業とは業務の性質が異なるために具体的なイメージを持つことができない方が多いでしょう。
公務員全てに共通する仕事の内容は、抽象的には「国民や住民への公共サービスの提供」と表現できます。しかし、業務内容を具体的にイメージできなければ、採用された後に業務内容が自分には合わないと感じてしまうかもしれません。
具体的に仕事内容をイメージする方法としては、下記の方法があります。
公務員の仕事を具体的にイメージする3つの方法
- 自治体の施設(市役所・区役所・県庁など)に実際に足を運ぶ
- 広報誌、HPを閲覧する
- 説明会に行く
「ノルマがない」「楽そうだ」という単なるイメージを持つことは大変危険です。出来る限り自身で仕事内容をイメージできるよう、転職を検討する際は下調べを入念に行うべきでしょう。
3 自己分析を行う
これまでのあなたの経験、スキル、実績がどのようなものなのかを面接や選考書類で伝えるための準備を行うことは公務員への転職でも同様です。
これまでのあなたの仕事ぶりのどんな点に強みがあり、その強みをもとにどんな仕事をしてきたのかをハッキリさせておくことは、採用に繋がる大きな要素になります。
公務員でも、自治体ごとに求めている人材は異なります。公務員としてどんな人材が求められているのかはHPや広報誌、その他様々な資料を検索することで確認できますが、自己分析は自分自身を振り返ることで初めてわかります。
自己分析に役立つツールとしては、転職サイト『リクナビNEXT』の「グッドポイント診断」が大いに役立ちます。
この診断はあなたの強みの要素を解説とともに表示してくれますので、自己分析を行う上で大変重要な資料になります。
この情報をもとに、自身の強みを面接官にアピールできるようにしておきましょう。
4 志望動機を明確にできるか?
公務員に限らず一般企業でも同様ですが、公務員になる以上は「なぜ公務員になりたいのか?」が明確に説明できる必要があります。
公務員は民間とは異なり、国民・住民に公共サービスを提供する行政機関としての業務を行います。ですから、その業務の性質を踏まえた志望動機を考えることが不可欠です。
民間企業での仕事とのギャップが原因で、モチベーションを大きく低下させてしまうことになるケースも考えられますので「〇〇を理由として公務員になりたい」という明確な動機を自分自身で言葉にしておきましょう。
たとえば、「地域活性化がしたい」という理由を志望動機にした場合でも、地域にある民間企業で地域活性化を行う選択肢もあるでしょう。それでも公務員を目指すなら、どんな志望動機が必要でしょうか?
自分を批判的に見てみることで、志望動機を深掘りする作業が必要になります。
おすすめ記事:民間から公務員を目指す際の志望動機の考え方・伝え方
5 民間をもう一度視野に入れてみる
志望動機と関連しますが、上記の「地域活性化に貢献したい」という目的がある場合でも、選択肢は公務員だけではありませんよね。
このように、あなたが仕事に求めている条件は、公務員以外の選択肢でも満たすことのできるものかもしれません。
また、給与や福利厚生という観点からも、あなたの働き方や仕事に求めることによっては公務員以外の選択肢のほうがあなたにとっていい場合もあります。「公務員と決めたからそれ以外は検討しない」ではなく、あなたのキャリアと人生を大きく見据えた選択が大切であるといえるでしょう。
公務員になるか迷っている方はどうすればいいか?
ここまで、公務員への転職を検討する場合に考えておくべきことを5つご紹介してきました。どれも、実際にアクションを起こす前に慎重に考えるべきことです。
公務員になるかどうかを迷っている場合は、まず民間を含めあらゆる選択肢を検討してみることが重要というのが本記事の結論になります。他の転職の選択肢を抑えたうえで公務員というキャリアを選択することは、「後悔しない転職」において欠かせない行動になります。
キャリアや働き方に関する悩みを誰かに相談しながら転職を進めていきたい方や、民間も視野に入れて転職活動を行いたい方は、「転職エージェント」をおすすめします。
転職エージェントは、いわばあなたの転職活動をすべてサポートしてくれる秘書のような存在。転職相談やスケジュール調整の他、面接に必要な情報を教えてくれたり、面接準備をサポートしてくれたりと心強いサポーターになってくれます。
転職エージェントを使うことのメリット・デメリットは?
転職エージェントとは、いうなればあなたの「秘書」のような存在です。転職エージェントサイトは多数ありますが、共通しているのは「担当者がつき、転職活動を一貫してサポートしてくれる」ということ。
ここでは、転職エージェントを使用することのメリット・デメリットをご紹介しています。転職を検討している方は、下記のメリット・デメリットをよく理解した上で活用していきましょう。
メリット
自分に合った職場を探してくれる
転職エージェントの最大の特徴は、業界や転職事情に精通したエージェントが転職相談に乗ってくれること。つまり、あなたの特性や経歴を活かしたアドバイスを受けること、「どんなところに転職すべきか?」といった悩みを相談することができるということです。
その上で求人を紹介してくれるため、「自分に本当に合っているのだろうか?」という悩みを持つ必要がなくなりますし、万が一悩みを持ったとしても、その都度相談をすることができます。
転職が初めてな方や、転職に大きな不安を抱いている方にとって、一人で転職活動を行う必要がない転職エージェントはかなり心強い味方であるといえます。
転職活動に必要な準備をサポートしてくれる
相談やアドバイスだけではなく、内定を得るための面接の準備や面接に必要な選考書類の準備を行ってくれるのもエージェントの特徴です。また、在職しながらの転職活動で最も不安のある「スケジュール調整」も、最適な日程を企業側と相談した上で決めてくれるため、面接のスケジュール調整がとても楽になります。
転職活動は想像以上に「すべきこと」が多いため、「まず、何をすべきかわからない」という方にはぜひ転職エージェントをおすすめします。
デメリット
自分で数多くの求人情報を見ることができない
転職活動を複数回行っている方や、既に細かな条件等まで決まっている方にとっては、「多くの求人情報を見たい」が転職活動の最大のポイントといえます。
転職エージェントは、最適な求人を提案してくれるという点では優れていますが、どうしても「自分でみたい」という場合の量や効率としては一般の転職サイトに劣ります。
しかし、その分ひとつひとつの求人情報を綿密に紹介してくれるため、求人内容に対する信頼性は高いといえます。
転職する業界や職種・業種などが明確になっていない場合、一人で転職サイトを使い多くの求人を見ることは、転職活動に多くの時間を割いてしまうことになりますので、注意が必要です。
担当するエージェントによって対応が変わる
転職エージェントは、転職者によって担当者が就くシステムなので、その分具体的なサポートを得ることができます。反面、担当するエージェントによって、対応やアドバイスの内容に幅があることに注意が必要です。
転職エージェントサービスは、複数活用する方がとても多いというデータがあります。
転職エージェントは「4社」以上の活用で転職に成功する割合がぐんと上がります。担当者に不安がある場合でも、それを解決する方法はあるといえますね。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
企画職へ転職する際に活用すべき転職サービス選びのコツ
転職エージェントは、複数活用することで最も転職成功率が高まります。これを機に登録をしておきましょう。
エージェントサイトは、必要項目を入力し登録完了した後、メールや電話等であなたの日程に合わせて転職支援を行ってくれます。「今仕事が忙しい!」「時間がないかも…」と不安な方も心配せずにまずは登録してみましょう。あなたの転職成功率がグンと上がります。
■転職エージェントを選ぶコツ
- 求人数(多くの数がある分、選択肢が増える)
- サポート内容(エージェントサイトによってサポートしてくれる内容や方法が変わる)
- どの業界に強いか?(職種・業界に特化したエージェントがある)
この3つの観点から、自分にあった転職エージェントを複数活用していくことをおすすめします。
リクルートの転職サービス『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
「リクルート」が運営するエージェント型転職サービス。最大の特徴はリクルートのパイプを活かした多数の求人案件にあります。
業界ごとに精通したアドバイザーが、給与等の条件や面接対策などといったサポートをしてくれますので、転職に不安があるが、選択肢は多く持ちたい方が活用できる転職サービスです。
どんな人にオススメ?
・転職活動の条件などの交渉に不安がある方(代行してやってもらえます)
・面接や選考の書類など、具体的な転職活動の準備が不安な方。
・自身のスキルやPRポイントなどがよくわからず、転職に悩んでいる方。
公務員を検討している方の転職におすすめのサイトを掲載中!転職サイトTOP5
まとめ|公務員以外の選択肢も検討しよう
そうじゃ!1人で働く環境を決めるのが不安なら、転職エージェントを活用するのがおすすめじゃ。
はかせより、明らかにエージェントのほうが頼りになりそうだね(ボソッ
ぐぬぬ。。。
今回は、民間から公務員への転職を検討している方に向けて「公務員を目指す前におさえておくべきポイント」について解説しました。公務員を目指す方は、「公務員だけ」という考えに縛られず、柔軟に働き方を考えていきましょう。
今回の内容を参考に、ぜひ転職を成功させてくださいね。
ねぇはかせ、ボク「公務員」を目指そうと思うんだ。それで、給料が下がるって話を聞いたから、不安になっちゃって。