「メーカー技術職として働きたい!」と考え、転職を検討している方の中にも「これまで技術職として働いてきた人」と、「今まで営業や事務といった仕事をしてきた人」と両方がいます。技術職としてこれまで経験を積んできた方はそのキャリアを活かし転職活動を進めるべきです。
しかし、未経験の方の場合、技術職に転職することは実際できるのか? という悩みを持つことでしょう。技術職の転職情報はあまり出回っていませんし、「転職したい」と考えていても踏み切れない…そんな状況ではないでしょうか。
そこで今回は、未経験で技術職を志望する転職者向けに、「技術職の仕事内容」や、転職において未経験で技術職を目指すことができるのか? という疑問を解消するための情報をまとめています。
INDEX
技術職とは?
技術職は職種として広く認知されていますが、その定義はまちまちです。Wikipediaでは、技術職の意味を「技術者」というワードで知ることができます。
技術者は製造業一般、サービス産業など製品やシステムなど、また農林水産分野など、モノやことを生み出される、生産が伴うすべての産業に存在している。
技術職は、大まかに4つに分類することができます。
技術職の分類
- 研究職
- 開発・設計職
- 生産技術職
- 建設関連技術職
それぞれ具体的な業務や担当する実務が異なりますので、ひとつひとつ内容を確認していきましょう。
1 研究職
製品のもととなる材料や技術自体を作る業務を行うのが研究職です。研究職はさらに2つの領域に分類することができます。ひとつは「基礎研究」と呼ばれる役割で、未知の領域を開拓し、新材料や新技術を実用化へと進める仕事を担います。もうひとつの「応用研究」は、基礎研究で得た材料や技術を製品へと繋げていく役割を担います。
社内でのプロジェクトチームでの研究のほか、社外を含めた研究機関と協同で研究することもあります。
2 開発・設計職
研究で得た材料や技術をもとに、実際に製品の開発を行うのが開発・設計職です。自社の強みを活かした製品づくりのほか、顧客企業の求める技術水準をクリアするための高度な専門性が求められます。
3 生産技術職
生産技術職は、製品開発後、その製品が市場に流通する際の課題解決を担う役割です。具体的には、コストダウンを念頭に置き、いかにビジネスの現場で製品を通用させるものとするかを提案・アドバイスします。
製品の実用化に向けた様々な課題を見つけ、実際に顧客に製品が届くまでの工程を担う仕事であるため、海外に生産拠点を持つ会社の場合は、海外への赴任が多い役割になります。
4 建設関連技術職
こちらは建設業で求められる技術職の分類です。建設関連技術職にはさらに3つに分類されます。1つ目は「土木設計」です。道路や公園などの施設を設計する役割を担います。2つ目は「住宅設計」で、注文住宅の設計を担います。3つ目は「建設設計」と呼ばれ、公共施設やマンション・ビルを設計する役割を担います。
建設事務所や建設会社での経験や関連資格の取得で評価が上がる職種です。
未経験での電気・機械系技術職への転職はできるのか?
電気・機械系技術職は、上記4つの技術職の分類の内、1〜3に該当します。一つの企業の中で、「メーカー技術職」として活動する際には、企業の部署や配置にもよりますが1〜3の実務が求められるでしょう。
そのため、「即戦力」としての経験やスキルが求められますので、未経験で電気・機械の設計や技術開発を行う技術職へ転職することは大変むずかしいといえます。
しかし、難しいのは事実ですが、「絶対に不可能」というわけではありません。技術職では何よりも「経験」が重視される業界ですので、「未経験」の状態で技術職という働き方を選ぶことは不可能ではないといえます。
次の項目から、技術職へ転職する際のコツをポイント別にまとめています。ご自身の経歴や状況と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてください。
技術職への転職を成功させるためのコツ
ここでは、未経験で技術職を目指す方がおさえておくべき転職を成功させるためのコツをご紹介しています。
1 社内の人事異動を最初に検討する
未経験で技術職への転職を目指す方は、ほとんどの場合「やったことのない職種へ転職したい」と考えていることと思います。未経験の職種の中でも、特に専門的な技術を扱い仕事をする「技術職」に魅力を感じ、転職を検討していることでしょう。
技術職への志望動機が上記に当てはまる場合、あなたがすべきことは現職の企業で「人事異動」を行い、技術者としての働き方ができるかどうかを検討してみるべきであるといえます。
なぜなら、未経験での転職はあなたの経験やスキルをもとに評価する以外の方法がありません。それに対して、社内での人事異動であれば、これまでの実績により構築した「評判」「評価」があります。未経験での転職の場合、この選択肢を取ってから転職を検討しても遅くありません。
2 関連資格を取得する
次に、自分の求める技術職の関連資格を取得することをおすすめします。実務経験がある場合は、その経験をいかに選考時に伝えることができるかがカギになります。対して、未経験者の場合は、「志望する職種に役立つ資格・必要な資格」を取得しているかどうかがカギになります。
たとえば、国家資格の「技術士」や「CATIA認定技術者試験」の合格などは、その努力やプロセスも含め、選考時に高く評価されます。また、同時に実務でも大いに役立つことでしょう。
技術士の資格は、二次試験を受ける場合実務経験が必要ですが、一次試験合格で「技術士補」と呼ばれる資格を取得することができます。
3 いわゆる「文系」のスキルが求められる求人を探す
技術職と言うと、その高い専門性や技術力が求められるだけと思いがちですが、協同で研究開発を行うメンバーや社外技術者とのコミュニケーションや、顧客対応が求められるケースもあります。
そして、営業スキル等のいわゆる「文系のスキル」を持ち合わせている場合、その経験を活かすことのできる現場に転職すべきでしょう。
求人内容を「未経験可」だけで探さず、具体的な仕事内容をよく見て判断し、あなたのこれまでの経験やスキルが活かせる点はどこかを見極めることが大切です。
4 転職エージェントを活用し未経験求人を探す
技術職の求人が多い転職サイトを活用することで、「未経験から」技術職を目指すことは可能です。
しかし、実際に未経験でも仕事ができる求人を探すのはカンタンなことではないのが現実です。応募してみるまで分からないのはどんな業種、業界の企業への転職でも同様ですが、技術職の場合は特に業務内容が多岐にわたるため、未経験の方が求人内容から「転職すべきかどうか?」を見極めることは難しいのです。
「自分に向いている求人は何か?」「自分のこれまでの経歴を活かせる技術職はあるのか?」という悩みを払拭するためには、業界に精通しているエージェントとともに転職活動を進めるべきでしょう。
たとえば、未経験で応募できる企業の求人や、面接でのPRの方法など、細かい部分まで手厚くサポートしてくれるため、技術職への転職にチャレンジする場合は、ぜひとも転職エージェントを活用すべきです。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
技術職へ転職するために活用したい転職エージェントまとめ
転職エージェントは、複数活用することで最も転職成功率が高まります。これを機に登録をしておきましょう。
エージェントサイトは、必要項目を入力し登録完了した後、メールや電話等であなたの日程に合わせて転職支援を行ってくれます。「今仕事が忙しい!」「時間がないかも…」と不安な方も心配せずにまずは登録してみましょう。あなたの転職成功率がグンと上がります。
リクルートの転職サービス『リクルートエージェント』
『リクルートエージェント』の特徴
「リクルート」が運営するエージェント型転職サービス。最大の特徴はリクルートのパイプを活かした多数の求人案件にあります。
業界ごとに精通したアドバイザーが、給与等の条件や面接対策などといったサポートをしてくれますので、転職に不安があるが、選択肢は多く持ちたい方が活用できる転職サービスです。
どんな人にオススメ?
・転職活動の条件などの交渉に不安がある方(代行してやってもらえます)
・面接や選考の書類など、具体的な転職活動の準備が不安な方。
・自身のスキルやPRポイントなどがよくわからず、転職に悩んでいる方。
他にもおすすめ転職エージェントを掲載中!技術職向け転職サービス
まとめ|技術職は専門性が高く魅力的な仕事
今回は、未経験から電気・機械系の技術職を目指す方向けに「転職に成功するコツ」をポイントごとにまとめてご紹介しました。
現実的には、未経験から技術職へ転職を成功させることはカンタンではありません。しかし、「技術職として働きたい」と考えている以上、動き出さないことはとてももったいないこと。成功に向けて行動することで、あなたの今後の働き方は大きく変わるでしょう。
技術職や関連する職業で、あなたが活躍されることを願っています。