職場の人間関係にストレスを感じる人は多いのではないでしょうか?
職場・仕事の人間関係のストレスには様々な種類・悩みがありますが、ほとんどの場合「会社の雰囲気や体制」に原因があります。しかし、「自分の性格が悪いせいだ」と、責任を自分に求めてしまう人も少なくありません。
そこで今回は、仕事や職場でストレスを抱えがちな人に向けて、簡単なストレスチェックを準備しました。また、ストレスを改善・解消するための方法もまとめて解説しています。
この記事を読むことで、仕事の人間関係のストレスときちんと向き合う方法を知ることができます。ぜひ参考にしてくださいね。
INDEX
ストレスとは|仕事・職場の人間関係でストレスを感じる原因
ストレスとは何か?
私達が仕事で抱える「ストレス」とは、具体的にどのようなものが当てはまるのでしょうか?
私たちのこころや体に影響を及ぼすストレッサーには、「物理的ストレッサー」(暑さや寒さ、騒音や混雑など)、「化学的ストレッサー」(公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰、一酸化炭素など)、「心理・社会的ストレッサー」(人間関係や仕事上の問題、家庭の問題など)があります。普段私たちが「ストレス」と言っているものの多くは、この「心理・社会的ストレッサー」のことを指しています。職場には仕事の量や質、対人関係をはじめ、さまざまな要因がストレッサーとなりうることが分かっています。
仕事・職場で抱えるストレスは、上記の解説の定義から見ると「心理・社会的ストレッサー」に当てはまるものになります。
仕事では、仕事そのものの量と質・業務内容によるストレスのほか、顧客との人間関係・車内での同僚・上司と言った人間関係によるストレスなど、避けがたい原因がたくさんあります。
ストレスのメカニズム
ストレスは、どのようにあなたの精神・身体に悪影響を与えるのでしょうか?医学的な根拠はここでは解説が不足するため割愛しますが、簡単にその仕組を解説すると、下記のようになります。
- 「ストレッサー(外部からの刺激)」をあなたが受け取る
- あなたの性格・考え方や常識からストレッサーを理解する
- 理解した上で身体的・精神的な反応が決まる
- 決まった反応のうち、悪い影響が心や身体に異常を起こさせる
つまり、あなたがストレッサーから受けたものをどのように捉えているのかによって、感じるストレスの度合いが異なるのです。
あなたと同じ状況の人でも、まったくストレスを感じていない人もいれば、自分以上に落ち込みやすい人がいる理由は、上記のメカニズムで説明することができます。
しかし、ストレスは心の病・身体的な病の原因になるため、「我慢が足りない」「忍耐力がない」という根性論で片付けてしまうのは絶対にしてはいけないことなのです。
なぜ仕事でストレスを感じるのか?
仕事以外でも、ストレスや精神的負担の原因になるものはたくさんあるはずです。しかし、私達の生活を振り返ってみると、仕事に関するストレスが過半数を占めているのではないでしょうか?
仕事でストレスを感じやすい原因をまとめると、下記のようになります。
- プライベートと比べ「素の自分」を出すことができない
- 自分で解決できないストレス原因が多い
- 仕事の関係上我慢するべきことが多い
- 性格が合わない人と一緒に働かなくてはいけない
- 仕事自体がまったく楽しくない
もちろん、ほかにも細かな事例・ケースはたくさんあるため、上記に当てはまらない人も多いかと思います。
しかし、ここで言えることは、仕事で抱えるストレスのうち、自分ひとりで解決できない「人間関係の悩み」がほとんどを占めるということなのです。
つまり、人間関係に関するストレスを自分がどのように感じているのかをチェックしておき、その上で解決策・改善策を学ぶことが大切です。
仕事・職場の人間関係にストレスを感じやすい人の特徴とは?
仕事・職場の人間関係にストレスを感じやすい人には、大きく分けていくつかの共通点があります。
あなた自身がストレスを感じてしまうポイントをおさえておくことで、自分をより深く知るキッカケになりますし、対処法がより具体的にイメージすることができるようになります。
仕事の人間関係にストレスを感じやすい人の特徴は?
仕事で人間関係にストレスを感じやすい人の特徴は下記の通りです。
- 人と自分の性格や能力を比べてしまう人
- 他人のミスや失敗にイライラしやすい人
- 自分の言動が人にどう思われているかが気になる人
- 自分よりも他人の行動や意見を優先してしまう人
- 「あの時こうしていればよかった」と感じることが多い人
- 人を疑ってしまう・信じられないクセがある
- 「こうあるべき」という意見や考えが強い
- 完璧主義な性格をしている
つまり、本来の自分の行動や考えが抑制されることが多いと感じたり、「こうあるべきだ」という感覚や考えが強かったりする人は、職場や仕事でもストレスを多く感じやすいのです。
仕事・職場でストレスを感じにくい人の特徴は?
では次に、ストレスを感じにくい人の特徴をご紹介していきます。基本的には、ストレスを多く感じる人と逆の考え方や行動を取っていることがほとんどです。
- 「自分は自分だ」と自身の性格や能力に独自の自信を持っている。
- 人の失敗やミスに寛容であること。
- 自分の意見をしっかり相手に伝える話し方・伝え方を知っている。
- 過去のことにくよくよせず、前向きに行動することができる。
- 自分の利益になることや、得になることをしっかり考える。
上記で掲げたのが、ストレスをあまり感じない人の特徴です。元々の性格によって、ストレスを感じやすい人と感じにくい人に違いがあります。
しかし、それ以上に大切なのは、「ストレスを感じやすい職場環境なのか?」ということを客観的に知ることです。
いくらストレスを感じにくい性格をしていても、仕事・職場の環境が悪ければストレスを多く感じることはハッキリとした事実です。
人間関係のストレス度チェック!|あなたはいくつ当てはまる?
人間関係にストレスを感じていると言っても、具体的にどのくらいのレベルでストレスに悩んでいるのかを調べるのは簡単なことではありません。
たとえば、今は精神的に落ち着いているかもしれませんが、知らないうちに小さなストレスが積み重なり、数ヶ月後にハッキリと精神的・身体的な不調として現れることもあります。
ここでは、簡単なストレスチェックを解説しているので、あなたがどの程度人間関係のストレスに悩まされているのかを分析するために活用してください。
人間関係のストレス度チェックリスト
人間関係のストレス度を「YES」「NO」のどちらかでチェックしていきます。下記のリスト項目をひとつひとつ回答し、その後の診断でチェックしてみましょう。
- 職場に「一緒にいるだけでイライラする人」がいる
- 言われて嬉しいのは「すごいね」よりも「ありがとう」である
- SNSで友人・知人の幸せそうな投稿を見るとイライラする
- あまり乗り気じゃなくても、相談されたら答えてあげることが多い
- 人から何気なく言われたことで深く落ち込むことがある
- 一人の時間でネガティブなことを考えがちである
- 新しい人とと知り合いになったり、話をしたりするのがだるいと感じる
- 上司や他人の意見・考えに納得できないことが多い
ストレス診断1:人間関係のストレスレベル
人間関係のストレスを感じる度合いが分析します。NOの数で、あなたが普段の仕事の人間関係をどのようにストレスとして感じているのかが分かります。
NOの数が8つ:ストレスはほとんどない
人間関係に悩むことは普通の人よりも少なく、基本的に前向きな考えを持って行動することができます。ただし、まったくストレスを感じることがないわけではないため、きちんと自分の抱えているストレス原因を知ることが大切です。
また、他人のストレスに無関心な場合があるので、人に対する心配や思いやりなどはハッキリ態度に示すことも大切です。たとえば、困っている人や落ち込んでいる同僚に声がけをするなどが良いでしょう。
NOの数が5〜7つ:少しストレスを感じている状況
基本的には人間関係の悩みに正しく対処できていることが多いです。しかし、性格や考えがまったく会わない人には苦手意識を感じたり、上手くコミュニケーションを取れていないと感じたりすることもあります。
基本的には、特定の苦手な人とできる限り関わらないようにすればOK。また、新しく関わる相手にも、適度な距離感を持って接すると、うまくいくことが多いでしょう。
NOの数が2〜4つ:いつもストレスを感じている
人間関係にストレスを感じやすい性格をしています。打ち解けた相手や接する回数の多い人とはコミュニケーションにあまりストレスを感じずに済みますが、ほとんどの場合は人間関係に精神的な負担を感じる性格です。
職場でも少しずつ負担を感じることが多いため、ストレスが蓄積することも考えられます。まずはストレス発散・解消法を日常的に試すことで、心の安定を図るべきでしょう。
NOの数が0〜1つ:通常よりもかなりストレスが溜まりやすい
対人関係・人間関係全般に強くストレスを感じる性格です。基本的に周囲の人と合わせたり、嫌われないように配慮したりすることが多く、身体的・精神的に披露することが多いです。
基本的には、プライベートの時間を確保することが大切。自分一人で解決できることには限界があるので、場合によっては職場を変えて過ごしやすい環境に転職することも検討するべきでしょう。
人間関係に対する個人のストレスの感じやすさには、かなりの差があります。
自分がどの程度、性格的にストレスを感じやすいのかを把握しておくことで、丁寧に自分と向き合う時間を確保するモチベーションになります。
ストレス診断2:人間関係に対する考え方のクセ分析
人間関係に対する考え方は、個々人によって大きく差が出てきます。どのように人と接することを基本としているのかを知れば、あなたがどんなポイントでストレスを感じているのかを深く知ることができます。
「YES」の数と「NO」の数で分析していきます。
YESの数が多い:他人に対する期待が大きくイライラしてしまうタイプ
あなたの職場の後輩や同僚・上司、そして顧客まで、様々な人に対して期待している結果、そのギャップに苛立ちを覚えやすい性格をしています。
自分にも厳しく、他人にも厳しいため、普段の仕事の中で上手くいかないことがあるとストレスが溜まってしまいます。
他人に期待することを少し控えめにして「自分は自分だ」と割り切ることが、ストレスを溜めないために重要です。
NOの数が多い:我慢や気分の落ち込みが多いタイプ
仕事に関する様々な問題(上司・同僚との人間関係、仕事の忙しさなど)に対して、「自分が我慢すればいい」と一人で抱えてしまいがちな性格をしています。また、人から頼まれたことは何でも受け取ってしまう人も多い性格です。
「上手に断る」「自分の立場をはっきりさせる」「人の言葉を気にしすぎない」など、ストレスを溜めないための防御策がとても大切になります。
メンタルを安定させるために、自分の限界と許容量をしっかり知っておきましょう。
これまで、あなた自身周りの人と上手くやっていくことができるように配慮してきた部分も多いと思います。しかし、それが逆にアダとなってあなたに負担を強いている場合もあります。
客観的に自分の立場を分析し、効果のあるストレス解消法を実践していきましょう。