「職場や仕事での人間関係がめんどくさい」と感じる人は、近年さらに増えてきているように感じます。
転職情報を扱う私たちのサイト「IKIKATA Database」でも、転職理由として「人間関係」を上げる人は、いつも一定数以上いることが分かっています。また、心の病気を抱えてしまうまで悩んでしまう人も少なくありません。
職場の人間関係が辛いと感じる時、その環境から離れることが一番の解決策です。しかし、「すぐに転職なんてできない」と感じてしまいますよね。たとえ転職しないとしても、明日から実践できる人間関係の改善策はたくさんありますから、安心してください。
今回の記事では、「職場や仕事の人間関係がめんどくさい」と感じている人に向け、人間関係を改善する方法を解説していきます。
この記事を読むことで、現状を変えるキッカケをつかむことができます。ぜひ、参考にしてください。
会社・職場・仕事での人付き合いや人間関係がめんどくさい理由
職場や仕事での人間関係をめんどくさいと思う理由や心理状態をここで一度整理してみましょう。「何となく嫌だな…」と思っていることは、一度言葉にして整理することで解決することが多いです。
代表的な「人間関係をめんどくさいと思う原因」をまとめて見ました。
あなたに当てはまるものがあれば、まずは頭の中で具体的なシチュエーションを思い返してみましょう。少しつらい作業ですが、解決するためには大切なことです。
1 誰にでも好かれようとしている
仕事・職場で「誰にでも好かれようとしている人」は多いのではないでしょうか。人間関係で余計なあつれきが生まれないよう、最新の注意を払っている人も多いと思います。
しかし、それこそがストレスの原因になることも多いです。
普段の友人関係では、「広く浅く」というタイプよりも「狭く深く」のタイプの人が多いにも関わらず、職場という人間関係ではそれが逆転してしまうことが多いですよね。
2 一人で行動することが苦手・好きではない
学校に通っているころから、一人で行動することに慣れていない人も多いのではないでしょうか。
仕事においては、一人でこなさなければならない仕事が多い反面、雑談力やコミュニケーション能力も必要とされる環境ですよね。
そのため、一人で行動することができない人は必要以上に人間関係に精神力を使ってしまう原因になってしまいます。
3 趣味など共通の趣味がない
仕事の人間関係であっても、「共通の趣味」がある人とは雑談もしやすく、感性も何となく分かるため関係構築がしやすいです。
しかし、一昔前とは異なり、個々人が好きなものや趣味はどんどん細かく別れてきています。
そのため、共通の話題がなく、合わせるための話題作りなどの面で人間関係をめんどくさいと思ってしまう人が多いのではないでしょうか。
4 仕事とプライベートがあいまいになっている
職種や業界にもよりますが、特に若手社員のころは、仕事とプライベートがあいまいになる人も多いようです。また、残業が続き休日も仕事のことを考えてしまいがちだったりすることも多いでしょう。
そのための同僚・上司との連絡などで人間関係を面倒と感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
5 素の自分を出すことができない
「職場とプライベートの自分は別物」と切り分けて考えることも大切な考え方のひとつです。しかし一方で、素の自分を出さないまま人間関係を良くすることは結構難しいのではないでしょうか。
素の自分を出さないまま、数ヶ月、数年とずっと働いてきた人にとっては、「いまさら素の自分なんて出せない」と感じている人も多いと思います。
6 口下手・会話が苦手
もともと口下手だったり、会話をすること自体があまり得意ではなかったりする人も多いでしょう。
仕事はすべてにおいて口が上手い必要はありませんが、望まぬ部署異動などで、営業職・販売職として働いている場合には特に大変な思いをしている人も多いと思います。
また、仕事で上手くいかないと、その部署内でのコミュニケーションも同時に上手く行かなくなってしまいます。
よって、仕事で苦手意識を感じることと、人間関係をめんどくさいと感じてしまうことは根本の部分でつながっているといえます。
7 人と関わること自体があまり好きではない
もともと人と関わること自体があまり好きではない性格をしている人が、「社内でのイベント・飲み会」などが多い企業に勤めていると、それに対してめんどくさいと感じる場合もあります。
8 特に口頭で会話することが必要だと思わない
口頭でのコミュニケーションを特に重視していない人にとっては、ささいな会話でさえもめんどくさいと感じる場合があります。
ある程度の会話はどうしても発生しますから仕方ない側面も大きいですが、それにストレスを感じているようであれば、環境を変えていくことが大切になるでしょう。
9 職場に苦手・嫌いな同僚や上司がいる
職場に苦手・嫌いな上司や同僚がいるケース。これが最も職場での人間関係がめんどくさいと感じる理由ではないでしょうか。
適切な指示や叱責ならまだしも、当てつけのような言い方や責任転嫁が激しい職場である場合には、人事に相談することや、転職を検討してみても良いかもしれません。
10 他人のウワサをする人が多い(女性の人間関係に多め)
女性の人間関係の悩みとして多くあげられるのが「他人のウワサをする人が多い」という悩み。お互い敵対しているグループや、ほかの部署とのあつれきを生む原因になります。
その中でうまく立ち回らなければいけない自分と周囲の環境自体に「めんどくさい」と感じることも多いでしょう。
ここまで、職場・仕事の人間関係がめんどくさいと感じる理由や心理状態について解説してきました。あなたの現状に当てはまるケースも多かったでしょう。
ただ、どんな理由で「めんどくさい」と感じているのかを整理することができるだけでも、かなり大きなメリットがあります。
自分自身が今後どのようにすればめんどくさく感じなくなるかを知るために、今回解説した「めんどくさいと感じる理由」を覚えておきましょうね。
人間関係がめんどくさいと感じる人がとりがちなNG行動
「人間関係がめんどくさい」と感じてしまう原因や心理状態について解説した後は、「めんどくさい」と感じる自分自身に目を向けてみましょう。
ほとんどの場合、めんどくさいと感じる原因は”外部環境”にあります。しかし、時には自分自身の行動がよりめんどくさいと感じてしまう原因になってしまうこともあります。
ここでは、人間関係がめんどくさいと感じている人がつい取ってしまうNG行動をまとめて解説していきます。
1 どんな人に対しても分け隔てなく接しすぎる
どんな人にでも分け隔てなく接することは、仕事上の人間関係で角を立てない方法としてメリットがあります。あなたもそう感じて、差を生まないようなコミュニケーションを取ろうとしているはずです。
しかし、分け隔てなく接しすぎることは「八方美人」となってしまうことが多いため、注意が必要です。
2 No(いいえ)と断ることができていない
上司や同僚の依頼やお願い事に「いいえ」と断ることがなかなかできないことは、ある程度仕方のないことですよね。特に、上司からの仕事の依頼は、断ることは当然できません。
しかし、ここで重要なことは「安請け合い」をしているかどうかということ。
できないことや、時間的に厳しいことなどはきちんと伝えることも大切です。
3 身体の表現でブロックしてしまう
「身体の表現でブロック」とは、苦手な人や嫌いな人が目の前に表れたり、話しかけてきたりした時に、下記のような動作をすることです。
- 腕を組む
- 距離を取る
- まともに会話しない
- 目をそらす
「そんなあからさまなことはしない」と感じていても、無意識にやってしまっている場合も多いです。
知らないうちに相手からの印象を悪くし、人間関係がめんどくさくなる原因になってしまうこともあり得ます。
4 自分から政治的に動いてしまっている
人間関係のめんどくささは、単純にしてしまうと「政治的になること」です。
[形動]
1 政治に関するさま。「政治的な問題」
2 理屈の上だけでなく、現実に即して判断するさま。「政治的な解決」
3 駆け引きが巧みになされるさま。「政治的な手腕がある」
つまり、「課長の〇〇は△△がお気に入りだ」といった、社内の人間関係の悪い部分が出るということ。できればそれに関わり合いたくはありませんよね。
しかし、自分が巻き込まれたくないことが優先してしまう結果、自分からそういう話をしてしまうこともあります。こういった無意識にやってしまっていることを、自分で正すことが大切です。
5 ずっと同じメンバー・人と一緒にいる
同じメンバーでいることは、仕事においても大切なときが多いです。たとえば、特定のプロジェクトや事業の担当になることや、同じ業務を分担するメンバー…などといった具合です。
しかし、必要以上に同じ固定メンバーで過ごしたり、プライベートの時間を割きすぎたりしてしまうことは、できる限り避けたほうが良いでしょう。
場合によっては社内政治に巻き込まれてしまうこともありますし、何より「めんどくさい」と感じるようなことに繋がる場合があります。
仲良くなる事自体は悪いことではありませんが、何事もやり過ぎはよくありません。
6 損得勘定で動きすぎる
「この人と仲良くなっておけば良いかな」「この人には気に入られておこう」といった考えを全否定するわけではありません。そういった人間関係の損得勘定は、決してゼロにすることはできないからです。
しかし一方で、損得勘定だけで人間関係を構築することは、一見合理的に見えて割にあわないことも増えていきます。
というのも、自分の好みや性格とは違うところで人を評価することが増えるため、段々とそういうやり方で作っていった人間関係が面倒になってしまうからです。
7 プライベートの時間を取っていない
人間関係は、ある程度気を使います。それが仕事の関係であればなおさらですよね。
しかし、人はプライベートな時間やオフの時間をしっかり確保することで、精神的なストレスに耐えるための精神力や体力を回復しているといえます。
つまり、人間関係にめんどくささを感じている理由のひとつには「プライベートの時間をしっかり確保していないこと」もあげられるのです。
8 「これも仕事のうち」と我慢してしまう
よくある「仕事の人間関係への対処法」として、給料をもらって仕事をするのだから、人間関係のストレスも我慢するもののうちであるという考えが紹介されている場合があります。
しかし、これは「正しくない」といえるのではないでしょうか。
というのも、「仕事=我慢」という風に捉えていることで、仕事の中に含まれる人間関係をネガティブなものにしているからです。
「仕事だから仕方ない」と思考停止してしまうのではなく、しっかりと自分に打てる人間関係の改善方法を試していくことが大切です。
9 「鈍感なフリ」をしてしまう
「鈍感なフリ」とは、仕事の人間関係でイヤな思いをしてしまうことが起きた時に「なぜこういったことが起こったのか?」という疑問を持たないように振る舞う、ということ。
人間関係に関する悩みを持たないようにするために、あえて気づかないふりをしているともいえます。
その場しのぎにはなっても、そういう態度は人間関係を悪化させる原因になりますし、後々さらに面倒になるキケンがあります。
10 表面的に関係性を作ろうとする
「仕事の関係」と割り切ることは、ある程度重要なことです。あなたを認めてくれる存在や場所は、職場以外にもたくさんあります。
しかし、だからといって仕事の人間関係を表面的に取り繕うことが正しいわけではありません。
そういった態度は、他人から見てとても分かりやすいです。あなたにそっけない態度を取ったり、冷たい態度を取ってきたりする人も、相手は「当たり障りのない関係を築けている」と思い込んでいる場合が多いでしょう。
つまり、表面的に関係性を作ろうとするのであれば、むしろ関係性をできる限り築かないようにするほうが良いのです。
ここまで、人間関係にめんどくささを感じている人がとってしまいがちなNG行動を解説してきました。
自分では上手くやれているつもりでも、更に状況を悪化させてしまうことは結構あるのです。自分自身の行動を見直すことも、人間関係を上手く築くために重要です。