今回は、IT業界への転職を考えている方に向けて「IT業界への転職に有利な資格」をご紹介しています。また、そもそもIT業界への転職に資格は必要なのか?という点についても深掘りしていきますので、「資格は必要なのか?」という疑問を解消するために参考にしてください。
転職するために必要な資格はないんじゃが、転職前から業界や仕事のことを学ぶ一環として資格取得を目指す学習を進めることは大切じゃな。
そうなんだ。じゃあとりあえずはかせの博士号ちょーだい!
わしに博士号はない!(ドンッ!)
INDEX
IT業界の転職ではやることが3つある!
IT業界で転職をするにあたっては、大まかに3つすべきことがあります。転職で失敗しないためのノウハウを学ぶ前に、転職活動で知っておくべき基本の3項目をおさらいしておきましょう。
転職に必要なことはこの3つです。順に解説していきます。
1 キャリアの棚卸
「キャリアの棚卸」とは、自分自身のスキルを客観的に見て、どんな経験を積みどんなスキルを身に着けてきたか? を明確にすることです。
比較的余裕ができてきてからいざ自分自身のスキルを振り返ろうと思ってもなかなかできることではありませんし、転職を機会として自分を見つめ直さなければ、この棚卸しをするタイミングはほとんどありません。これを機に、自分の「経験・スキル」を過去の具体的な仕事内容とともに書き出しておきましょう。
2 転職する理由
転職することを考えている以上は、何らかの「理由」があるでしょう。理由のない転職はない、それは当然のことですが、実はあまり深く転職する理由が固まっていないという可能性もあるのです。
「自分は何を要因として転職を考えているのか?」を今一度明確にして書き出してみましょう。それは給与・待遇面でしょうか? 仕事内容でしょうか? 求める人間関係・チームでしょうか?
3 具体的な企業
自身の経験と転職理由をハッキリさせたあとは、具体的に「ここで働きたい」と思える企業を探す必要があります。具体的に企業を見ていくためには、業界に数多存在する企業をひとつひとつ調べるのではなく、「事業の内容」「商品・サービスの内容」などを区別して、自身の求める条件や「やりたいこと」に照らして選んでいく必要があります。
さて、ここまで転職活動において必要な3つの項目を解説してきました。しかし、実際に20代のあなたが転職活動を成功させるためには、より具体的なアクションが必要になります。次の項目より、転職に失敗しないための対策について解説していきます。
IT業界への転職に資格は必要なのか?
結論から述べますと、IT業界への転職においては「資格」よりも「経験・実務スキル」が重視されます。これまでどのようなプロダクト・サービスに関わってきたのか、そしてそれをどのように応用し転職先で結果を出すことができるのかを採用する側である企業は重視しています。
資格は、あくまでも資格を持っている人の能力やスキルを測るひとつの指標として見られるということを知っておきましょう。
未経験からIT業界を目指す場合には、「資格を持っていないから、IT企業への転職は諦めよう」と判断するのではなく「未経験から実務を行い経験を積むことができる職場」を目指し、転職活動を進めることが大切です。
下記のグラフを見てみましょう。
このグラフでは、ほしい資格や実際にもっている資格の割合を表した調査結果です。特に、グラフに赤文字で割合が表示されている資格を見てみると、「プロジェクトマネージャー」「TOEIC」などを代表として実際に年収アップに効果的とされている資格がかなり絞りこめることが分かります。
よって、IT業界への転職を検討している方は、自分の入りたい企業や職種・業種に合った資格取得を念頭に入れつつも、実際に働く中で「どのような資格を取得しておくと良いのか?」を自分自身で判断する必要があるといえるでしょう。
たとえば、専門的なスキルを身に着け再度転職しようとなったとき、自己PRとして「資格取得をしている」ことがハッキリ書かれていれば、あなた自身の持つスキルや経験がおおよそ分かります。実務的なスキルを身に着けつつ、資格取得を大きな区切りにしてキャリアアップを目指すことが、資格を最大限活かすコツといえるでしょう。
では、IT業界への転職においては、「必要な資格」はないのでしょうか? 未経験の状態で転職する場合には、しっかり自分の業務をこなし結果を出すため勉強をする必要が出てきます。そのために必要な基本的な知識や情報を、下記で「IT業界で活躍するために取るべき資格」としてまとめています。
IT業界で活躍するために取るべき資格は?
IT業界は、実務経験の中で自らのスキルアップをしていくことでより多くのことを学びながら仕事をしていくことが求められます。しかし、未経験からIT業界へ転職する場合は特に、「実際に転職するまで、何も知らないのは不安だ」と感じる方は多いでしょう。
また、何も知らないで転職先企業を選ぶよりも「基本的な知識が分かっている状態」で入りたい企業を選んだほうが、転職後の満足度も高くなります。転職活動と同時に資格取得に向けて学習を進めておくことは、転職を有利に進める上でも重要です。
1 ITパスポート
IT業界で働く上で欠かせない情報や知識をおさえていることを証明する資格が「ITパスポート」になります。この資格だけで「採用が決まる」ということはなく、あくまで基本を抑えておくために有効な資格といえます。
IT業界に入りたいけど、まずはITの基本を知っておきたいという方が最初に取得を目指すべき資格といえるでしょう。
「情報処理推進機構」が行う試験のひとつです。
2 基本情報技術者
プログラマーやシステムエンジニア(SE)の方が取得すべき資格とされているのが「基本情報技術者」と呼ばれる資格です。
受験者数は毎年10万人を超え、企業側から取得を推奨されることも多い資格です。プログラマー、SEとしてキャリアを積んでいく上で初期に取得しておきたい資格といえます。
ITパスポートと同じく、IPAが行っています。
3 マイクロソフトオフィススペシャリスト
Excel、PowerPoint、WordなどMicrosoft Officeを使いこなすスペシャリストを認定する資格になります。ExcelやWordは、IT業界のみならず多くの業界・企業で活用されているソフトですので、IT業界を含め様々な業界への転職を考えている方は、取得しておくべき資格と言えるでしょう。
ほかにも、英語・語学力の試験である「TOEIC」などIT業界でも活用できる資格は、「役立つ資格」として評価されています。転職前に必要かどうかは、求人内容や面接等で確認できます。積極的に、応募先企業に「必要なスキルはどのようなものか?」を質問しておくことも重要になります。
スキルアップ&キャリアアップのために取得を目指す資格は?
IT業界へ転職する前から取得することはハードルが高い資格を下記に掲載しています。基本的なITスキルや資格を取得しており、なおかつさらに知識を得ておきたい方や、IT業界に転職後、スキルアップをすぐ始めたい方はここでおさえておくのも一つの方法です。
企業によっては、下記資格を取得していることによる給与アップなどの条件が加味される場合があります。必要に応じて、転職する機会に応じて、取得を目指していきたいですね。
1 Cisco Certified Network Associate(CCNA)
シスコシステムズ社認定の資格です。基礎的なネットワーク技術の知識を有することを認定する資格のため、エンジニアとしてキャリアアップする上ではかなり重要な資格といえます。
更に上位の資格に「Cisco Certified Internetwork Expert (CCIE)」と呼ばれる資格もあります。
2 LPIC
オープンソースOSである「Linux」に関する技術力を証明できる資格が「LPIC」になります。難易度は3段階にわけられていますが、転職で有利と言われているのは最も難易度の高い試験です。
Linuxの運用を行う人材として転職活動を行う際に有用な資格ですので、応募する転職先に合わせて取得を検討することをおすすめします。
3 ORACLE MASTER Platinum
データベースの技術者が取得しておくべき資格である「ORACLE MASTER Platinum」。難易度は「Bronze」→「Silver」→「Gold」の順に上がります。データベースにまつわる様々な技術を有することを証明する資格ですので、転職活動でも有利になる資格といえます。
4 プロジェクトマネージャー
仕事における様々なプロジェクトを管理する「プロジェクトマネージャー」の資格は、実務においてかなり活用できるスキルを取得していると評価されています。さきほど紹介したグラフでも、「年収アップに効果的」とされている資格で最も高い割合を示していました。
合格率が低く難関ですが、システム開発の業務を行うエンジニアはプロジェクトマネージャーの資格取得を念頭に学習を進めていくべきでしょう。
5 システムアーキテクト
システム開発上流工程の作業を行う技術者を対象にした資格として、SEやプログラマーからのキャリアアップを目指した方が取得を目指す試験です。
6 ITストラテジスト
IT最難関の資格として有名なのが「ITストラテジスト」。企業経営に密接に関わるIT活用をアドバイスするITコンサルタントの方が資格取得を目指すものです。ITの知識に加え経営に関する知識や能力が求められるため、独立を目指す方が念頭に置くべき資格といえます。
7 マイクロソフト社認定ソリューションアソシエイト(MCSA)
Microsoft社認定のIT資格です。「クラウドプラットフォーム」「ウェブアプリケーション」など様々な資格が存在します。IT技術者としての働き方の方向性が見えてきてから取得を目指すと、よりキャリアプランが明確になるでしょう。
自分の経験・スキルに合わせた転職先選びが重要です
ここまで、IT業界に転職する際に必要な資格や、働く中で取得を目指すべき資格について概要を説明してきました。ここまで読んで頂いた方は、「転職に向けて学び始めよう」と思う反面、「これほど勉強しないと転職はできないのか…」という不安を抱いた方も多いのではないでしょうか?
IT業界に関わる上では、働く企業や携わるサービスに合わせて必要な知識やスキルが求められます。そのため、取得すべき資格も多岐にわたるのです。
しかし、これからIT業界へ転職したいと考えているのに「資格取得後に転職活動を行う」のでは、あまりにも時間がかかってしまいますよね。
そうではなく、今のうちから「入れる企業」「入りたい企業」を探すことができれば、働いてからスキルアップをしていくことは十分可能です。IT業界の実情やITスキルがあまりなくても「未経験」から転職を行うことはできます。
そこでおすすめなのが「転職エージェント」になります。1人で転職活動を行うよりも、業界の実情とあなたの適性に合った企業を紹介してくれるほか、転職相談や面接の準備をサポートしてくれる転職エージェントを活用することで、IT業界への転職をスムーズに行うことができるでしょう。
転職エージェントを使うことのメリット・デメリットは?
転職エージェントとは、いうなればあなたの「秘書」のような存在です。転職エージェントサイトは多数ありますが、共通しているのは「担当者がつき、転職活動を一貫してサポートしてくれる」ということ。
ここでは、転職エージェントを使用することのメリット・デメリットをご紹介しています。転職を検討している方は、下記のメリット・デメリットをよく理解した上で活用していきましょう。
メリット
自分に合った職場を探してくれる
転職エージェントの最大の特徴は、業界や転職事情に精通したエージェントが転職相談に乗ってくれること。つまり、あなたの特性や経歴を活かしたアドバイスを受けること、「どんなところに転職すべきか?」といった悩みを相談することができるということです。
その上で求人を紹介してくれるため、「自分に本当に合っているのだろうか?」という悩みを持つ必要がなくなりますし、万が一悩みを持ったとしても、その都度相談をすることができます。
転職が初めてな方や、転職に大きな不安を抱いている方にとって、一人で転職活動を行う必要がない転職エージェントはかなり心強い味方であるといえます。
転職活動に必要な準備をサポートしてくれる
相談やアドバイスだけではなく、内定を得るための面接の準備や面接に必要な選考書類の準備を行ってくれるのもエージェントの特徴です。また、在職しながらの転職活動で最も不安のある「スケジュール調整」も、最適な日程を企業側と相談した上で決めてくれるため、面接のスケジュール調整がとても楽になります。
転職活動は想像以上に「すべきこと」が多いため、「まず、何をすべきかわからない」という方にはぜひ転職エージェントをおすすめします。
デメリット
自分で数多くの求人情報を見ることができない
転職活動を複数回行っている方や、既に細かな条件等まで決まっている方にとっては、「多くの求人情報を見たい」が転職活動の最大のポイントといえます。
転職エージェントは、最適な求人を提案してくれるという点では優れていますが、どうしても「自分でみたい」という場合の量や効率としては一般の転職サイトに劣ります。
しかし、その分ひとつひとつの求人情報を綿密に紹介してくれるため、求人内容に対する信頼性は高いといえます。
転職する業界や職種・業種などが明確になっていない場合、一人で転職サイトを使い多くの求人を見ることは、転職活動に多くの時間を割いてしまうことになりますので、注意が必要です。
担当するエージェントによって対応が変わる
転職エージェントは、転職者によって担当者が就くシステムなので、その分具体的なサポートを得ることができます。反面、担当するエージェントによって、対応やアドバイスの内容に幅があることに注意が必要です。
転職エージェントサービスは、複数活用する方がとても多いというデータがあります。
転職エージェントは「4社」以上の活用で転職に成功する割合がぐんと上がります。担当者に不安がある場合でも、それを解決する方法はあるといえますね。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
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・転職サポート期間の期限がないのでじっくり転職活動をしたい方。
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まとめ|IT業界への転職は確実な準備とスピード感が大切!
やることいっぱいあるし、資格を取ろうにもたくさんあって大変だね…
確かに多いが、資格にばかり囚われずしっかり準備して転職活動に臨めば、自分の求める条件の企業の内定を得ることは可能じゃ。20代の転職者で転職に失敗しないための対策は、下記記事で紹介している。こちらも合わせて参考にしてくれ!
20代ITエンジニアが初めての転職に失敗しないための5つの対策
また、未経験からIT業界への転職を目指す人に向けた記事も掲載中じゃ。こちらも見ておくべきじゃな。
わしのように幸せな働き方をするためにも、ぜひ実践してみるんじゃ!
はかせ、この間の仕事めちゃくちゃ嫌だって愚痴ってましたよね?矛盾してません?
やかましい!!!
今回は、IT業界の転職を検討している方が気になる「IT業界に必要な資格」についてご紹介してきました。流動性の高い業界ですが、その分キャリアの選択は幅広く、刺激的な職業です。
今回ご紹介したノウハウを参考に、ぜひ転職を成功させてくださいね。
IT業界に転職したいけど、資格っているのかな?