「フィクサー」とは、事件を調停・処理して報酬を得る人物のことを指す言葉です。
フィクサーという言葉はほとんど使われませんが、何となくわかったつもりで使ってしまっている方もいるかもしれませんね。
しかし、あなたの使い方によっては間違っている可能性があります。正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、フィクサーの本来の意味や定義を解説するとともに、ビジネスシーンでの例文や使い方について解説していきます。また、類語・言い換え、対義語の意味や、英語表現についても触れていきます。
「フィクサーの意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
フィクサーの意味とは?
フィクサー(英:fixer)とは、事件を調停・処理して報酬を得る人物のことを指します。ただし、一般的な調整役とは意味が異なり、ネガティブな意味を持つ言葉です。
フィクサー(fixer)
事件などを陰で調停・処理して報酬を得る人。「示談のフィクサー」
フォクサーは、政治や行政、企業の意思決定で正規の手段を通さずに影響を与える調停・処理をおこなう人物です。「秘密裏に処理する」「もみ消し」などネガティブな役割を担います。
基本的には、表立っておこなうと非難されるようなこと(人道に反する行為や法律に違反する行為など)を裏からおこない、物事を調整したり、処理することを指すので、ビジネスシーンで使われることはまずないでしょう。
俗に言う「黒幕」「裏工作」などはフィクサーに当てはまります。
行政や企業(特に大きな資本を持っている企業)が事業をおこなう場合、正規の手続きは必ず存在します。会社なら経営会議や取締役会で意思決定をおこないますし、行政であれば議会や選挙を通して市民の声を反映した公共事業をおこなうでしょう。
しかし、たとえば特定の人物に利益になる事柄を優先させるために、フィクサーと呼ばれる人物が利害関係を調整するために非正規の取引を関係者へ持ちかけたり、資金や人脈を使って意思決定を歪めたりするケースもあります。
本来は、フィックス(固定する・取り付ける・決めるなどの意味)をする人を指す言葉であるのにも関わらず、不正や裏工作といった言葉で使われるため、特定の人物を指してフィクサーと呼ぶのは避けましょう。
フィクサーの英語表現・語源・由来
fixerとは
主な意味 取り付ける人、(買収などで事件をもみ消したり裏取引をする)フィクサー、仲介者、調停者、定着剤、色留め染料
「fixer」という単語自体はネガティブなイメージを本来は含まないワードです。語源は「fix」で「固定する」「取り付ける」という英単語ですが、元々の語源はラテン語です。
アメリカでは、悪徳弁護士のことを「フィクサー」と呼びます。
弁護士におけるフィクサーは、裁判前に自分の陣営に不利になるように相手側の証拠・証人を裁判から外したり、不利になるような証拠や証人を事前に準備する行動をおこないます。
つまり、正式なプロセスを踏む前に、裏工作で自分にとって有利なように裁判を調整するのです。
日本で「フィクサー」という言葉が用いられるようになったのは、1976年に起きた「ロッキード事件」から。ロッキード事件とは、米国の航空機製造大手ロッキード者の受注を巡って明るみに出た大規模汚職事件でした。
ロッキード事件は世界規模で関係者がいた事件でしたが、ロッキード者の秘密代理人を勤めていた児玉誉士夫がロッキード事件をキッカケに「フィクサー」と呼ばれるようになり広く浸透しました。
ビジネスにおけるフィクサーの意味
ビジネスシーンでは、先ほども解説した通り「フィクサー」を使うことはほとんどありません。
ただし、企業間取引ではフィクサーと呼ばれる仲介人が活躍する場合があります。
様々な関係者(ステークホルダー)全員が納得できるような取引をするのが理想である一方、どうしても企業間の取引は摩擦を生みがちです。
そこで、企業間取引がうまく進むよう、事前に根回しをしておくことこそ、フィクサーの役割になります。根回しには悪イメージがつきまといますが、個人の人脈や情報共有で状況が良くなることは多いもの。
工作や道義的に良くないことをしないフィクサーはもはやフィクサーと呼ぶべきではありませんが、調整役としてのフィクサーは今後も求められるでしょう。
政界におけるフィクサーの意味
「裏工作をおこなう人」「黒幕」というニュアンスでフィクサーという言葉が使われるのは、ほとんどの場合行政や政治に関わること、特に政府・政界における事件や問題です。
たとえば、役職としては他の議員と一緒なのにも関わらず、一挙手一投足がよくテレビや週刊誌、ニュース等で取り上げられる政治家は多いです。
そういった政治家は、特有の人脈を持っており業界内で大きな影響力を持つ人物として認識されているといえるでしょう。
フィクサーの例文・使い方
フィクサーは特定の人物を指して使う言葉です。そのため、裏工作をする人、調整する人、仲介人などの意味合いで使いますが、一般的なビジネスシーンではフィクサーを使うことはないでしょう。
- 政界のフィクサー
- 〇〇業界に大きな影響力・発言力を持つオフィサーの〇〇氏
- 裏社会で絶大な影響力を持つフィクサー
フィクサーの類語・言い換え語
フィクサーは、これまで見てきたように様々な言い換え語があります。フィクサーという言葉が登場する以前から、日本ではフィクサー的な役回りを担う人のことを「黒幕」と呼んでいます。
黒幕
黒幕とは「影の権力者」「裏方」「縁の下の力持ち」「側近」など様々な役割を担います。
あくまでもイメージですが、企業のトップである社長がオモテの権力者だとすると、そのブレーンや会長は黒幕といえるのではないでしょうか。
黒幕というと「悪の組織」のようなイメージがついていますが、有能でありカリスマ性を持つ人物を下支えしたり、アドバイスしたりする役割を担うことも多いです。
ただし。一般的に黒幕というと悪いイメージがあるので、日常生活で上手に仲介してくれたり、調整役を買って出てくれる人物を「黒幕」というのは、ちょっと違う気がしますね。
仲介者
仲介者とは、企業間や組織間に立ちお互いの関係を良好に保ちながら、目的に沿って話を進めてくれる調整役のことを指します。
また、仲介することで利益を得る仲介者は「ブローカー」といい、金融業界や不動産業界では一般的な職種です。
仲介者は、日常生活でもビジネスでも欠かせません。たとえば、新しい友達を紹介してくれる友人は仲介者と呼べますし、新しい顧客候補を紹介してくれる取引先も仲介者です。加えて、人だけではなくマッチングサービスも場合によっては仲介者です。
特にビジネスにおいて仲介者がいるということは、仲介にかかる手数料がかかるということ。
仲介をおこなう人物は自分の利益にするために仲介を買って出ていますので、仲介業者にどれくらい依存するのかについては、ビジネスにおいては注意しなければなりませんね。
その他の類語・言い換え語
その他、フィクサーの言い換えとなるような単語についてご紹介しています。
- 元凶
- 諸悪の根源
- 首謀者
- 首謀
- 主犯
- 影武者
- 影の指導者
- 影の主役
やはり、類語にも黒幕的な意味が強い言葉ばかりが並びます。
フィクサーの対義語・反対語
フィクサーの類語には「主犯」という言葉があります。そのため、対義語として扱う言葉といえば、主犯の対義語である「共犯」などが当てはまるでしょう。
そのほかにも、会長における社長、影の指導者に対する表の指導者など、対義語はそれぞれの言葉で異なりますが、フィクサーの意味さえ知っていれば、おおむね反対の語が分かります。
フィクサーの意味や定義、そしてビジネスシーンにおける使い方などを解説してきました。
ここまで読んできた方は、フィクサーの本来の意味や定義について、これまで自分が知っていたこと以上に深い教養が身についたと感じるのではないでしょうか?
ぜひ、今回知った知識を活かし、さらにスキルアップを目指したり、教養を深めていってくださいね!
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転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか?
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しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
転職エージェントとは、あなたの代わりに希望条件に合った求人を選び、人事側とスケジュール調整をしてくれたり、履歴書や職務経歴書の添削サポートをおこなってくれたりする無料サービスです。
そのため、転職するために仕事を先に辞める必要はありませんし、会社にバレる心配がありません。また、自分で準備するのは最小限にしたうえで転職活動をおこなうことができます。
…
以上2つの理由から、転職活動にリスクがないことがおわかりいただけたのではないかと思います。転職エージェントについてもっと詳しく知りたいという方は下記記事をご覧ください。
おすすめ記事:転職エージェントとは?おすすめの選び方と比較ポイントを徹底解説!
おすすめ転職エージェントは下記記事でご紹介しています。活用法や利用の流れも解説しているので、「転職エージェントを選びたい」という方はぜひ参考にしましょう。
また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
あなたの経験・キャリアを正しく評価してくれる職場であれば、今の給料よりも高い金額を提示してくれます。
もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、TOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
年収アップ転職をしたいと考えているなら、下記に掲載されている転職エージェントのうち、特に自分に会っていそうなものを順位1位から見てみることをおすすめします。
また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
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4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
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参考資料:フィクサー – Wikipedia
参考資料:フィクサーとは – コトバンク