職場における人間関係に疲れ、転職を検討しているそこのあなた。「もうこんな会社にいられない」「上司が嫌いで毎日出勤するのが苦痛だ」という悩みは、私生活を大きくむしばむ大きな課題ですよね。仕事や職場での人間関係の悩みは、ほかの仕事よりも解決することがほぼ不可能なもの。究極的には、その職場を嫌いなあの人が辞めるか、自分が辞めるか…の2択しかないように思えます。しかし、人間関係を改善する方法や、あなたが精神的な疲れから逃れることのできる可能性は転職以外にも残されています。それに、実際にするかどうかはさておき、転職することを現実的な視野に入れておけば、気持ち的にも安心するのではないでしょうか?
そこで今回は、「職場の人間関係に疲れた」と感じる方向けに、人間関係を改善する対処法や、あなたが取るべき行動について解説しています。筆者は人間関係や転職者の毎年の傾向を把握した上で解説していますので、どうか安心して記事を読み進めてみてくださいね。
この記事を読むことで、人間関係の疲れた時のストレスを軽くしたり、解決したりすることができるでしょう。ぜひ参考にしてくださいね。
職場の人間関係で退職する人はどのくらいいるのか?
人間関係を理由に転職する人は、実際にいるのでしょうか?
あなたがもし、今の職場を人間関係を理由に辞めるとします。その際に、あなた以外の転職者がどんな理由で辞める決意をしたのかが分かるだけで、かなり安心感が増えますよね。
特に、「人間関係を理由に辞めた人が自分以外にもいる」という事実を知れば、転職にも前向きになれるのではないでしょうか?
転職サイト大手のDODAが提供している情報である、「転職理由ランキング< 2017年4月~9月>」によると、「人間関係が上手くいかない」という理由で転職した人は14番目に多いことが分かります。
あなたは、この順位を少ないと感じるかもしれません。
しかし、14位よりも上の理由を見ると、そうでもないことが分かります。下記、DODAの転職理由ランキングから抜粋しています。
- 13位:転勤したくない
- 12位:昇進が望めない
- 11位:業界の先行きが不安
続いて、15位以降の転職理由を見ていきます。
- 17位:幅広い経験・知識を積みたい
- 16位:倒産/リストラ/契約期間の満了
- 15位:家庭環境の変化によるため
つまり、職場の人間関係を理由に辞める転職者は、転勤や昇進などの今後の自分の働き方と同じくらい重要視している人がいる一方で、家庭環境や倒産などの外部の要因のせいで転職する人よりも多いのです。
人間関係の悩みは、とても深刻です。
あなたが悩むのもムリのない課題です。まずは、今の状況でできることを試し、どうしてもダメなら「転職」という選択肢を取ることは決して間違いではないのです。
職場の人間関係に疲れる原因とは?
しかし実際のところ、「職場の人間関係に悩む」とは具体的にどんなことを指すのでしょうか? 極論を言えば、あなた自身が人間関係に疲れていると思えば、すでにそれはあなたの課題・悩みになります。
しかし、「こんなことで悩んでる場合じゃない」と考えてしまう人が一定数いることも事実です。あなたが人間関係に本当に悩んでいるかどうかを、ここでチェックしておくことも大切です。
1 上司・同僚に苦手なタイプの人がいる
上司や同僚に苦手なタイプ・性格の人がいる場合、あなたが受ける精神的な苦痛は計り知れないものです。他人から見るとそうでもないことであっても、あなた自身は毎回深く傷ついているのではないでしょうか。
仕事上のミスや失敗に対して叱責を受けることは誰にでもありますが、一方で不当な扱いを継続的に受けたり、嫌がらせに近い行為をされる場合もあるでしょう。
こういった場合は、ただ単に「コミュニケーションが上手く取れていないだけだ」と思い込んでしまうこともあり、あなたにとってかなり好ましくない状態だといえます。
2 お客様や得意先から嫌がらせやムリな要求を受けている
社内の人間関係だけではなく、継続的な付き合いのある顧客や得意先から、嫌がらせやムリな要求を受けているケースもあるでしょう。
当然、社内の同僚や上司に不満や悩みを打ち明けても「仕方ない」「我慢するべき」という提案だけで終わってしまうこともあります。
そして、あなた一人で抱え込んでしまう…という悪循環に陥ります。
3 陰湿な陰口や社内政治がひどい(女性の多い職場によくあるケース)
女性の多い職場に多いと言われているのが、「陰湿な陰口」をグループ内で共有し、社内全体をピリピリさせるケース。もちろん男性の場合もこのようなケースはありますが、女性の方でこの陰口やいじめの悩みを抱えている人は多いでしょう。
また、社内政治も同様に問題です。社内政治とは、特定の上司に気に入られるために他の社員をこき下ろしたり、独断と偏見で社内での評価を下げたりするような「根回し」が社内に横行している状態です。
どちらの場合も、あなた一人で解決することが難しい課題だと言えるでしょう。
4 不当な転勤や異動を命じられた
不当な転勤や移動を命じられることは、直接人間関係に疲れている人の悩みとは言えませんが、まだまだこういった嫌がらせ的な転勤・異動が横行している職場があるようです。
または、不当な転勤・異動を命じられるのを避けるため、社内政治に参加しなくてはいけないような状況になっている人も多いでしょう。
自分のためとはいえ、本来必要のない気遣いをしなくてはならないのは本当に精神的なストレスになります。
5 パワハラ・セクハラに近いことをされている
パワハラ・セクハラなどのハラスメントは、近年特に取り上げられることが多いです。しかし、それでもニュースになるのは氷山の一角。あなたもハラスメントの被害を受けている人の一人かもしれません。
この場合、あなたが退職・転職する以外に手っ取り早い解決策がありませんが、人事や上司などに強く相談することや、弁護士などに相談するという具体的な方法もあります。
どんな形にせよ、一人で悩むことだけは絶対にしてはいけません。
ここまで、職場の人間関係に疲れる理由を解説してきました。あなたに当てはまるポイントはあったでしょうか?
もしかすると、上記には当てはまらない悩みを持つ人もいるかもしれません。しかし、どんな形であれ、あなたが悩んでいることは事実です。
「自分が気にしすぎているだけだ」という思い込みだけは、絶対にしてはいけません。
職場の人間関係に疲れやすい人の特徴とは?|ストレスチェック!
ここでは、人間関係に疲れていると自分自身で感じる方が、「本当に人間関係に疲れているのか?」をチェックするためには、「人間関係に疲れやすい人」の特徴を見ることで判断できます。
自分が当てはまっている数が多いと感じれば、あなたは人間関係に対してもともと悩みを持ちやすい性格なのかもしれません。
まずは、自分のことをよく知った上で、具体的な対応を取ることが大切です。
1 気を遣って発言や行動を諦めることが多い人
相手に気を遣いながら、相手の気分を害さないように発言したり、相手へ配慮するために行動を慎むことはとても大切なことです。
しかし、そのような行動も過度にしすぎると、精神的なストレスを感じていきます。自分が気づかないうちに少しずつストレスが溜まり、一定のレベルを超えることで、身体的にも徐々に疲れていきます。
あなたが昔から「優しい」という評価を周囲の人からされている場合には、人間関係に悩みやすい性格をしている可能性が高いです。
2 人からの評価をとても気にする人
人からの評価や信頼感を大切にすることも、日常生活・仕事を問わずとても大切なこと。
しかし、人からの評価を受け入れすぎるあまり、すべてを自分のせいにしてしまうことも少なくありません。人からの評価は、ある程度考えたら深く考えすぎないことが正解であるといえます。
人からの評価に一喜一憂してしまう人は、人間関係でも悩みやすいでしょう。
3 他人から言われたことに対して不安になったり、深く考え込む人
他人から言われたことに対して不安になることは誰にでもあります。しかし、ほとんどの場合は途中で深く考えすぎることを辞めたり、「自分は自分だ」と納得します。
しかし、心配症の人や、一つの物事に集中してしまう人は、他人から言われた文句や批判をずっと自分の中にとどめてしまうことが多いです。
こういったことが積み重なり、人間関係に疲れを生じさせてしまいます。
4 陰口や不平・不満を漏らすことが多い人
陰口や不平・不満が漏れてしまうことも、誰にでもあることです。しかし、その頻度や回数が多いと自分自身で強く感じる場合には注意が必要です。
本来、不満や悩みは愚痴だけで解消するものではなく、問題と感情をきちんと区別すべきものです。
しかし、陰口や不平不満を漏らすことだけで終わってしまい、根本的な解決ができていない場合が多いのです。
そういった人は、人間関係にあつれきが生まれ、なかなか悩みのタネを解決することができません。
ここまで、人間関係に悩みがちな人の特徴をご紹介してきました。
すべて当てはまる人も、一部当てはまった人もいると思いますが、ひとつでも当てはまったのなら、あなたは人間関係に悩みやすいと言えるでしょう。
しかし、あなたが悪いと言っているわけではありません。自分を客観的に見ることが、解決の唯一の糸口になります。
次からは、職場の人間関係に疲れたらどんなことをすべきなのかを解説していきます。