事務職への転職を検討している方のうち、「不動産業界」の事務職を検討している転職者向けの記事です。
今回は、転職前に知っておきたい仕事内容や、転職に成功するために欠かせない情報を網羅してご紹介していきます。
「不動産業界に転職したいけど、実際どんな仕事があるのか不安」という方は、まずその悩みを解決した上で転職活動を進めていきましょう。
なんでそんなことを聞くんじゃ?? 転職するのか?
うん。不動産の事務に転職したいな…と思っているんだけど、どんな仕事なのかなって思って。
転職前に仕事内容を知っておくことはすごく重要じゃからな!では、今回は不動産業界の事務の仕事内容や、転職方法について解説していくぞ!
INDEX
不動産業界とは?
土地や建物を取り扱う仕事である不動産業は、戸建て・店舗やオフィス、大型商業施設の開発など人々の生活に根ざした事業を行う業界です。
総務省の日本標準産業分類においては、不動産業は「土地や建物の売買や仲介を行う「不動産取引業」と「不動産賃貸業・管理業」の2つに分類されます。
不動産業界の仕組み
不動産業界は、「建てる」「販売」「賃貸」「管理」の4つの事業を行います。
不動産の仕事は多岐に渡り、一度にすべての業務に関する内容を理解することは難しいのですが、不動産業界特有の職種と、他の業界と共通した職種の2通りがあります。
不動産業界の事務職の仕事内容は?
では、不動産業界の事務職の仕事内容を見ていきましょう。
不動産業の事務職には、地域密着型の「不動産屋さん」から、都心にオフィスを構える大手不動産会社まで、様々な種類があります。どちらで働くのかでずいぶん仕事内容やイメージが異なりますので、2つに分けてご紹介していきます。
1 地域の不動産会社の事務職
賃貸・売買を問わず、地域密着型の小規模不動産においては、下記のような事務作業を行います。
- 賃貸物件の問い合わせ対応
- 売り物件がまだ売却中かどうかの問い合わせ対応
- 問い合わせがあった物件の図面のFAX送信
- 店頭広告の作成
- チラシの整理(物件資料や折込チラシ)
- WEBサイトの物件情報の登録・修正・削除
- 電話対応
- 大家さんへの家賃支払い・送金の手配
- 保険の手続
- 入金確認
- 管理物件の見回り業務
- 写真撮影
- お茶出しなどの雑用
- 賃貸手続きの資料記入・対応
- 営業マンを代行した様々な仕事(案内など)
不動産業界に特化した仕事もあります(賃貸に関する申込書の作成や案内など)。しかし、オフィスで行う電話対応や顧客対応、事務作業は他の業界・企業と変わりありません。
2 大手不動産会社の事務職
大手不動産会社における事務職は、基本的には地域密着型の小規模不動産よりも業務の範囲が狭いことが一般的です。
仕事内容は下記の通りです。(企業により違いがあります)
- 送金手配・確認作業
- 電話・問い合わせへの対応業務
- 書類作成・契約書作成
- Web上の不動産の入居情報の更新作業
- その他社内の様々な事務作業(PCを使用する)
小規模な不動産から大手の事務職へ転職した方が持つ印象としてよくあげられるのは、大手不動産の事務職は「特化した業務」を行う点です。大手であればあるほど、ひとつの手続きに要する時間は多くなり、承認などで関わる人も増えます。
そのため、ひとつの業務を責任を持ってミス無く行うことができる方に向いているといえます。大手であっても、事務職としての仕事はほかの業界と大きな違いはありません。
ここまで、不動産業界の事務職の仕事内容を見てきました。事務職経験者・未経験者問わず、基本的にはオフィスにて様々なサポート業務を行う仕事になります。よって、「前職での経験・スキル」を活かすことができやすい職種であるといえますね。
では、実際のところ給与や残業時間などの実情はどうなのでしょうか? 仕事内容だけではなく、実情についてしっかり知っておくことは「具体的な転職先」を選ぶ際の基準になります。ぜひおさえておきましょう。
不動産事務の実情は?- 給与や残業など
では、不動産事務の実情を見ていきましょう。
1 派遣社員求人が多い
大手不動産会社の事務職求人は、ほとんどの場合「派遣社員」になります。最初から正社員として求人を出している企業は少ないのが現状になります。
しかし、約3年ほどで直接雇用に切り替えてくれる制度がある求人が多いため、継続的に働き職務に問題がなければ、正社員として雇用される道を選ぶことができます。
2 大手であればあるほど待遇はよい
大手であればあるほど、働きぶりに問題がなければ正社員の道は見えやすく、給与や労働時間も安定しています。反対に、地域密着型であれば、人数が少なく業務の幅も広いため大手よりも実際の働き方は大変になることが多いでしょう。
また、残業の有無という観点でも大手であればあるほど待遇やよいのは明らかです。
3 繁忙期(2月〜3月)の残業はある
営業と比較し事務は残業なしで退社できるのが一般的です。繁忙期を除き、定時上がりができるため「残業が辛い」という職場はあまり多くありません。
繁忙期を除き忙しさをある程度調整できるため、子どもがいる家庭や共働き家庭の方も検討してみるべき職種になります。
また、「休日」は不動産業界の場合「平日休みが多い」とよく言われます。確かにその傾向がありますが、必ずしも土日に休めることはないわけではなく、個々の企業によります。土日に予定を入れることの多い方は、土日に休日がある職場を探すことも十分可能です。
4 「330万〜」の年収
残業代などを含め年収は約330万円ほどが事務職の相場になります。もちろん正社員になると500万〜…、勤続年数が長いとそれ以上と上がることも多いです。
他の業界と比較しても、好条件の求人が見つけやすいのも不動産業界の事務職の特徴になります。
不動産業界事務職のメリット・デメリット
次に不動産業界事務職のメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
1 時給が高い
時給が高いことが不動産事務のメリットのひとつ。仕事内容もあまり難しいことはないため、働く上で不安な要素が少ないことも不動産事務の魅力です。
平均して時給1,500円以上の求人はすぐ見つかります。派遣・アルバイト問わず、時給が高いために不動産業界は人気職種であるといえます。
2 資格で有利になる
たとえば、転職前から「宅地建物取引主任者」の国家資格を所有していたり、不動産業務に関する知識を知っていたりする方は転職活動でかなり有利になります。
もちろん、必ず必要なわけではなく、実際に働き始めてから学ぶことができます。しかし、資格で働く上でのメリットがあることも確かです。
事務としての仕事は早く覚えられる反面、資格取得などの努力次第で働き方や職種を自由に変えることができる点も不動産事務として働く魅力です。
たとえば、不動産事務の経験を活かして営業職に転身するなどといった働き方も可能です。
デメリット
1 飲み会が多い
当然、職場・企業の雰囲気や社員によりますが、活発な営業職の方が多い不動産会社などでは飲み会などの非公式の行事が多く、断りづらい雰囲気のある職場も数多くあります。
好きな人はよいのでしょうが、あまり飲み会などが得意ではない方は転職前に職場の雰囲気を確かめたり、転職エージェントを通して職場の実際の雰囲気を聞いておくなどしておくべきでしょう。
2 業務の幅が広い
業務の幅は、不動産会社や職場の規模が小さいほど広くなります。先程ご紹介したように、大手であればあるほど業務の幅は狭くなり、その分ひとつの分野に特化して仕事を行う必要が出てきます。
事務職として、幅広く業務を行いたい方にとっては嬉しいのですが、あまりにやることが多すぎると大変な思いをしてしまう場合もあります。
面接や事前のリサーチで、「業務範囲はどの程度か?」を質問するとイメージとのギャップを少なくすることができるでしょう。
ここまで、不動産事務のメリット・デメリットをご紹介してきました。転職活動に失敗しないためには、「求人」の探し方を知り、自分に合った転職方法を選ぶことが大切です。下記では、「転職活動3つの方法」をご紹介しています。
不動産求人をどう探す? 転職活動3つの方法
転職活動を検討している方の中には、どこの転職サイトを使うべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。とりあえず転職サイトに登録したはいいものの、なかなか企業選びが進んでいない…そんな方は「自分に合った転職活動の方法」を知った上で転職活動を始めるべきです。
自分に合った転職活動の方法を知るためには、「転職活動にはどんな方法があるのか?」をおさえて置く必要があります。ここでは、一般的な転職方法を3通りご紹介していきます。自分はどれに当てはまるかを確認しながら参考にしてくださいね。
1 転職求人サイト
転職者が個人情報や経歴・スキルを登録後、掲載されている求人情報を探すことのできるサービスが転職求人サイトです。「転職活動をする」というと、真っ先に思い浮かぶ方法ですよね。
代表的な転職サイトには、リクナビNEXTなどがあります。
とにかく自分で求人情報を探したい方や自分のペースで転職活動を進めたい方、転職が初めてではない方にとっては、最も効率的な転職方法です。
2 スカウトサービス
スカウトサービスとは、サービス上に登録された転職者に対して企業側がスカウトを送信しマッチングする転職方法になります。
代表的な転職スカウトサービスには、ビズリーチやDODAがあります。また、通常の転職求人サイトの機能のひとつとして「スカウト」「オファー」の機能がある場合もあります。
転職サイトとは異なり、登録した方の経歴やスキルを元に「企業側から連絡が来る」ことが特徴です。今よりいい条件の企業へ転職したいと考えている方や、転職サイトを使うよりも確実な転職がしたいと考えている方におすすめの方法です。
3 転職エージェント
転職エージェントとは、登録者の経歴やスキル、求める条件をもとに求人情報を紹介してくれるサービスです。スカウトサービスとは異なり、企業と転職者の間に「エージェント」が仲介します。
転職エージェントには大手から業界特化型まで様々な種類があるため、「業界・業種が決まっている方」におすすめです。また、初めから最後までサポートしてくれるため「転職が初めての方」が最初に活用すべきサービスです。
転職に対する不安が大きい方は、自分一人で転職活動を進めるのではなく「転職エージェント」を活用してみてはどうでしょうか。転職エージェントについてもっと知りたい方は、下記を参考にしてください。
転職エージェントを使うことのメリット・デメリットは?
転職エージェントとは、いうなればあなたの「秘書」のような存在です。転職エージェントサイトは多数ありますが、共通しているのは「担当者がつき、転職活動を一貫してサポートしてくれる」ということ。
ここでは、転職エージェントを使用することのメリット・デメリットをご紹介しています。転職を検討している方は、下記のメリット・デメリットをよく理解した上で活用していきましょう。
メリット
自分に合った職場を探してくれる
転職エージェントの最大の特徴は、業界や転職事情に精通したエージェントが転職相談に乗ってくれること。つまり、あなたの特性や経歴を活かしたアドバイスを受けること、「どんなところに転職すべきか?」といった悩みを相談することができるということです。
その上で求人を紹介してくれるため、「自分に本当に合っているのだろうか?」という悩みを持つ必要がなくなりますし、万が一悩みを持ったとしても、その都度相談をすることができます。
転職が初めてな方や、転職に大きな不安を抱いている方にとって、一人で転職活動を行う必要がない転職エージェントはかなり心強い味方であるといえます。
転職活動に必要な準備をサポートしてくれる
相談やアドバイスだけではなく、内定を得るための面接の準備や面接に必要な選考書類の準備を行ってくれるのもエージェントの特徴です。また、在職しながらの転職活動で最も不安のある「スケジュール調整」も、最適な日程を企業側と相談した上で決めてくれるため、面接のスケジュール調整がとても楽になります。
転職活動は想像以上に「すべきこと」が多いため、「まず、何をすべきかわからない」という方にはぜひ転職エージェントをおすすめします。
デメリット
自分で数多くの求人情報を見ることができない
転職活動を複数回行っている方や、既に細かな条件等まで決まっている方にとっては、「多くの求人情報を見たい」が転職活動の最大のポイントといえます。
転職エージェントは、最適な求人を提案してくれるという点では優れていますが、どうしても「自分でみたい」という場合の量や効率としては一般の転職サイトに劣ります。
しかし、その分ひとつひとつの求人情報を綿密に紹介してくれるため、求人内容に対する信頼性は高いといえます。
転職する業界や職種・業種などが明確になっていない場合、一人で転職サイトを使い多くの求人を見ることは、転職活動に多くの時間を割いてしまうことになりますので、注意が必要です。
担当するエージェントによって対応が変わる
転職エージェントは、転職者によって担当者が就くシステムなので、その分具体的なサポートを得ることができます。反面、担当するエージェントによって、対応やアドバイスの内容に幅があることに注意が必要です。
転職エージェントサービスは、複数活用する方がとても多いというデータがあります。
転職エージェントは「4社」以上の活用で転職に成功する割合がぐんと上がります。担当者に不安がある場合でも、それを解決する方法はあるといえますね。
転職エージェントの登録後の流れ
転職エージェントの一般的な「登録後の流れ」は次のようになります。転職エージェントごとに細かな流れが異なる場合もありますが、大まかに流れをおさえておくことで、円滑に転職活動をすすめることができるでしょう。
- 個人情報入力後、エージェントからカウンセリング(転職の相談)の日程調整の連絡が1〜2週間で来る。
- エージェントとのカウンセリング(転職の相談)を行う。
- 相談を踏まえてエージェントが求人を紹介してくれる。
- 履歴書などの書類準備&応募する企業を決める。
- 面接準備をエージェントと相談しながらする&面接本番。
- 内定後、入社日や給与などの条件交渉をエージェントを通じて行う。
カウンセリングや相談のタイミングで、「面接前の不安事項」「内定後の入社日や給与交渉」「退職の調整」の方法はどんどん質問し、出来る限りエージェントから情報を受け取りながら転職活動を進めていきましょう。
転職サービス選びのコツは?
転職エージェントは、複数活用することで最も転職成功率が高まります。これを機に登録をしておきましょう。
エージェントサイトは、必要項目を入力し登録完了した後、メールや電話等であなたの日程に合わせて転職支援を行ってくれます。「今仕事が忙しい!」「時間がないかも…」と不安な方も心配せずにまずは登録してみましょう。あなたの転職成功率がグンと上がります。
■転職エージェントを選ぶコツ
- 求人数(多くの数がある分、選択肢が増える)
- サポート内容(エージェントサイトによってサポートしてくれる内容や方法が変わる)
- どの業界に強いか?(職種・業界に特化したエージェントがある)
この3つの観点から、自分にあった転職エージェントを複数活用していくことをおすすめします。
転職する際に活用すべき転職サービスは?
マイナビエージェント|20〜30代の転職活動に最適!
『マイナビエージェント』の特徴
有名な就職サービス『マイナビ』が運営する転職エージェントサービスが「マイナビエージェント」です。
キャリア事業の大手ならではの信頼感と、太いパイプが売り。
特に20〜30代向けの求人情報に強みがあるため、転職が初めてで不安な若手社会人の方におすすめです。また、相談しながら転職活動を進めたい人にとっても力強い味方になってくれます。
20〜30代の方はほかの転職エージェントと同時に登録しておくことをおすすめします。
どんな人にオススメ?
- 希望する職種・業種が複数ある方。
- 大企業からベンチャー企業まで、あらゆる選択肢を考えているが転職に自信がない方。
- 20〜30代、第二新卒の方で、転職活動の選択肢を増やしたい方。
不動産業界への転職におすすめの転職サービスTOP5
下記「おすすめ記事」では、不動産業界への転職におすすめの転職サービスを紹介しておる!
おすすめ記事:【お得な情報見つかる】「不動産職」におすすめの転職サイトTOP5
複数の転職サービスを活用して、転職を成功させるんじゃ!
まとめ|不動産業界の事務職への転職を成功させよう
不動産事務の仕事は他の業界よりも安定してそうだね!
そうなんじゃ。結構よい求人が見つかりやすいのも特徴じゃ。しかし、それに油断せず、しっかりと給与や職場の雰囲気などの情報や、面接準備を行うべきじゃな!
そうだね!初めてで不安だから、まずは転職エージェントに登録してみるよ!
はかせより頼りになりそうだし!!!
やかましい!
今回は、事務職への転職を検討している方のうち、「不動産業界」の事務職を検討している転職者向けに、転職前に知っておきたい仕事内容やと転職に成功するために欠かせない情報を網羅してご紹介してきました。
この記事を通して、不動産業界の事務がどのような仕事であり、実情はどのようなものかが理解していただけたかと思います。
後は、実際に転職先を選び面接準備などを行っていきましょう。今回ご紹介した情報や転職サービスも、ぜひ参考にしてくださいね。
はかせ、不動産業界の事務ってきつい?