看護師の転職活動で最も心配なポイントは、「今の職場がイヤで転職しようとしているのに、また同じような環境だったらどうしよう?」という悩みではないでしょうか。
特に、看護師として転職活動をするのが初めてな方は、転職方法もわからない+職場選びの方法もわからない…とわからないことだらけで、つい転職に二の足を踏んでしまいがちです。
そこで今回は、看護師の転職で最も心配な部分である「ブラック職場」を避ける方法と、転職サイトの選び方についてご紹介しています。
そうなのか…じゃあ、もっと良い環境に身を移すべきじゃな…
うん、でも、転職に失敗したらどうしようと思うとなかなか行動に移せなくて…
わかった!では、ブラックな職場を選ばないようにするための知識を教えよう!
これから説明することをおさえておけば、心配せずに転職活動を始められるはずじゃ!
看護師が思う「ブラック病院・職場」とは?
まずはじめに、看護師の皆さんが思う「ブラック職場」はどのようなものかを見ていきます。職場の悩みは主観的なものも含まれるので、客観的に今の職場の状況が良いのか悪いのかを判断する際には、他の看護師の意見が大変参考になります。
- 残業代が支払われない・ボーナスから引かれる
- 新人に対するいじめや嫌がらせがある
- 新卒や中途採用の入れ替わりが激しい
- 医師の顔色を伺うことが仕事の大半を占める
- 休日が少ない・不定休が多い
- 管理職・マネージャーの采配に不満が多い
- 幽霊看護師が存在する病院
- 極端な長時間労働が求められる
上記に当てはまる職場が多いのは事実ですが、ほかの職場に勤めている看護師と比べてかなり差があったり、過度に残業が多かったりといった場合は、ブラックな職場といえるのではないでしょうか。
大抵の場合、看護師の方1人が努力しても、こういった職場の体制がすぐに変わることはありません。そのため、転職してもっと良い環境の職場を見つけることも視野にいれるべきでしょう。
転職活動で看護師がブラック病院・職場を見分けるコツ
では、看護師として転職を検討している方が「転職先の職場を選ぶ」際に注意すべきポイントをご紹介していきます。
看護師専門の転職サービス・サイトを活用する場合でも、情報を鵜呑みにせず、自分自身でブラックかどうかの判断基準を持っておくと、慎重に転職活動を進めていくことができます。
1 常に求人を出している病院は要注意!
常に看護師求人を出している病院・職場は、基本的に人の入れ替わりが激しい環境です。要するに、「離職率」が高い傾向にあります。
離職率が高いということはつまり、慢性的な人手不足に陥る原因があるということ。人間関係や職場の環境が悪かったり、指導方法が悪かったりと、大抵の場合は「ブラック」と呼ばれても仕方のない職場である可能性が高いです。
そのため、病院のHPを見るだけではなく、募集要項を複数の転職サイトに出していないか、その職場はいつ求人を出したのかといった情報を見て、判断する必要があるでしょう。
また、職場の実情を教えてくれる転職サービスを活用したり、実際に見学にいったり…といった方法もあります。
2 文面上の残業がない、延べ残業時間を鵜呑みにしないこと
看護師求人の労働時間に関する情報には、「残業は一切ありません」と書かれている場合がありますが、看護師の仕事は残業が発生することがとても多い仕事のため、この情報をうのみにするべきではありません。
また、「一ヶ月の平均残業時間」を鵜呑みにしてしまうべきでもありません。残業の有無は、その時時の職場の状況で常に変化するため、「〇〇です」と言い切れるものではありませんよね。
また、最も大切なのは「残業代はきちんと出るのか?」「ボーナスに影響はないのか?」といった情報を調べておくことです。
なぜ、残業時間や残業代に関して、このような募集要項の書き方をするのかと言いますと、それは「労働基準法」を回避するための手法だからなのです。特に、「残業手当がなぜかボーナスから引かれる」などの職場では、このような手法を取ります。
お金に関する悩みは、転職活動の初期からしっかり考えておくべきです。最も良い方法としては、看護師求人サービスを利用して、第三者の観点から調査をしてもらうこと。
直接お金のことについて、面接で聴くのは難しいと思いますので、転職サービスを活用してお金周りの悩みを解決することをおすすめします。
3 面接時にチェックする
面接時に、職場の人事担当がどのような内容を話すかをチェックすることも、「ブラック職場」を避ける方法のひとつです。
もちろん、面接などを直接行う前に、ブラックかどうかを判断することが大切ですが、面接時に注意することも万が一に備えて知っておきましょう。
- 求められる業務内容が募集内容と違うかどうか
- 中途採用の募集人数は多いか
- 中途採用者の給与が地域平均より高いかどうか(高いと逆に怪しい場合がある)
- 面接時に昇給がないことを断言している
上記に当てはまっている場合でも、理由がきちんと説明されているのであれば、あとはあなたの条件次第です。しかし、わかりにくい伝え方や、出来る限りうやむやにしようとしている場合には、あまり良い環境の職場とはいえないでしょう。
面接で、上記の内容を聞く自信がない方も多いと思いますが、大丈夫です。
上記をポイントとしておさえておき、面接より前に転職相談ができるサービスを活用したり、自分自身で検索したりといった対策を練ることができます。
4 見学時にチェックする
職場によっては、面接前に職場見学をさせてもらえるケースがあります。その場合は、絶好のチャンスとして見学に積極的に参加すべきでしょう。
そして、見学時にも、ブラックかどうかをチェックするポイントが存在します。
- ナースステーションの整理整頓されているか?
- 罵声が飛び交っているような職場ではないか?
- 清潔感が保たれているか?
- 男女比が通常より偏っていないか?
- 働く看護師の表情や行動は?
- 看護記録方法は?
「少し見るポイントが細かすぎるのでは?」と感じる方も多いと思いますが、もし前職に問題があり転職を検討している方であれば、うなずける内容ではないでしょうか。
職場の細かな点に着目して、普段の業務がどのように行われているのかをチェックすることも大切です。
5 1ヶ月に8日以上の休日かつ祝祭日休みを条件にする
条件にもよりますが、基本的には1ヶ月に8日以上の休日(週休2日)で、かつ祝日や有給などを取得する場合は、最低でも年間120日以上の休みが必要になる計算です。
上記の休日を完全に満たす求人を探すのは決してカンタンではありませんが、休みは必ず必要です。この点については妥協せず、粘り強く探すことが重要になります。
転職エージェントやアドバイザーに相談しながら転職を進める場合には、休みの条件はハッキリと述べるようにします。
「出来る限り休みは多い方がいい」と言った伝え方ではなく、しっかりと休日の回数を決めて希望を述べましょう。
逆に言うと、この要件から外れる職場であれば、辛い職場である可能性がとても高いため、注意が必要です。
6 看護師の平均年齢と勤続年数を確認する
職場で働く看護師の平均年齢は、ブラックかどうかをチェックするポイントのひとつとして重要です。若い看護師や高齢の看護師に極端に看護師の年齢層が偏っている場合には、職場の人間関係に何らかの問題があることを指しています。
また、平均勤続年数が3年に満たない場合にも、人間関係や仕事内容などに問題がある可能性が高いといえます。
加えて、平均年齢や勤続年数を面接等で説明された場合でも、そのまま受け取ってしまうことには注意が必要です。たとえば、幽霊看護師が職場に下り、平均年齢や勤続年数に含まれている、といったケースも残念ながら存在します。
対策としては、転職先の実情をしっかり教えてくれる転職エージェントやアドバイザーに調べてもらうことです。客観的に情報を収集することが、職場を見極めるカギになります。
7 転職決定前に上司にあいさつしてみる
看護師の方が職場の人間関係に悩む場合のほとんどは、上司や管理職との関係性ではないでしょうか。実際に様々な口コミサイトや悩み相談に寄せられる人間関係の悩みも、上司との関係に悩むものが多いようです。
ですので、可能な場合は転職前に、「転職するとしたら、直属の上司になる立場の人」にあいさつにいくこともひとつの方法です。
通常、転職前にあいさつに行くからといって、何か悪い態度を取られるということは考えにくいです。なぜなら、その時点ではまだあなたは「お客様」という立場だからです。手土産などを持参して、非公式であいさつをしにいくことも方法のひとつとして覚えておいて損はありません。
もしかすると、その段階で「自分には合わないな」と感じる方がいるかもしれません。それを確認するためには、直接会うしか方法がありません。
8 ブラック病院を紹介しない転職サイトを利用する
看護師求人に特化した転職サービスは、今では全国・地域別を含めて50社以上存在します。そのため、中にはブラックな環境の職場を紹介されるような転職サービスがないとも言い切れません。
よって、出来る限りその危険性が少ない信頼感のある大手サービスを優先して活用することが最も良い方法でしょう。
IKIKATA Databaseでご紹介している転職サービスは、利用者数が多く、サポート体制が整っているものですので、ぜひ参考にしてください。
「転職サイトの口コミ」の見方 -鵜呑みのしすぎに注意!
上記では、転職活動を進める看護師の方が「ブラック職場」を避けるための注意ポイントについて解説してきました。ブラック職場を避けて、自分の条件に合った職場を見つけることが大切ですので、しっかりおさえておきましょう。
ここでは、「転職サイトの口コミ」を参考にする際の注意点をご紹介しています。看護師の転職においては、ハローワークや求人情報誌だけではなく、看護師が利用できる転職サイトを使って求人を探す方も多いでしょう。
その際、「どんな転職サイトを使うべきか?」について悩む方は、様々なサイトで「転職サイトの口コミ」を参考にすると思います。しかし、口コミを鵜呑みにしても、自分に合った転職サイトを選べるわけではありません。
その理由は下記の2つです。
1 「転職サービスの口コミ」ではなく、単なる職場の不満が多い
転職サービスの口コミで多いのが、「〇〇という転職サイトはブラック企業を紹介してきました」というものです。先ほども述べたように、ブラックな職場を紹介してくる転職サイトがあることは事実です。
しかし、「ブラックかどうか?」は、その人個人の転職先の探し方や、職場と合っているかどうかで大きく左右されるものです。
場合によっては、転職サービスの口コミを述べる場所で「単なる職場の愚痴」を書き込む方もいます。
この場合、あなたにとって参考になる情報はほとんどないといえるでしょう。
2 連絡が来るのは当たり前!複数活用すべき
また、転職サイトの口コミの中で「連絡が多すぎる」という口コミはかなり多いです。すでに何件かそのような口コミを観た方も多いのではないでしょうか。
しかし、転職サービスは転職者を転職させることで仲介料を得る仕事ですから、転職する見込みのある方に連絡をするのは当然のことです。
今、この記事を読んでいるあなたのように「転職に前向きになっている方」にとっては、連絡が来ないよりも来たほうが転職活動はスムーズに進みますから、悪いことではありません。
それどころか、下記でもご説明するように、転職サイトは複数活用することでより条件に合った転職先を見つけることのできる確率が上がります。
以上、2つの口コミから、転職サイトの口コミを鵜呑みにしすぎないためのポイントをご紹介しました。
口コミだけではなく、多数ある転職サービスのそれぞれの特徴をよく理解して、自分に合ったものを複数活用していくのが、転職サービスを上手に活用する方法です。
記事後半では、看護師の転職にオススメの転職サービスをご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
次の項目では、「具体的に転職活動をどう進めるべきか?」について説明しています。
はかせ、ボク今の職場が辛くて辛くて…転職したいんだよね(泣)