「雲泥の差」とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか?
「雲泥の差」という表現はたまに使われる言葉なので、便利な言葉として使っている方も多いのではないでしょうか。また、何となく使ったことがあるという方も多いかもしれませんね。
しかし、あなたの使い方によっては意味を間違えている可能性があります。正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、「雲泥の差」の本来の意味や定義を解説するとともに、例文や使い方についてわかりやすく解説していきます。また、類語・言い換え語との違い、対義語の意味についても触れていきます。
「”雲泥の差”の意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
「雲泥の差」とは?|意味と定義を解説!
「雲泥の差」にはどのような意味・定義があるのでしょうか?
ビジネスシーンでも日常生活でも、あなたの環境では使われることが多いはずです。だからこそ、雲泥の差の意味を検索窓に打ち込み、意味を調べようとしているのではないでしょうか。
しかし、「雲泥の差」の意味・ニュアンスや内容は状況や個人の使い方によって異なります。もともとの意味、本来の定義をおさえておくことが大切になります。
雲泥の差の本来の意味・定義を知れば「こうやって使うのか!」「もともとこんな意味があったのか!」ということが分かるようになります。
もちろん、気になるポイントだけをかいつまんで見てみるだけでもOK。ぜひ活用してください。
雲泥の差とは?|読み方意味・定義
「雲泥の差(うんでいのさ)」とは、白居易「傷友」を故事とする言葉で、「大きな差」「とても大きな違い」「大きな隔たり」「まったく正反対なほどの違い」という意味がある言葉です。
雲泥(うんでい)の差
《白居易「傷友」から》非常な隔たり。たいへんな差。雲泥の違い。月とすっぽん。
引用:雲泥の差 – コトバンク
「空と海」「天と地」のように、対比できるものをイメージすると、言葉の意味が分かりやすいですね。
「〇〇と△△には雲泥の差がある」という場合、”天と地ほどの大きな差があるよ”ということを指しています。
「天と地の差」という言葉のほうが馴染みのある表現かもしれませんが、「雲泥の差」は日本文学でも多用される言葉(慣用句)なので、覚えておいて損はありません。
雲泥の差の英語・語源・由来
雲泥の差は故事成語であるため、英語に直すと下記で解説しているとおりの表現になります。日本語は故事成語だと意味が通りにくいこともあるので、類語と一緒に覚えておくと良いでしょう。
雲泥の差の英語
- Wide difference
- A world of diffrence
- All the difference in the world
雲泥の差の由来
「雲泥の差」は、冒頭で解説した通り、中唐の詩人、白居易の「傷友」より使われるようになった慣用句です。元来の意味は、「天と地のような比較にならないほどの大きな差」を指します。
日本では、古来の漢詩文集「菅家文集」(菅原道真編纂)に掲載されている句「雲泥、血の高く卑しきことを許さず」で使われました。
その後、芥川龍之介「恒藤恭氏」や太宰治「十二月八日」、夏目漱石「坊っちゃん」などの日本文学でも慣用句として使われ、今に至っています。
雲泥の差のビジネスにおける意味
「雲泥の差」が直接ビジネス用語として活用される例はそれほどありませんが、ビジネス現場では常に「理想と現実」の差を埋めるために企業活動を進めることが大事になってきます。
そのため、雲泥の差という表現は仕事現場でとても身近なものです。
たとえば、あなたが営業職の場合「売上目標(ノルマ)」があり、その理想である目標と実際の成績には「雲泥の差」があるかもしれませんね。
雲泥の差は基本的に理想と現実のギャップ、価値のギャップなどを表現するために使われるネガティブな言葉ですが、その差を埋めるためには、地道な努力と改善が欠かせません。
「〇〇と△△には雲泥の差がある」と表現する場合でも、「雲泥の差があるから自分にはムリだ」と考えるのではなく、「その差を最も効果的に埋める方法は何か?」を考えることが大切だといえるでしょう。
雲泥の差の例文・使い方
一般的には「雲泥の差がある」という使い方をします。
例文を交えて、雲泥の差がどういう意味を表すのかをチェックしてみましょう。
- 自分と彼では仕事の能力で比べて雲泥の差があるだろう。
- 地域の所得額には、首都圏と限界集落を比べるまでもなく雲泥の差がある。
- 生まれ持った容姿からして、彼女と私では雲泥の差がある。
- 高度経済成長期の日本と今の日本では、成長率に雲泥の差がある。
- 同じような生活をしていても、一人あたりの幸福度には雲泥の差があることがわかっている。
- おれとあいつの性格こそ似ているが、構築できる人間関係の良さを比べると雲泥の差がある。
雲泥の差の類語・言い換え語
ここでは、雲泥の差の類語や、言い換え語について解説していきます。
「月とすっぽん」と「雲泥の差」の違い
「雲泥の差」の類語として有名なのは、「月とすっぽん」という慣用句です。月とすっぽん(鼈:亀のこと)は比べるまでもなくまったく違うものですよね。
しかし、よく見てみると「丸い」という共通点があります。(と言われています)そのため、まったく異質なものではなく、「どこかしら似ているけど、明確な違いがあるもの」というニュアンスがあります。
対して、「雲泥の差」は「雲」「泥」です。共通点は何もありません。ほんとうの意味で、比べるまでもない者同士であることが分かります。
どちらも同じ意味で使うことができますが、月とすっぽんのニュアンスを知っておくと、言い換えが便利です。
「提灯に釣鐘」と「雲泥の差」との違い
雲泥の差のほかの類語に「提灯に釣鐘」という慣用句があります。月とすっぽんより有名な慣用句ではないのですが、類語としてあげられるのはこの2つです。
提灯と釣鐘はまったく大きさ、重さが違います。そのため、吊り上げたときにまったく釣り合いが取れていないことが分かります。
たとえば、すごく性格の悪い男性に、すごく面倒見がよく優しい女性が付き合っているとします。周りの人は「月とすっぽん」というと思いますが、この場合「提灯に釣鐘」のほうが合っているでしょう。
雲泥の差は、2つの物事の大きな差を表すのに対して、提灯に釣鐘では「2つの物事が釣り合っていない」ことを指します。
「雪と墨」との違い
雲泥の差は、「雲」「泥」という2つのまったく違うものを比べて大きな差があることを例える表現でした。その類語としては「雪と墨」というものがあります。
これも、雲泥と同様に「2つの違いが大きく比べ物にならない」ことを例える言葉です。また、まったく異質な2つのものを比べるときにこの表現を使います。
「あの2人はいつも一緒にいるが、性格的には『雪と墨』だな」…このように使います。
二つのものの違いがあまりに大きすぎて、比較にならないことのたとえ。
雲泥の差のその他の類語一覧
雲泥の差には、殆ど使われませんがほかにも類語があります。ほぼ同じ意味で使える言葉ですので、知識としておさえておきましょう。
- 雲泥万里
- 烏(からす)と鷺(さぎ)
- 鯨と鰯
- 霄壌(しょうじょう)の差
- 駿河の富士と一里塚
- 箸に虹梁
- 瓢箪に釣鐘
- 鍋蓋とすっぽん
雲泥の差の対義語・反対語
雲泥の差の対義語としては、下記3つの言葉が挙げられます。
「大同小異」「五十歩百歩」「紙一重」
大同小異とは、ほとんど両者に違いはなく、細かなちょっとした点だけが異なる場合のことを指します。
五十歩百歩は、細かな違いはあるものの、本質的には同じであることを指します。
紙一重は、1枚の紙の厚さほどの違いしかないことを表す言葉です。
どれも、「比べ物にならないほど大きな差がある」ことを指す雲泥の差とは真逆の意味であることが分かります。
雲泥の差の意味や定義、使い方と例文について解説してきました。
ここまで読んできた方は、雲泥の差の本来の意味について、これまで自分が知っていたこと以上に知ることができたと感じるのではないでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ、今回知った知識を活かし、さらにスキルアップを目指したり、教養を深めていってくださいね!
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しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
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…
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2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
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業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、TOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
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また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
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4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
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実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
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