ビジネス用語としてよく使われるカタカナ英語「アグリー(agree)」には、どのような意味があるのでしょうか?
自分が使っている言葉ではなくても、周囲の関係者が使っている言葉は、知っておいたほうが無難です。
「そんな分かりづらい言葉を使うなよ」と思ってしまうかもしれませんが、IT・広告業界を中心に、横文字を使う文化が根付いているのも事実です。
そこで今回は、頻出するカタカナ語「アグリー」の意味や定義、活用事例について解説していきます。
専門用語が気になる方や、普段の仕事で分からない単語を減らすためにも、アグリーの意味をしっかり抑えておきましょう。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
「アグリー」の意味・役割とは?
「アグリー」には、具体的にどのような意味があるのでしょうか?
英単語として学んだことのある人の中にも、ビジネス現場で使われるアグリーの意味やニュアンスについては、よく分かっていない方も多いと思います。
そこでここでは、アグリーの本来の単語の意味から出発し、具体的にどのような場面でアグリーを利用するのかについて、順を追って解説していきます。
「アグリー(agree)」の本来の意味・定義
まず最初に、「アグリー」の本来の意味・定義をチェックします。
[名](スル)同意すること。承諾すること。
agreeとは
主な意味 (討論などして)同意する 賛成する、応ずる、同意する、(議論の末)同意する、意見が一致する、同感である、同じ考えである、同意見である、一致する、合致する
コア 快く受け入れる 相手の提示した案・意見に「同意する」,話し合って「合意する」など「意見・考え方」の一致を見ること
「アグリー」とは、討論・議論したうえで相手に同意することや、意見が一致することを指す英単語です。
相手と同感であることを相手に伝えるニュアンスだけではなく、相手が示した案や内容に、「好意的に」「快く」受け入れるという意味が込められています。
そのため、しぶしぶ同意するというようなニュアンスではないことに注意が必要です。
ただ、私たちは日常生活の中で、「本当は納得行っていないけどまぁいいか。」と考えて、しぶしぶ同意することも多いですよね。この場合は、アグリーとはいえないのかもしれません。
何となく相手に結論や決定を委ねてしまうのはビジネス現場ではできる限り辞めたほうが良いので、自分の考えや意見を論理的に話せるよう、努力していきたいものですね。
「アグリーです」とビジネス用語として使う場合の意味
では、「アグリー」をビジネス現場で活用するときの意味について解説します。
ビジネス現場では、様々な場面で「あなたは賛成か/反対か?」を問われることがあります。この場合に用いるのが「アグリーです」という表現です。
ただ、一般的には「アグリーです」という人は少ないですよね。
通常は…
- 私も同意見です。
- 異論はありません。
- 同意します。
- 同じことを考えています。
- その通りだと思います。
と、いくらでも代替の効く日本語があるため、コチラを活用するのではないでしょうか?
ほかのカタカナ用語では、カタカナ語じゃないと意味が通用しないというものもありますが、アグリーに関しては必ず必要な用語ではない気がしますね。
「アグリー(agree)」の対義語
アグリー(agree)の対義語は、「disagree(ディスアグリー、ディサグリー)」です。
disagreeには、「(意見が)一致しない」「異議がある」という意味の英単語になります。この場合、agreeとは対極な反応をしていることになります。強い否定・反対を表現しています。
ビジネス現場では、賛成しないことを表すのに「ディスアグリー」とはいいませんよね。たとえ「アグリーです」を使う人だとしても、反対意見があるときに「ディスアグリーです」とは言わないでしょう。
ただ、ディスアグリーの意味には強い否定があることを知っておけば、アグリーがどれだけ深く同意しているのか、そのニュアンスを知ることができます。
「アグリー(agree)」の類語
「アグリー(agree)」は「同意・賛成する」という意味があることはすでにご紹介しましたが、アグリーには類語の日本語があるので、ここでざっくりと解説していきます。
合点(がてん・がってん)
同意すること、うなずくこと、承知の意味があります。
例:「彼女の意見に合点がいった」
肯定(こうてい)
そのとおりだと判断し認めること、同意すること、価値があると判断すること。
例:「現在の自分を肯定することから始める」
是認(ぜにん)
他人の行為や思想などを良いこととして認めること。
例:「あのときの彼の態度は是認し難いものだった」
認容(にんよう)
認めて受け入れること。
例:「あの出来事は自分にとって認容できない事実である」
同調(どうちょう)
調子が同じであること、他に調子を合わせること、他人の意見に賛同すること。
例:「上司の自慢風説教には同調するしかない」
支持(しじ)
ささえもつこと、ある意見に賛成して後押しをすること。
例:「皆さんは彼の意見に否定的ですが、私は彼を支持します。」
首肯(しゅこう)
うなずくこと。納得し賛成すること。
例:「君の意見にはひいき目に見ても首肯しかねる。」
「アグリーです」という言葉を使わなくても、意味が通じる類語もたくさんあるため、あえてアグリーを使う必要はありませんね。
「アグリー(agree)」と発音を混同する単語
アグリーのスペルは「agree」ですが、発音が似ている英単語「ugly」があります。「ugly」は否定的な意味合いを含む言葉なので、注意が必要です。
uglyとは
主な意味 醜い、見苦しい、醜悪な、不快な、いやな、荒れ模様の、険悪な、物騒な、危険な、たちの悪い
日本語の「ら行」は、アルファベット発音の「L」に近いものなので、英語話者に対してアグリーを使うと、「醜いです!」と言っていることになるかもしれません。
カタカナ英語にはたまに語源とまったく違う使われ方をされているものもあるので、英語話者に対して使ってしまうのは、できる限り避けたほうが良いでしょう。
ここまで、「アグリー(agree)」の本来の意味や定義、そして対義語・類義語について詳しく見てきました。
アグリーはビジネスシーンで活用している人もいますが、誤解を招いたり、相手に上手く同意していることを伝えることができなかったりと、あまり使うのをおすすめできる単語ではないです。
しかし、アグリーの用法を知っておくことには意味があるので、しっかりおさえておきましょう。
次は、アグリーを活用するときの方法と、注意点について解説していきます。
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