「錯誤(さくご)」とは、「本人の主観による認識と客観的な事実にズレがあること」を意味する言葉ですが、民法や刑法によって意味する内容が異なります。
錯誤は日常生活でもたまに使われる言葉なので、何となくわかったつもりで使ってしまっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、あなたの使い方によっては間違っている可能性があります。
正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、錯誤の本来の意味や定義を解説するとともに、例文や使い方についてわかりやすく解説していきます。また、類語・言い換え語との違い、対義語の意味についても触れていきます。
「錯誤の意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
錯誤とは?|意味と定義をわかりやすく解説!
「錯誤」にはどのような意味・定義があるのでしょうか?
ビジネスシーンでも日常生活でも、あなたの周りでは使われることが多いはずです。だからこそ、「錯誤」と検索窓に打ち込み、意味を調べようとしているのではないでしょうか。
しかし、錯誤の意味・ニュアンスや内容は状況や個人の使い方によって異なります。そのため、もともとの意味、本来の定義をおさえておくことが大切になります。
錯誤の本来の意味・定義を知れば「こんな使い方があったのか!」「もともとこんな意味があったのか!」ということが分かるようになります。
もちろん、気になるポイントだけをかいつまんで見てみるだけでもOK。ぜひ活用してください。
錯誤の読み方・意味を簡単に解説
錯誤の漢字と読み方|「さくご」
錯誤の読み方は「さくご」です。
「錯誤」の「錯(さく)」は、「錯綜(さくそう)」「交錯(こうさく)」などにも使われる漢字であり、「交じる」「混じり合う」などの意味があります。また、「混乱する」という意味も含まれています。
錯誤の「誤(ご)」は、「誤解(ごかい)」「誤謬(ごびゅう)」などにも使われる漢字で、「やり損なう」「うっかりすることで生じる間違い」の意味があります。
さく‐ご【錯誤】の意味 [名](スル)
1 まちがうこと。まちがい。誤り。「錯誤を犯す」「試行錯誤」
「時々強いて―して織り込まれて」〈佐藤春夫・田園の憂鬱〉
2 その人の認識と客観的事実とが一致しないこと。「時代錯誤」
3 民法上、意思表示をした者の内心の意思と表示行為とがくいちがっていることを表意者自身が知らないこと。例えば、英和辞典を買うつもりで、気づかずに和英辞典を買うなど。
参考資料:「錯誤」の意味 – goo辞書
錯誤の意味1|人の認識と客観的事実のズレ
錯誤の一般的な意味は、「本人の主観による認識と客観的な事実にズレがあること」となります。
たとえば、「時代錯誤」の場合は、その時代にそぐわない言動をしていることを表します。
これは、本人が認識している「現在において正しいとされている物事」と、時代に生きる他一般の人々が認識する物事の間にズレがあることを示しています。
そのほか、ビジネスシーンなどで取引先に説明したとこちらが認識している内容と、取引先が認識している説明内容にズレがある場合などは、「説明内容に齟齬がある」と表現します。
錯誤の意味2|民法上の意味「本人が知らない内心の意思と表示行為の食い違い」
民法上の錯誤の意味は、「『意思表示をした者の内心の意思と表示行為に食い違いがある』ということを意思表示をした表意者が知らないこと」を意味します。
錯誤があると民法上で認められる場合には、錯誤している状態で行なった法律行為(契約など)を無効にするのが原則となります。これが「表意者保護」と呼ばれる考え方です。
一方それだけでは、表意者の錯誤による意思表示を一時信頼し取引した相手方が一方的に不利益を被ります。そこで相手方の保護の観点から、民法では下記のように両者の保護のバランスを取っています。
- 意思表示のうち錯誤に基づくものは取消になるが、それは錯誤が法律行為の目的、社会通念に照らし重要なものであるときに限る。(意思表示に対応する意思を欠く錯誤の場合と、表示されている「法律行為の基礎」とした事情について、認識が真実に反する場合の錯誤。
- 表意者の重大な過失による錯誤では、一定の場合を除いて取り消すことができない。(相手方が錯誤であることを知るか、重大な過失によって知らなかったとき。もしくは、相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき
- 錯誤により意思表示の取消は、「善意かつ過失のない第三者に対抗できない。(第三者への対抗要件なし)
これらの規定は、民法の改正(2020年4月1日に施行)により明確になされました。
特に不動産取引に関する法律行為において、上記の錯誤無効の要件が争点になります。
錯誤の意味3|刑法上の意味「主観的認識と客観的事実・評価の不一致」
刑法上では、「主観的認識と客観的事実・評価の不一致」を「錯誤」であるとしています。
なお、この錯誤は2つに区別されます。
ひとつは、「事実の錯誤」と呼ばれ、犯罪行為があった事実自体に対する錯誤です。
もうひとつは、「法律の錯誤」と呼ばれ、「自分の行為は法的に許されるかどうか?」という法律自体に対する錯誤になります。
錯誤の使い方・例文
ここでは「錯誤」の一般的な使い方と例文を解説しています。
錯誤の使い方・例文1|「錯誤無効」
錯誤無効とは、「錯誤を理由に法律行為が無効になること」を指す言葉で、法律用語として用いられます。
錯誤に基づいた契約の無効を主張するためには、下記3つの要件を満たす必要があるとしています。
- 法律行為の要素に錯誤がある。(重大な錯誤あり)
- 表意者に重過失(結果の予見が容易、著しい注意義務違反)がない。
- 動機が表示されており相手方がその動機を知っている(動機の錯誤)
- 錯誤無効は、善意の第三者がいる場合でも主張することができる。
錯誤の使い方・例文2|「錯誤がある」「錯誤させる」
法律用語に限らず、主観と客観的事実の認識のズレがある場合に「錯誤がある」と表現します。
また、相手方が錯誤してしまうような行動をとったり、勘違いさせてしまうようなことを発言したりすることを「錯誤させる」と言う場合もあります。
- 相手とこちらの理解には錯誤がある。
- 錯誤させてしまうような言い方をしてしまった。
錯誤の使い方・例文3|「時代錯誤」
時代の変化に気づかない、または、今の時代を気にいることなく、以前の在り方ややり方を良いと思い込み、守る態度のことを「時代錯誤」と言います。
無意識的であっても意識的であっても、その時代にそぐわないような行動・発言をしている人物であれば、「時代錯誤」と評価されてしまいます。
- 今更高齢社会の問題を取り上げるなんて、時代錯誤も甚だしい。
- 時代錯誤なファッションセンス。
錯誤の類語・言い換え語
錯誤の類語・言い換え語|錯誤と「誤り」の意味の違い
錯誤と一部同じ意味を持つ言葉に「誤り」があります。
錯誤は、「主観と客観のズレ」を意味する言葉ですが、「誤り(あやまり)」の場合は、「正しくないこと」「間違い」「失敗」などの意味があり、錯誤が意味する「認識のズレ」よりも広く意味がとられます。
その他の錯誤の類語・言い換え語一覧
- 過誤(かご)
- 間違い(まちがい)
- 緩怠(かんたい)
- 誤謬(ごびゅう)
- 過失(かしつ)
- 過怠(かたい)
錯誤の対義語・反対語
錯誤の対義語はありません。
錯誤の英語表現|「error」「mistake」
錯誤の英語表現は「error」「mistake」です。
また、時代錯誤と表現する場合には、「anachronism(時代錯誤、時代遅れのもの)」を使います。
「錯誤」の英語例文・イディオム
- to fell into error(錯誤に陥る)
- correcting a clerical error or an obvious mistake.(誤記または明白な錯誤を訂正すること)
錯誤の意味や定義、使い方と例文について解説してきました。
ここまで読んできた方は、錯誤の本来の意味について、これまで自分が知っていたこと以上のことを知ることができたと感じるのではないでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。
ぜひ、今回知った知識を活かし、さらにスキルアップを目指したり、教養を深めていってくださいね!
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今の職場に満足してる?リスクなしで転職するための4つのコツ
ここでは、今の職場や待遇、働き方に不満を抱いている方に向けて、転職活動を始めるにあたって必ずおさえておくべきことをご紹介していきます。
転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか?
- 「失業リスクがある」
- 「これまでに積み重ねた経験・キャリアがムダになる」
- 「転職すると給料が下がる」
- 「新しい環境に慣れるのが大変そう」
しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
転職エージェントとは、あなたの代わりに希望条件に合った求人を選び、人事側とスケジュール調整をしてくれたり、履歴書や職務経歴書の添削サポートをおこなってくれたりする無料サービスです。
そのため、転職するために仕事を先に辞める必要はありませんし、会社にバレる心配がありません。また、自分で準備するのは最小限にしたうえで転職活動をおこなうことができます。
…
以上2つの理由から、転職活動にリスクがないことがおわかりいただけたのではないかと思います。転職エージェントについてもっと詳しく知りたいという方は下記記事をご覧ください。
おすすめ記事:転職エージェントとは?おすすめの選び方と比較ポイントを紆余曲折解説!
おすすめ転職エージェントは下記記事でご紹介しています。活用法や利用の流れも解説しているので、「転職エージェントを選びたい」という方はぜひ参考にしましょう。
また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
あなたの経験・キャリアを正しく評価してくれる職場であれば、今の給料よりも高い金額を提示してくれます。
もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、TOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
年収アップ転職をしたいと考えているなら、下記に掲載されている転職エージェントのうち、特に自分に会っていそうなものを順位1位から見てみることをおすすめします。
また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
おすすめ記事:おすすめ転職エージェントランキング!選び方や注意点・活用法まとめ
参考資料:錯誤 (民法) – Wikipedia
参考資料:錯誤 – Wikipedia
参考資料:錯誤(読み)さくご – コトバンク
参考資料:「錯誤」の意味 – goo辞書