「配慮」とは、「心を配ること」「他人や他のことのために気を遣うこと」を意味する言葉です。
配慮という言葉は頻繁に使われる言葉なので、何となくわかったつもりで使ってしまっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、あなたの使い方によっては間違っている可能性があります。
正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、配慮の本来の意味や定義を解説するとともに、例文や使い方についてわかりやすく解説していきます。また、類語・言い換え語との違い、対義語の意味についても触れていきます。
「配慮の意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
配慮とは?|意味と定義を解説!
「配慮」にはどのような意味・定義があるのでしょうか?
ビジネスシーンでも日常生活でも、あなたの周りでは使われることが多いはずです。だからこそ、「配慮」と検索窓に打ち込み、意味を調べようとしているのではないでしょうか。
しかし、配慮の意味・ニュアンスや内容は状況や個人の使い方によって異なります。そのため、もともとの意味、本来の定義をおさえておくことが大切になります。
配慮の本来の意味・定義を知れば「こんな使い方があったのか!」「もともとこんな意味があったのか!」ということが分かるようになります。
もちろん、気になるポイントだけをかいつまんで見てみるだけでもOK。ぜひ活用してください。
配慮の読み方・意味
「配慮」の本来の意味は、「心を配ること」「他人や他のことのために気を遣うこと」を指す言葉です。
はいりょ【配慮】( 名 ) スル
心をくばること。他人や他の事のために気をつかうこと。 「相手の立場を-する」 「 -が足りない」
引用:配慮 – コトバンク
そこから転じて、「ご配慮」では相手の行動に心配りを求める使い方や、こちらが相手に対して気を遣うことを指す言葉として、日常生活でのお願いやあいさつ、ビジネスシーンでの丁寧語として使われています。
- 取引先へ配慮し、納期の延期を決定した。
- ご配慮誠にありがとうございます。
- 周囲への配慮に欠ける行動は慎むべきだ。
配慮の読み方|「はいりょ」
配慮は「配る(くばる)」「慮る(おもんぱかる・おもんばかる)」を組み合わせた言葉です。
配布(はいふ)の「配」、「考慮(こうりょ)」の「慮(りょ)」で構成されています。
- 「配る」:ものを分けて届けること
- 「慮る」:よくよく考えることや熟考すること
この2つの言葉が組み合わさり、「心を配ること」という意味となります。
配慮の意味1|感謝の気持ちを伝える
配慮は主に、「相手から気遣い(きづかい)をいただいたとき」に使い、日常生活やビジネスシーンでは「目上の人」に使う表現になります。
常日頃からお世話になっている目上の人や、関係性を続けてくれている会社の取引先などに対して用います。
「ご配慮いただき誠にありがとうございます。」「ご配慮、痛み入ります。」など、相手がしてくれた気遣いに対して感謝の気持ちを伝え、お礼を言うときの言葉です。
配慮の意味2|物事を人に注意する
相手からの気遣いに対して感謝の気持ちを伝えるときだけではなく、相手に対して遠回しに「遠慮してほしい」「注意してほしい」「○○しないでほしい」ときに、「ご配慮」を使うことがあります。
この場合は「12時から13時の間は担当の者が席を外しておりますので、お手数おかけいたしますがご配慮くださいませ。」などと使います。
目上の人に対しては、直接的に「〜してください。」とするのは強いニュアンスの命令形になってしまいます。
一方、「ご配慮ください」「ご配慮願います」と言う表現を使うことで、相手を不快にさせることなく「お願い」をすることができます。
ただし、「配慮」は目上の人に対する言葉としてだけではなく、丁寧語としても活用することができ、その場合は一般的な「〜しなさい」「○○を禁ずる」などのように命令を意味する使い方になります。
そのため、言葉遣いやニュアンスなどで誤解を与えてしまわないように注意して使う必要があるでしょう。
配慮の意味3|日頃の感謝は「ご高配」を使う
目上の人には「ご配慮いただき誠にありがとうございます。」「ご配慮くださいますようお願い申し上げます。」などと丁寧語で使うことができます。
しかし、「いつもお世話になっております。」「いつもありがとうございます。」といった、「常日頃の感謝の気持ち」を伝える際には、「配慮」ではなく「高配(こうはい)」を使います。
また、メールや文書の冒頭のあいさつとして、テンプレート(定型文)」として用いられますので、一般的な用法を抑えておくと便利です。
- 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
- ご高配をいただき誠にありがとうございます。
補足|「配慮を行う」は正しい表現?
「配慮」はそれほど文法上の誤りがでにくい言葉ですが、中には正しい表現かどうかわからないものがあります。
そのひとつが「配慮を行う」という表現です。
「配慮を行う」は「配慮する(気遣う、心配りをする)」という意味になりますが、「捺印を押す」「貯金を貯める」「腹痛が痛い」のような二重表現ですが、はっきりと誤用であるわけではありません。
ただし、聞き手・読み手によっては違和感を感じる使い方でもあるため、できる限りこの用法は避けたほうがよいでしょう。
考慮と配慮の意味の違い
ここでは、特に意味が異なるが間違えやすい「考慮(こうりょ)」と「配慮」の意味の違いについて解説していきます。
考慮(こうりょ)の意味
まずは、考慮の意味について解説します。
「考慮」は「こうりょ」と読み、「判断や行動をする前に物事についてあれこれと考えを巡らすこと」を意味する言葉です。
考慮の「考」は、「考える(かんがえる)」「思考(しこう)」などの「考」であり、そのまま「かんがえること」を意味します。
「慮」は、「用心して、考えをめぐらす」意味を持ちます。
- 「考」:「かんがえる」
- 「慮」:「用心して、考えをめぐらす。」
つまり、実際に行動し始める前に慎重に考え思い巡らすことを意味する組み合わせになっています。
考慮の使い方としては、自分が何かを決めるとき、決める前に「どちらの案が良いか?」「そもそもこの案だけが選ぶべき案なのか?」などをあれこれと考えるときに「○○について考慮する」「○○について考慮を重ねる」などと使います。
もうひとつの考慮の使い方として、相手が自分に対して何か物事を考えておいてくれたときのお礼の言葉として「ご考慮いただき誠にありがとうございます。」などと使います。
考慮の例文
- 彼の日頃の勤務態度も考慮した上で、チームメンバーに迎え入れることとなった。
- 業務の成果に基づき、それ相応の報酬を与えるべきかどうかを人事部で考慮した。
- 考慮した結果、新しく車を買い換えるのはやめようと思う。
- 考慮するまでもなく、明らかにA案のほうが優れている。
考慮と配慮の違い
さて、考慮と配慮の違いはどのようなものでしょうか?
ここでもう一度考慮と配慮の意味を整理したものを下記に記載しています。
- 「考慮」:「判断や行動をする前に物事についてあれこれと考えを巡らすこと」
- 「配慮」:「他人や他のことのために気を遣うこと」
このように見ると、考慮は「物事に対する考えを巡らすこと」であり、配慮は「物事+他人に対して気を遣うこと」と整理できますね。
つまり、考慮は「考えを巡らすこと」であり、配慮は「気遣うこと」です。
遠慮と配慮の意味の違い
ここでは、日常的に頻繁に使われる「遠慮(えんりょ)」と「配慮」の意味の違いについて解説していきます。
遠慮(えんりょ)の意味
「遠慮」は「えんりょ」と読み、「他人に対して、(自分の)言葉や行動を控えめにすること」を意味します。
遠慮の「遠(えん)」は「遠い」「永遠」「遠隔」などで使われる漢字であり、「かけ離れていること」「とおざかること」を意味します。
- 「遠」:「かけ離れていること」「とおざかること」
- 「慮」:「用心して、考えをめぐらす」
つまり遠慮は、「他人に対して自分が何かを言ったり、行動したりすることに対して考え、慎重になった結果、断る、遠ざかること」を意味します。
遠慮の使い方には様々なニュアンスが存在し、私たちは特に意識することもなく使っていることが多いですが、ここで改めて整理してみると下記のようになります。
- 控えめにすること(言い過ぎないようにする、目立つ行動を控える)
- やめること(行為の中止、辞退)
- 断ること(遠回しにお断りする)
- (「遠慮なく○○する」で)相手からの勧めに応じること
- (「遠慮せず○○する」で)相手を誘うこと
特に使うのは、「遠回しにお断りする」という使い方と、「遠慮なく○○する」という表現でしょう。
「遠慮させていただきます。」は、やんわりと「断ります。」を意味する言葉として使うことができます。
「遠慮なく○○する」では、「遠慮なく言わせてもらうけど…」「遠慮せずに相談してよ」など、相手からの勧めに応じたり、相手を誘うことを意味する言葉として使うことができます。
改めて考えてみると、大変便利な言葉であることがわかりますね。
遠慮の例文
- 今回のイベントへの参加は遠慮させていただきます。
- 遠慮がちな性格をしている。
- 会場内での飲食はご遠慮ください。
- じゃあ遠慮なく言わせてもらうが、君にだって悪いところはあるぞ。
- 立場上の都合で遠慮せずに、どんどん相談してほしい。
遠慮と配慮の違い
さて、遠慮と配慮の違いについても整理していきましょう。
- 「遠慮」:「他人に対して、(自分の)言葉や行動を控えめにすること」
- 「配慮」:「他人や他のことのために気を遣うこと」
遠慮は「自分のために、他人に対しての行動や言葉(発言)を控えること」であり、配慮は「他人に対して気を遣うための行動をすること」と整理できます。
つまり、遠慮は「他人へ気遣いつつ行動や言葉を控えること」であり、配慮は「他人へ気遣うための行動すること」です。
配慮を使った用語
ここでは、配慮を使ったいくつかの専門用語について解説していきます。
配慮を使った用語1|安全配慮義務
「安全配慮義務(あんぜんはいりょぎむ)」とは、2008年3月に施行された労働契約法第5条の条文で定められているもので、「企業」が「従業員」に対して追う労働契約上の義務を指します。
(労働者の安全への配慮)
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
企業が従業員(労働者)に対して、「その生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をする」ことを怠った場合には、安全配慮義務違反となります。
安全配慮義務違反により、労働契約法で直接罰則が規定されているわけではありませんが、民法第709条(不法行為責任)、民法第715条(使用者責任)、民法第415条(債務不履行)等を根拠とした損害賠償を命じる判例も存在します。
ここでいう「その生命、身体等の安全」とは、身体的な怪我、病気だけではなく、「精神的なもの」も含まれます。(厚生労働省 通達より)
配慮を使った用語2|合理的配慮
「合理的配慮(ごうりてきはいりょ)」とは、障がいを持つ方が障がいのない方と平等に人権を享受・行使することができるように、個人の特徴や場面によって生じる困難を取り除くための配慮のことを指します。
「障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)」の第2条に定義されている内容は下記の通りです。
「合理的配慮」とは、障害者が他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされるものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。
引用:障害者の権利に関する条約(日本政府公定訳) 第二条 – 障害保健福祉研究情報システム
合理的配慮には、定義・概念が取り決められており、ケースによって様々な配慮が存在します。
配慮を使った用語3|要配慮個人情報
「要配慮個人情報(ようはいりょこじんじょうほう)」とは、2015年(平成27年)9月9日公布、2017年(平成29年)5月30日に全面施行された「改正個人情報保護法」の第2条3項に定められている個人情報の類型です。
改正個人情報保護法では、慎重な取り扱いが求められる要個人情報に関して「本人に同意を得ない取得の原則禁止」「本人が明確に認識できないうちに個人情報が第三者へ提供されることの防止するためのオプトアウト手続(注:本人から同意を得ない手続きのこと)による第三者提供を認めないこと」を定めています。
要配慮個人情報に該当する個人情報は下記の通りです。
- 人種
- 信条
- 社会的身分
- 病歴
- 犯罪の経歴
- 犯罪により害を被った事実
- その他本人に対する不当な差別、偏見その他の不利益が生じないようにその取扱いに特に配慮を要するものとして政令で定める記述等が含まれる個人情報
参考:資料1 要配慮個人情報に関する政令の方向性 … – 個人情報保護委員会
配慮の使い方・例文
ここでは、日常生活・ビジネスシーンの両方で使える、「配慮」の一般的な使い方と例文を解説しています。
ほぼ定型文として使えるものが多いため、使い方の基本を頭に入れておくだけでも、ビジネスシーンでは多用する機会があり、参考になるでしょう。
配慮の使い方・例文1|「ご配慮いただきありがとうございます」
配慮をしてもらった目上の人や取引先などに対して使う「感謝の気持ち」を伝えるために使う表現が「ご配慮いただきありがとうございます」です。
また
- 「ご配慮いただき大変申し訳ございません。」
- 「ご配慮いただき誠に恐れ入ります。」
- 「ご配慮いただき痛み入ります。」
- 「ご配慮いただき感謝申し上げます。」
など、様々な表現と組み合わせることができます。
- ご紹介いただきました○○様とは今後も良い関係性を継続できそうです。このたびは、お引き合わせ、ご配慮いただきありがとうございました。
配慮の使い方・例文2|「ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます」
相手に気遣ってほしいことや注意して欲しいこと、できるならして欲しくないことなどを伝える言葉として配慮を使う場合、「ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます」「ご配慮のほどよろしくお願いいたします」などの表現を使います。
たとえば、静かな施設でできる限り静かに過ごして欲しいことを利用者に伝える場合に「周りのお客様のご迷惑になりませんよう、声の大きさにご配慮のほどよろしくお願いいたします。」などの注意喚起文に使うことができます。
また、「大変恐縮ですが、弊社では第二土曜日が休業日となっておりご連絡差し上げるまでにお時間を頂戴する場合がございます。お手数ですが、ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます。」などのように、相手に対してやんわりとこちらへの気遣いを求める表現としても使用することができます。
- 周りのお客様のご迷惑になりませんよう、声の大きさにご配慮のほどよろしくお願いいたします。
- 大変恐縮ですが、弊社では第二土曜日が休業日となっておりご連絡差し上げるまでにお時間を頂戴する場合がございます。お手数ですが、ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます。
- こちら割れ物ですので、持ち運びの際にはご配慮のほどよろしくお願いいたします。
配慮の使い方・例文3|「配慮が足らず申し訳ございません」
こちらに気遣いや心配り、相手を想いやった行動が不足していたことによって相手に迷惑をかけてしまったり、不快な思いをさせてしまったりしたときにも、「配慮」を使うことができます。
その場合は、「配慮が足らず申し訳ございません」などと表現します。
特にビジネスシーンでは、契約上では明記されていないが、当たり前とされている商慣習や、業界ごとの「当たり前」に気づかず、相手を不快にさせてしまうことがあります。
そういった場合に、こちらに非があることを認める表現として使うことができます。
もちろん、こちらに非がないときに「配慮が足らず…」と表現するかどうかは状況にもよりますが、一度不仲になってしまったりギクシャクしてしまったりしたときに使える謝罪表現として活用できます。
- この度はこちらの社員に配慮が足らず、業務時間中に大変失礼いたしました。誠に申し訳ございません。
配慮の使い方・例文4|「ご配慮いただければ幸いです」
「ご配慮いただければ幸いです」という表現も、配慮の使い方・例文2で解説した「ご配慮のほどよろしくお願い申し上げます」と同じ「相手にしてほしくないこと」を伝える表現になります。
特にこの表現の場合、やんわりと「お断りします」というニュアンスを伝える言葉として使われます。
「こちらはお断りするので、その気持ちを汲んでくださいね」を丁寧に伝えているといえるでしょう。
- この度の懇親会には、弊社の繁忙期の都合上参加させていただくことができませんが、ご配慮いただければ幸いです。
配慮の使い方・例文5|「寛大なご配慮に感謝いたします」
配慮の使い方・例文1で解説した「ご配慮いただきありがとうございます」と同じ、「相手への気遣いへの感謝」を表す表現として、「寛大なご配慮に感謝いたします」という表現を使うことができます。
こちらは、「寛大なご配慮」と表現していることから、「相手がおおらかな心遣いを持ち、こちらの勝手を受け入れてくれた」ということに感謝しているニュアンスです。
相手が本来であれば断るようなことを断らずにやってくれたり、善意で協力する約束ではなかった部分まで協力してくれたりしたときに、この表現を使いましょう。
- イベントのスポンサーになっていただいただけではなく、当日の運営サポートまでしていただきました。寛大なご配慮に感謝いたします。
配慮の使い方・例文6|配慮が行き届く
「配慮が行き届く」とは、「心遣い」「心配り」「気遣い」が不足なく相手にしっかり届いているということを示す表現です。
たとえば「見えない部分まできちんと綺麗にしている旅館の和室」など、通常ならここまで気を遣わないだろう、と思える部分までしっかりと配慮がなされていることを表します。
- この旅館は居室の掃除・管理に配慮が行き届いていることから、長年の常連客から一見さんまで幅広く親しまれている。
配慮の使い方・例文7|配慮に欠ける
「気遣い」「心配り」が不足していることを「配慮に欠ける」と表現します。「配慮が足りない」と表現することもありますが、同じ意味を持ちます。
「配慮に欠ける」とは、「こちらの都合でセッティングした取引先との会議で、会議中に飲む飲み物を出さないこと」などのことを指します。
配慮に欠けるとは、いわゆる「失礼な行為」「気が利かない」ことを意味します。
- あの営業マンは、こちらの時間の都合をまるで考慮しない。営業マンとして基本的な配慮に欠けるのではないか。
配慮の使い方・例文8|配慮がある
配慮が行き届き、その行き届いている様子を自分が目にしているとき、それを「配慮がある」と表現します。
たとえば、「転んだ人にそっとハンカチを渡す」「ギスギスしている会議でチョコを配る」などなど、心遣いができる人を「配慮がある人」と表現したり、「あの人には配慮がある」などと言います。
- あの人のコミュニケーション方法には、相手へのリスペクトがきちんと感じられるだけでなく、言葉をひとつひとつ丁寧に選んで話すため、配慮があるなと感じる。
配慮の使い方・例文9|配慮して○○する
相手に気遣いながら何か行動を起こすことを「配慮して○○する」と表現します。
たとえば、「電話するため、同席している友人に配慮して席を外す。」「配慮して、声のボリュームを落とす」「配慮して、足の悪そうなおじいさんに席を譲る」などが挙げられます。
- 電話するため、同席している友人に配慮して席を外す。」「配慮して、声のボリュームを落とす。
配慮(ご配慮)の類語・言い換え語
「配慮」や丁寧語「ご配慮」には、類語・言い換え語が複数存在します。
ときには、「配慮」よりも他の言葉で言い換えたほうが適切なニュアンスで相手に伝わることもあるため、状況や場面に応じて使い分けることが大切です。
配慮の類語・言い換え語1|お気遣い
「お気遣い(おきづかい)」とは、「あれこれと気を遣うこと」「うまくいくように、失敗しないように気を遣うこと」という意味がある表現です。
「お気遣い」は、配慮と比べるとビジネスシーンで用いられることはほとんどなく、日常生活で丁寧語を使うシーンで出てくる言葉です。
- どうぞお気遣いなく。
- お気遣いいただき誠にありがとうございます。
配慮の類語・言い換え語2|お心遣い
「お心遣い」は、「あれこれと気を配ること」という意味を持つ言葉で、「配慮」「お気遣い」と同じように使うことができる表現です。
しかし「お心遣い」には「祝儀」「心付け」という意味があり、「お金」を意味する言葉としてのニュアンスも含まれています。
そのため、定型文として「祝儀」「心付け」を受け取った場合に、「お心遣いいただき、誠にありがとうございます」と返すということを抑えておくと便利です。
- お世話になった上、お心遣いまで誠にありがとうございます。
配慮の類語・言い換え語3|ご高配
「ご高配(ごこうはい)」は、配慮との使い分けが重要な言葉です。
よりかしこまった文書や、直属の上司よりもさらに上の上司に使う場合など、丁寧さをより強調したい場合に使い分けます。
さらに、「ご高配」を使う場合には、相手への伝え方にも定型的な表現があるため、一緒に抑えておくと良いでしょう。
- ご高配賜り、厚く御礼申し上げます。
配慮の類語・言い換え語4|ご厚情
「厚情」は、「心からの深い思いやりの気持ち」という意味を持つ言葉で、その丁寧語として「ご厚情(ごこうじょう)」を使います。
「格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。」のように、決まった表現があるため、こちらも定型的に抑えておくと便利です。
- 格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
配慮の類語・言い換え語5|お構い(おかまい)
「構う(かまう)」とは、「相手に関わる」「相手にする」という意味で使われますが、「お構い」は「相手の状況を気にする」というニュアンスで使われます。
使い方としては、「お気遣い」と同様に「(相手の気遣いや配慮に対して)お構いなく」と表現します。
丁寧に伝えれば、遠慮していることや控えめにしている気持ちを伝えることができますが、あまりに相手の好意からくる気遣いを「お構いなく」と返していると、かえって失礼になってしまうこともあるため、使い方には注意が必要です。
- どうぞお構いなく。
配慮の類語・言い換え語6|顧慮
「顧慮(こりょ)」とは、「考慮に入れて心遣いをすること」という意味で、考慮と配慮のどちらの意味をも持つ言葉になります。
「相手の立場や状況、気持ちを考えて(=考慮して)、気遣うこと」という意味ですが、あまり頻繁に使用される言葉ではありません。
- 友人の置かれた境遇を顧慮し、自分が助けてやれることはないかと思いを巡らす。
配慮の対義語・反対語
配慮には、厳密な対義語・反対語はありません。
ただし、配慮がないということを意味する表現は様々なものがあるため、ここでは代表的なものを解説していきます。
配慮の対義語・反対語1|無遠慮/遠慮ない
「無遠慮(ぶえんりょ)」「遠慮ない(えんりょない)」は、「その人の行動や言葉がまったく控えめでないこと」「好き勝手に振る舞うさま」を表す言葉です。
- 彼は人に対して否定的な意見を伝えることに関して遠慮ない。
- 無遠慮な話し方は、人を遠ざける原因になる。
配慮の対義語・反対語2|配慮に欠ける
「配慮が不足している」「配慮が足りない」という意味で使われる言葉に「配慮に欠ける」という表現があります。
配慮がまったくない、失礼とまでは言い切れないが、明らかに気遣いが行き届いていないときに使います。
- 彼の配慮に欠ける行動には、皆呆れ返っている。
- スケジュール変更の連絡を一部の人にだけ伝えるなんて、あまりにも配慮に欠けるのではないか。
配慮の対義語・反対語3|デリカシーのない
「デリカシー」とは、「繊細さ」「優美さ」を意味する英単語「delicacy」のカタカナ語です。
「デリカシーがない」と表現する場合には、「心配りができるような繊細さがない」という意味で用いられます。
- 「人に自分のものを勝手に使われたくない」ということがわからないなんて、君はデリカシーのないやつだな。
配慮の対義語・反対語4|無神経
「無神経(むしんけい)」とは、「物事の感じ方が鈍いこと」を表す言葉です。
物事の感じ方が鈍いということは、相手に対する細かな配慮や心配りができないということであり、反対語となります。
「デリカシーがない」と同じ意味で使われます。
- 彼女の無神経な質問は、とうとう彼の怒りの沸点を超えた。
配慮の英語表現|「concern」「regard」
「配慮」に対応する英単語は「concern」「regard」の2つになります。
- concern:「…に関係する」・「心配する/させる」・「懸念」 など
- regard:「みなす」・「考える」・「顧慮する」 など
「concern」の例文・イディオム
- Thank you for your concern.(ご配慮いただきありがとうございます。)
「regard」の例文・イディオム
- He seldom regards his wife’s advice.(彼はめったに妻の忠告に配慮しない/考慮しない)
配慮の中国語表現|「关怀」
配慮に対応する中国語は「关怀」です。「配慮する」「気にかけること」という意味で使われます。
「关怀」の例文
- 他的关怀令人至为感激(彼の配慮が身に染みる)
配慮の意味や定義、使い方と例文について解説してきました。
ここまで読んできた方は、配慮の本来の意味について、これまで自分が知っていたこと以上のことを知ることができたと感じるのではないでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
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- 履歴書・職務経歴書を作成する
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これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
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…
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おすすめ記事:転職エージェントとは?おすすめの選び方と比較ポイントを紆余曲折解説!
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また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
あなたの経験・キャリアを正しく評価してくれる職場であれば、今の給料よりも高い金額を提示してくれます。
もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
業界特化型の転職サービスや、特定業界に強い転職サービスは、TOPページで掲載しています。
どんな経験・キャリアであっても、それを評価してくれる職場は必ず存在します。
もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
年収アップ転職をしたいと考えているなら、下記に掲載されている転職エージェントのうち、特に自分に会っていそうなものを順位1位から見てみることをおすすめします。
また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
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参考資料:配慮(読み)ハイリョ – コトバンク
参考資料:配慮の意味・解説 – weblio辞書
参考資料:「配慮」の意味 – goo辞書