「謙遜」とは、「へりくだること」「控え目なつつましい態度でふるまうこと」という意味を持つ言葉です。似ている言葉には「卑下(ひげ)」「謙虚(けんきょ)」などがあります。
謙遜という言葉はたまに使われる言葉なので、何となくわかったつもりで使ってしまっている方も多いのではないでしょうか。しかし、あなたの使い方によっては間違っている可能性があります。
正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、謙遜の本来の意味や定義を解説するとともに、例文や使い方についてわかりやすく解説していきます。また、類語・言い換え語との違い、対義語の意味についても触れていきます。
「謙遜の意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
謙遜(する)の意味とは?
「へりくだること」「控え目なつつましい態度でふるまうこと」という意味です。
けん‐そん【謙遜】
[名・形動](スル)へりくだること。控え目な態度をとること。また、そのさま。「謙遜して何も語らない」
「(小サナ花ハ)きわめて―な、有るか無きかのものである」〈寅彦・病室の花〉
引用:謙遜 – コトバンク
「日本人は文化的に謙遜が多い」と言われ、それが行き過ぎて卑屈になってしまうといったデメリットも挙げられています。
謙遜にはネガティブな意味は含まれていませんが、へりくだり控えめな態度を取ることが必ずしも良いこととは限らないと言う意味で「謙遜し過ぎ」などと表現することもあります。
謙遜の漢字・読み方|「けんそん」
謙遜は、「けんそん」と読みます。
謙遜の「謙(けん)」は、「へりくだる」「自分をひくくして人にゆずる」という意味を持つ漢字です。
また、謙遜の「遜(そん)」は、「へりくだる」「自分をさしおいて人をたてる」「人にゆずる」という意味がある漢字となります。
どちらも、自分の立場などを低くし、相手に何かを譲ることを意味する漢字です。
「控えめな態度をとる」「へりくだる」ことを意味する謙遜の意味を2つの漢字で構成していることがわかります。
「謙遜する心」を表すには謙譲語を用いる
謙遜は「控えめな態度をとる」「へりくだる」ことを指す言葉ですが、そういった「相手よりへりくだる気持ち」「謙遜する心」を表現するためには、謙譲語を用いると伝えやすいです。
たとえば、下記のようなケースで謙遜する心を表現することができます。
- 資料を拝見いたします。
- こちらから貴社へ伺います。
- ご意見をお聞きすることができて大変参考になりました。
拝見は「見る」の謙譲語、伺う(うかがう)は「行く」の謙譲語、お聞きするは「聞く」の謙譲語としてビジネスシーンでは頻繁に用いられます。
メールなどで謙遜する心を言い表したいときは、敬語表現の誤りや、尊敬語との使い方の違い、二重敬語になっていないかなど、注意するべき点が多いと言えます。
そのため、ビジネスメールなどで文面を考えるときには、ひとつひとつ間違いのないように、検索や辞書を使うなどして確認しながら「尊敬する心」を表現することをおすすめします。
謙遜の使い方と例文
ここでは、謙遜の日常的な使い方とその例文をご紹介します。
上司と部下の関係や、他人の性格や発言を評価する際に頻繁に使う言葉ですが、ニュアンスを含め意味を正確に理解しなければ、誤解を招く使い方をしてしまうおそれがあるため、注意が必要です。
謙遜の使い方と例文|謙遜な態度を取る
相手の意見を受け入れて現状に満足しないことを態度として表すという意味です。
- イチローはメジャーリーグで大成功をおさめたが「自分の目標から比べたらまだまだですよ」と謙遜な態度を取った。
- 褒められるのは内心当然だと考えているが、他人に悪く思われたくないので表面上謙遜した態度を取った。
謙遜の使い方と例文|謙遜する人
謙遜した言動を取る人もことを「謙遜する人」と表現します。
「謙遜な人」とは表現しないように注意しましょう。「○○な人」と同じ表現をしたい場合には、「謙虚な人」と言い換えてもよいでしょう。
- 謙遜する人は、自分を客観的に観れている人でもある。
- 謙遜する人が必ずしも良い結果を出せるというわけではない。
- 謙遜する人もいれば、厚顔無恥な態度を取る人もいる。
謙遜の使い方と例文|謙遜的な○○
「謙遜的な態度」「謙遜的な言葉遣い」など、謙遜している様子やさまが現れていることを「謙遜的」と表現することがあります。
- 謙遜的な態度を示したように見えた。
- 彼は自分の能力に対して謙遜的な返答をしたが、私は心の底から彼をすごいと思った。
謙遜の使い方と例文|謙遜される
「彼に謙遜される」という場合、彼から自分に対して謙遜した態度を取られたこと、つまり受身を表しています。
「彼は謙遜された」と言う場合、尊敬語として相手が謙遜していることを表現しています。
- (受身)彼に必要以上に謙遜された。
- (尊敬)あの方は地位だけではなく尊敬に値する能力をお持ちなのだが、常に周囲の人々に対し謙遜されている。
謙遜と謙虚の意味と使い方の違い
ここでは、謙遜と似ている言葉「謙虚」の意味と使い方の違いを明確にするための解説をおこないます。
謙虚の意味とは?
謙虚は「けんきょ」と読み、「自分を偉いものと思わずに、素直に学ぶ気持ちがあること」「控えめにすること」を指す言葉です。
謙虚の「謙(けん)」は訓読みで「へりくだ(る)」と読み、謙虚の「虚(きょ)」は「むな(しい)・うろ・うつろ・そら」と読みます。
どちらもポジティブな漢字ではないように思えますが、謙虚には自分の価値を認めつつも相手の立場や意見を受け入れる余裕があり、それを態度に示しているさまを表します。
- 彼は謙虚な性格をしている。
- 謙虚な人は誰に対しても同じように接することができる人が多い。
- 謙虚な態度を示すことで、人は信頼を得ることができる。
謙遜と謙虚の意味の違い|謙遜は言動、謙虚はその人の姿勢に対して使う
謙虚は「控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること」という意味です。
違いとして、謙遜は言動などに対して使う言葉である一方、謙虚はその人の姿勢そのものに対して使う言葉です。
謙遜と卑下の意味と使い方の違い
卑下の意味とは?
卑下は「ひげ」と読み、自分を劣った存在であるとしてへりくだったり、いやしめたりすることを表す言葉です。
「卑(ひ)」は「いやしい」という意味があります。下は音読みで「げ」、訓読みで「した」と読みますが、ニュアンスとしては見下すという意味が含まれています。
卑下と謙虚は全く違うものですが、一方で混同されがちであり、両者は一見同じように思えることもあります。
- 「自分なんて何をしてもうまくいかないですよ」と自分を卑下する。
- 自らを卑下するタイプの人間は、他人に対しても必要以上に斜に構えた発言をしてしまうことが多い。
- 自尊心を傷つけられ、謙虚な性格が自分を卑下してしまう性格になってしまった。
謙遜と卑下の意味の違い|謙遜は自己評価をフラットに見るが、卑下は自己評価を低いと思い込んでいる
卑下(ひげ)は「自分を劣ったものとしていやしめること。へりくだること」という意味です。
違いとして、卑下は自分を劣ったものと認識した上でへりくだることを意味しており、謙遜は自分の目標やありたい姿に対してまだそれに達してないという意味で使います。
つまり卑下は決定的に自己評価に対して思考停止し、とにかく自分が低いと思い込んでる表現で、謙遜は自己評価を正当にフラットに判断する中で「まだまだ」と考えられたうえでの表現だと言えます。
謙遜の類語・言い換え語
ここでは、「謙遜」の類語や言い換え語として活用できる言葉・表現について解説していきます。
謙遜の類語|「へりくだる」の意味
他人をうやまって自分については控えめな態度をとるという意味を表現するには、「へりくだる」という表現があります。
- 彼は上司に対しては必要以上にへりくだるが、部下に対しては不遜な態度をとることで悪評が高い。
- 相手を立てるため、自分はできる限りへりくだった態度をとる。
- へりくだった表現を使うと、謙遜している気持ちを表現できる。
謙遜の類語|「謙譲(けんじょう)」の意味
「謙譲(けんじょう)」にも「へりくだる」という意味があります。「謙譲語」の謙譲と同じ意味・漢字(謙)になります。
立場や地位において、上の相手に対して控えめな態度をとることを指しています。
- 謙譲する気持ちが、相手に安心感を与えることがある。
- 日本人の傾向として、相手に対してはまず最初に謙譲する心がある。
- チームでの役割分担はあるが、あくまでもリーダーがチームを引っ張っていくイメージを持ってもらうため、自分は謙譲している。
謙遜の対義語・反対語
ここでは、謙遜の対義語・意味を反対とする語についてご紹介・解説しています。
謙遜の対義語|「不遜(ふそん)」の意味
謙遜の対義語は、「不遜(ふそん)」です。この言葉には「思い上がった態度」という意味があり、まさしく謙遜の正反対の態度を表現しています。
つまり、相手を見下したり甘く見ているような態度を取ったりすることを表します。
- 上司にはごますりのくせに、部下には不遜な態度をとるやつだ。
- 不遜な振る舞いが取引先の不評を買い、メンバーから外された。
- 相手の顔をニヤニヤと見下すような人物は、不遜であるというほかない。
謙遜の英語表現
「modesty」
謙遜は英語で「modesty」と表現します。
また、「modest behavior」で「謙遜な態度」という表現となります。
「modesty」イディオム・例文
- modest behavior(謙遜な態度)
- a diffident person(謙遜家)
謙遜の語源・由来|中国で生まれた漢語
「謙遜」という表現自体は、中国で生まれた漢語で、古くは『漢書』という史書などで使われています。
日本では、室町時代の1420年(応永27年)に成立した『論語抄』と題する文献で、最初に使われました。
謙遜の意味や定義、使い方と例文について解説してきました。
ここまで読んできた方は、謙遜の本来の意味について、これまで自分が知っていたこと以上のことを知ることができたと感じるのではないでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか?
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しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
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4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
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