「プランニング」とは、具体的にどのような意味を持つのでしょうか？ 言葉では聞いたことがあっても、実際にビジネスシーンでどう使われているのか、よくわからない方もいるはずです。
それもそのはず、プランニングとは各業界ごとに仕事内容や意味することが大きく変化します。また、プランニング業務をおこなう職種も多岐にわたるため、全体を把握することが難しいです。
そこで今回は、「プランニング」の本来の意味や定義を確認しつつ、プランニングを仕事にしている会社や職種について解説していきます。
この記事を読むことで、「プランニングとは？」という疑問に対する答えをしることができます。ぜひ参考にしてください。
INDEX
「プランニング」とは？｜意味と定義を知ろう
「プランニング」と聞いて、あなたは何をイメージするでしょうか？
ビジネスシーンでは、「計画」「プラン」そして「プランニング」という言葉が多用されますが、ビジネスシーンや業界ごとに様々な意味合いの違いがあります。
プランニング業務はどんな業界でも分野に関する知識や分析力が求められますが、まずはそもそもプランニングとは何を意味しているのかから考えていきましょう。
「プランニング」の意味・定義
プランニングとは、計画や企画を立案することです。
プランニング（planning）
《「プラニング」とも》計画や企画を立案すること。企画。立案。
たとえば、プライベートで旅行の計画を立てることもプランニングになります。
また、ビジネスでいえば新規事業を作るために練る「事業計画」もプランニングになります。
このように、生活・仕事の両側面において私たちは常に計画を立て、何かを実行しています。もちろん、すべての行動に計画を立てたうえで実行しているわけではありませんが、複雑なことに取り組むときには、必ずプランニングをおこないます。
ビジネスにおいては、臨機応変な対応が求められることはあっても、「何となく何かをする」ということはあり得ません。計画を立て、事業として成立するのかどうか、利益になるのかどうか、顧客に利益を提供できるのかどうかについて、事前にチェックすることが必要になります。
また、そういった計画をたてるためには、特定知識の深い専門知識が必要になりますし、計画を実行するためにも人手が必要です。
だからこそ、世の中には様々な「プランニング会社」「プランナー」があります。
プランニングを知るうえでは、業界ごとの様々なプランニング会社・プランナーを知っておくことが大切です。
業界ごとの様々な「プランニング」を知ろう
プランニング会社やプランナーなど、業界によって「計画策定」を担う存在は様々です。どれも特定業界の深い知識を活かしたうえで、顧客の代わりに計画を立てる仕事をおこないます。
ここでは、プランニングを顧客の代わりにおこなうプランニング会社やプランナーについて、詳しく見ていきましょう。
IT・Web業界におけるプランニング会社
IT・Web業界においては様々な意味でプランニングが使われます。
たとえば、Webサイトを企画する「Webプランニング（Webプランナー）」などのほか、新規事業、新規企画の計画でもプランニングという言葉が使われることがあるでしょう。
また、IT・Webのうち、システムソフトウェアの導入・提案をおこなっているIT企業では、「キャパシティプランニング」という言葉が使われることがあります。
キャパシティプランニングとは、システム開発前や改修前に、今現在の機材台数や性能などを見積もったうえで、最適なシステムが作れるよう計画を立てることを指します。
キャパシティプランニングとは、情報システムを開発・改修する際に、機材の台数や処理性能、記憶容量、回線容量などの計画を立てること。
引用：キャパシティプランニング 【 capacity planning 】 キャパシティ計画 / キャパプラ – IT用語辞典
このように、ソフトウェアを含む制作物の計画を立てる工程は、わざわざプランニングと呼ばないまでもほとんどのIT・Web企業でおこなわれているでしょう。
広告業界におけるプランニング
広告業界では、「広告プランナー」と呼ばれる職種があります。広告を制作する場合の企画立案や戦略を考える仕事です。
ただし、プランニングをおこなう広告プランナーといっても、広告会社では様々な職種に細分化していることがほとんどです。
たとえば、広告業界では下記のようなプランナーが活躍しています。
- Webプランナー
- メディアプランナー
- コンテンツプランナー
- PRプランナー
- 戦略プランナー
もちろん、ここに掲載されているプランナー以外にも、様々なプランナーがあります。
時代の流れに合わせて広告プランナーの仕事も大きく変化していきますし、企業によってどこまでが業務範囲に含まれるのかには差があります。
ただし、広告のようなクリエイティブを作成する場合には、計画を立てることは不可欠。「どんな人に対してどのような方向性でどんな広告を打ち出すのか？」を考える重要な職種です。
建設・建築・土木業界のプランニング
建設・建築・土木業界では、新築の設計などでプランニングが重要になります。つまり、新築を立てる建設・建築・土木業界の企業であれば、必ずプランニングをおこなっているということです。
多くの場合、新築を立てる場合には下記のような流れで話が進みます。
- 依頼を受け打ち合わせをおこなう
- 基本設計（平面プラン・パースで作成・立体イラストで依頼主にチェック）
- プランニング（敷地、法律、予算、デザイン、機能性などを踏まえて決定）
プランニングでは、敷地や予算を含めた技術的な内容や、デザイナーの深い知識、そして法的規制をきちんと踏まえたうえで機能的な物件を立てる準備をおこないます。
依頼主の一生に一度の買い物であることが多い新築では、綿密かつ迅速なプランニングが求められるといえるでしょう。
ウェディング業界におけるプランニング
ウェディング業界では、「ウェディングプランナー」と呼ばれる職種があります。
結婚式を開く際には、「予算」「日程」「衣装」「招待状」「食事」など、様々なことを決める必要があります。しかも、やり直しをすることはできないので、かなり重大な仕事です。
ウェディングプランナーは、依頼主である顧客に対して、要望を聞きながら当日までの準備と本番の業務までを取り仕切るため、計画策定者であるとともに実行者でもあります。
ウェディングプランナーには工程な資格はないため、ホテル・結婚式場のほか、レストランやウェディング企画・プロデュース会社などでも活躍します。
企業によっては「ブライダルコーディネーター」「プライダルプランナー」「プライダルプロデューサー」と呼ばれることがありますが、どれも計画を立て、実施する職種です。
介護・福祉業界におけるプランニング
介護福祉業界でもプランニングという言葉が用いられています。
介護業界は、皆さんもご存じの通り、これからますます人材が不足するとともに、社会的な必要性が増してきます。
社会保険制度（介護保険制度）が制定されてから、介護保険制度の理念を正しく実施することが求められるようになりました。
そこでは、実際に理念通りに介護サービスを実施するための計画策定をおこなうことが必要になります。それが「ケアプランニング」と呼ばれる考え方です。
ケアプランニングをおこなうのは「ケアマネージャー」と呼ばれる職種です。
ケアマネージャーは、要介護者や家族の要望に合わせて「予算」「環境」などを聞いたうえで適切な介護サービスを提供するための計画を立てます。
また、介護保険申請や契約書の作成もおこなうため、介護利用者にとってほぼ不可欠といってよい役割を果たす職種になります。
介護業界への働き手が増えたとしても、利用者一人ひとりに適切なサービスが届いてなければ意味がありません。ケアマネージャーはますます求められるようになる職種でしょう。
金融業界におけるファイナンシャル・プランニング
金融業界においてもプランニングという言葉が使われています。金融業界におけるプランニングで最も使われるのは「ファイナンシャル・プランニング」と呼ばれるものです。
ファイナンシャル・プランニングとは、顧客の人生の目標やライフスタイルに合わせて、総合的な資金計画を立てることを指します。
そして、総合的な資金計画を立てる専門家を「ファイナンシャルプランナー（FP）」と呼びます。
FPは、相談者の様々なライフイベント（結婚・子育て・不動産の購入など）を踏まえたうえで、様々な視点からアドバイスをおこないます。
たとえば、現在の収入と支出、資産、保険、家族状況や現状の税制と住宅ローン、教育費、年金制度など様々な知識を踏まえたうえで、相談者の将来の資金計画がうまくいくようにサポートするのです。
金融業界では、FP以外にも提案型営業や渉外活動でプランニングに近い業務を行う場合もあるでしょう。金融の専門家として、顧客に対して正確な知識を提供できる人材がますます求められます。
教育や働き方におけるキャリアプランニング
教育や働き方、就職／転職活動におけるプランニングは、「キャリアプランニング」と呼びます。キャリアとは「職業の経歴」のことを指します。
たとえば、「10年後の40代までに年収600万円以上を目指したい」と考えた場合、今の会社の昇給制度では絶対に不可能であることがわかるとします。
この場合、キャリアアドバイザーや転職エージェントを通して、あなたの目標年収に到達するためのプランニングを行なってもらう必要がありますよね。
また、誰かにプランニングを依頼せず、自ら将来の計画を立て、そこから自分の働き方を考えることもできます。
プランニング会社に共通する仕事内容や役割
ここまで、プランニング会社やプランナーの様々な業界ごとの仕事内容や役割を見てきました。大まかですが、プランニングをおこなう仕事は下記の4つにまとめることができます。
- 相談／ヒアリング
- 計画策定
- 計画案のチェック・推敲
- 実施
自らの専門的な知識を活かすとともに、顧客の要望を聞いたうえで現場に落とし込む仕事が、「プランニング」です。
上記でご紹介した業界で働くことで、プランニング業務をおこなうことができます。また、今あなたが取り組んでいる仕事の「プランニング的な側面」を見直すことにも繋がります。
ビジネスにおいては「計画を練る」ことがとても大切です。自分の仕事でもプランニングを重視しておけば、結果を出せる可能性がぐんと高まるでしょう。
転職したい？希望条件の転職先を探すための方法とコツ
ここでは、転職を少しでも検討している方に向けて、転職活動を始めるにあたって必ずおさえておくべきことをご紹介していきます。
１ 転職サイト選びは慎重におこなう
これから転職活動を少しでも始めたいと考えている方の中には、まだ実際に求人情報を探し始めていない方がほとんどだと思います。
転職活動でいちばん大切なことは「どうやって転職求人を探すのか？」ということです。
しかし、転職サイトといっても様々なものがありますし、利用できる転職者のターゲットや、効果的な活用法が異なります。
転職サイト選びに悩んでしまう理由は、「そもそもなぜ転職サイトを使うべきなのか？」という根本が分からないからです。
下記記事では、転職サイトのランキングをご紹介しつつ、効果的な活用法や注意点について解説しています。
転職サイトを通じて求人を探したい方は、ぜひ下記記事を参考にして、自分に合った転職サイトを見つけてみてください。
おすすめ記事：おすすめ転職サイトランキング！選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
２ 転職活動の全体の流れをおさえ、余計な不安を解消する
転職活動を始めたいけど、なぜか不安…そんなふうに思っている人が最初にやるべきことは「転職活動の全体の流れ」をおさえること。
たとえば、料理をするときは、レシピを全体を見て必要な材料を揃え、作り方の流れをある程度覚えてから実際に作り始めますよね。
それと同様に、転職活動も全体の流れを通して学び、その上で実際に始めることで、成功率が格段にアップします。
余計な不安を感じずに、前向きに転職活動をしたいなら、まずは転職活動の基礎知識を学びましょう。
おすすめ記事：【全知識】転職活動のやり方・期間・面接対策・必要書類まとめ！
３ 転職が初めてなら、「転職エージェント」を使うべき！
転職活動の流れは知っているけど、それでもまだまだ転職は不安…そう感じてしまう人もいるのではないでしょうか？
頭では分かっていても、実際に転職に踏み出す勇気がなかなか出ない人もいるでしょう。また、単純に仕事が忙しく、転職したいけどできないという方もいると思います。
ただ、そんな人でも転職活動をおこなうことは可能です。
忙しい人や一人で転職活動を始めるのが不安な方は、求人紹介や転職相談、面接対策や日程調整まで様々なサポートを無料でしてくれる「転職エージェント」を活用しましょう。
在職中に転職活動を始めれば、リスク無しで好条件の求人を探すことができます。
もちろん、良い転職先が見つからないのであればムリに転職先を選ぶ必要はありません。
下記記事では、あなたにおすすめの転職エージェントが見つかるよう、転職エージェントランキングをご紹介しています。
ぜひ、自分に合った転職エージェントを見つけてください。
おすすめ記事：おすすめ転職エージェントランキング！選び方や注意点・活用法まとめ
まとめ｜プランニングをおこなう仕事は魅力的です
今回は、「プランニング」の本来の意味や定義を確認しつつ、プランニングを仕事にしている会社や職種について解説してきました。
ここまで見てきた通り、プランニングには様々な業界ごとに必要とされていることがお分かりいただけたのではないかと思います。
専門分野に特化したプランナーは、これからますます求められる時代になっていくでしょう。
あなたもぜひ、プランニング業務やプランナーを目指してみてはいかがでしょうか？ そのときはまた、IKIKATA Databaseを参考にしてくださいね。
