「喚起(かんき)」とは、「呼びかけて注意や自覚、良心を呼び起こすこと」という意味を持つ言葉です。
喚起は日常生活でもたまに使われる言葉なので、何となくわかったつもりで使ってしまっている方も多いのではないでしょうか。
しかし、あなたの使い方によっては間違っている可能性があります。
正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、喚起の本来の意味や定義を解説するとともに、例文や使い方についてわかりやすく解説していきます。また、類語・言い換え語との違い、対義語の意味についても触れていきます。
「喚起の意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
「転職活動を始めたい」と少しでも考えている方は、ぜひ下記記事をご覧ください。
INDEX
喚起とは?|意味と定義をわかりやすく解説!
「喚起」にはどのような意味・定義があるのでしょうか?
ビジネスシーンでも日常生活でも、あなたの周りでは使われることが多いはずです。だからこそ、「喚起」と検索窓に打ち込み、意味を調べようとしているのではないでしょうか。
しかし、喚起の意味・ニュアンスや内容は状況や個人の使い方によって異なります。そのため、もともとの意味、本来の定義をおさえておくことが大切になります。
喚起の本来の意味・定義を知れば「こんな使い方があったのか!」「もともとこんな意味があったのか!」ということが分かるようになります。
もちろん、気になるポイントだけをかいつまんで見てみるだけでもOK。ぜひ活用してください。
喚起の読み方・意味を簡単に解説
ここでは、「喚起」の読み方と具体的な意味を、できる限りわかりやすく解説していきます。
喚起は、漢字の読みや日常生活・ビジネスシーンで使われる際のニュアンスが、状況によって大きく異なる言葉である点に注意が必要です。
喚起の漢字と読み方|「かんき」
喚起の読み方は「かんき」です。
喚起の「喚(かん)」は「大声を出す」「声をかけて呼び寄せる」という意味を持つ漢字であり、「喚声(かんせい)」「叫喚(きょうかん)」「召喚(しょうかん)」などで使われています。
また、喚起の「起(き)」は「起きる/起こる」「立つ」「活動を始める」という意味があります。
喚起の意味1|「呼び起こすこと」
喚起とは、「呼びかけて注意や自覚、良心を呼び起こすこと」を意味する言葉です。
かん き くわん- [1] 【喚起】( 名 ) スル
よびかけて、注意・自覚・良心などをよびおこすこと。 「注意を-する」
使われている漢字は「喚く(わめく)」「起きる(おきる)」といった漢字ですが、実際に声を出して呼ぶよりも、他人に対して何かを伝え、本人の自覚や注意する意識を呼び起こすイメージです。
日常生活でも、ビジネスシーンでも、相手に対して自覚や注意などの意識、良心など改めて思い出して欲しいことがある場合に使われます。
「注意喚起」「需要喚起」などと使われますが、「喚起する」とサ行変格活用の動詞として使うこともできます。
喚起の意味2|呼び起こす対象は「注意」「意識」
喚起は、人の名前を呼ぶことや、物事の名前を声に出すということではありません。そうではなく、他人の心の中にある意識を呼び起こすことを指します。
そのため、「眠っている人を喚起する」「喚起して友人に来てもらう」などといった使い方ができない点に注意しましょう。
喚起の使い方・例文
ここでは「喚起」の一般的な使い方と例文を解説しています。喚起は、日常会話ではほとんど使いませんが、注意書きや文章では多く使われます。
また、ビジネスシーンでは「世論を喚起する」「注意喚起」など、全社員や関係者に対する呼びかけなどで多用されます。
喚起の使い方・例文1|「行動を喚起する」
「行動を喚起する」とは、「○○したい」「○○しよう」という人の意欲を呼び起こすことです。
行動を喚起するには様々な方法があります。たとえば、文章や絵画・イラスト、映像、会話などです。
- 行動を喚起する文章を書く有名なライター。
- 積極的な行動を喚起するような、やる気に満ち溢れた雰囲気がある。
喚起の使い方・例文2|「世論を喚起する」
「世論」とは、世間一般の風説や議論のことを指し、一般的には「世の中の声」という意味で使われます。
そのため、「世論を喚起する」とは、世間一般の人々にとって一台議論を巻き起こすような問題提起や、解決策の提示、PRなどを行うことを指します。
たとえば、国会に提出される法律改正案に反対している活動家が、SNSなどを通じて世間一般の人々に署名や応援を呼びかけることは、「世論を喚起する」という方法のひとつです。
- 世論を喚起することで、我が政党の支持率が向上している。
- 世論を喚起し、LGBTに対するハラスメントをより一般的な社会問題として捉えたい。
喚起の使い方・例文3|「注意喚起」
「注意喚起(ちゅういかんき)」とは、「周囲の人々や、特定の組織、地域住民に対して、特定のことについて注意を促すこと」を指す言葉です。
たとえば、「この地区ではクマの出没事件が頻発していますので、必要のない外出はお控えください。」などの注意書きは、「注意喚起」と言えます。
また、注意するべきことについてインターネットや掲示板、チラシなどで広める行為自体を「注意喚起」と表現することがあります。
- 依然として犯人は逃走中。近隣住民への注意喚起を急げ。
- 注意喚起を無視してポイ捨てする人々が後を絶たない。
喚起の使い方・例文4|「意欲を喚起する」
「意欲」とは、「積極的に特定の物事を行おうとする心」のことです。そのため、「意欲を喚起する」という場合、特定の人やグループに属する人々の「○○したい」という心を呼び起こすことを意味します。
その意欲への喚起が成功すれば、それは結果として特定の人やグループに属する人々の行動を変化させることができます。それはイコール「行動を喚起する」ことにも繋がっていきます。
- 意欲を喚起することができれば、マーケティング施策は成功している。
- 「自分のキャラクターを強くしたい」という意欲を喚起すれば、無課金アプリユーザーでも課金をするだろう。
喚起の使い方・例文5|「需要(内需)を喚起する」
「需要を喚起する」と表現する場合、「特定の製品・サービス」や「特定の市場にある商品・サービス」を欲しいと思う心や、意欲を喚起することを指します。
主に、ビジネスシーンのうちマーケティングや広告分野で使用される表現ですが、「需要創出政策」のことを「需要喚起策」と表現することもあります。
また、「内需を喚起する」という表現もあります。「内需(ないじゅ)」とは、「国内における需要」のことを指す言葉です。
- 日本の市場は全体的に縮小傾向にあるが、内需を喚起するようなコンセプトの商品を打ち出すことは、成熟市場にあって難易度が高い。
- 需要を喚起する方法として、インターネットのリスティング広告には長年効果があると考えられている。
喚起を使うときの注意ポイント
ここでは、「喚起」を使うときの注意点について、いくつかのポイントから解説していきます。
喚起は、日常的に多用される言葉ではない一方で、重要な局面やシチュエーションで用いられる言葉でもあり、意味や使い方を間違えることはできる限り避けるべきです。
「注意喚起を促す」は正しい?
「注意喚起」とは、「周囲の人々や、特定の組織、地域住民に対して、特定のことについて注意を促すこと」を指す言葉であると解説しました。
この「注意喚起」ですが、ときおり「注意喚起を促す(うながす)」と表現されることがあります。
「促す」には、「そうするように勧める」という意味があり、一定の行為を他人に早くするように急かすニュアンスになります。
ただし、「注意喚起」にはすでに「注意を促す」という意味が含まれているため、厳密には二重表現となるでしょう。
正しい使い方ではありませんが、一方で日常的・一般的に使われる使い方でもあるため、下記で用例・例文を掲載しています。
- 周囲の人々に注意喚起を促す。
- 注意喚起を促し、すぐに住民を避難させるように手配する。
「喚起」が呼び起こす対象は?
「喚起」とは、「呼びかけて注意や自覚、良心を呼び起こすこと」を意味する言葉であると解説しました。
喚起には「呼びかけ」「呼び起こす」という意味がありますが、では呼び起こす対象(相手)は何でしょうか?
基本的に、喚起が呼び起こす対象とするのは、「意識」「注意」「意欲」「良心」などの精神的な心の働きか、「需要」など人が一定の考え・気持ちによって行う行動を呼びかけるものになります。
一方で、「人」「希望者」などを集めたり呼んだりするときには喚起を使うことはできませんので、注意しましょう。
「喚起」の漢字の誤り・間違いに注意する
喚起には漢字の誤りや間違いが頻発します。
喚起を直接手書きで書く場合よりも、パソコンやスマートフォンで入力した時に、予測変換や変換結果の選択にミスをすることで「換」などと漢字を間違えてしまう可能性があります。
また、「かんき」と読む言葉は複数存在するため、同音異義語との間違いを避けるべきでしょう。
喚起の同音異義語の代表例は下記の通りです。
喚起の同音意義語
- 歓喜
- 換気
- 寒気
- 乾期
喚起の類語・言い換え語
「喚起」には複数の類語・言い換え語があります。
シチュエーションによっては、喚起を使うよりも適切な言い換え語を使うべきタイミングがあります。ここで喚起と近い意味を持つ言葉や、言い換えに使える言葉を把握しておきましょう。
喚起の類語・言い換え語1|思い出
「思い出」は日常的に使う言葉で、通常「過去の体験を思い出すこと」を意味する表現です。
「思い出す」とは、過去の記憶や経験した出来事を呼び起こすことであり、喚起とは意味は異なるものの似ている表現になります。
喚起との違いとして、「思い出」は過去の出来事や記憶など、以前の物事を呼び起こしますが、喚起の場合は「これから○○しよう」という意欲や、需要のようにこれから変化する将来に関するものを呼び起こす対象としている点にあります。
「喚起する」の類語・言い換え語
「喚起する」にも、いくつかの類語・言い換え語として活用できる表現があります。こちらも合わせて抑えておきましょう。
喚起の類語・言い換え語1|掻き立てる(かきたてる)
「掻き立てる」とは、「勢いよく掻き回して混ぜる」という意味のほか、「人の心を強く刺激して、その気持ちをわき立たせる」という意味があります。
「好奇心」「不安」などを呼び起こすというニュアンスで使用されます。
より人の感情を強く呼び起こすときは「掻き立てる」を使い、「注意」「行動」など人の考えや行動を呼び起こすときは「喚起する」を使うなどと使い分けが可能です。
喚起の類語・言い換え語2| 奮い起こす(ふるいおこす)
「奮い起こす」とは、「挫けそうになるのを励まして、再び気力を充実させること」「学術・産業などが盛んになるように力を入れること」を意味する言葉です。
「挫折から立ち直るための気力を奮い起こす」「困難を乗り越えるための勇気を奮い起こす」など、一度消沈してしまった感情をもう一度呼び戻すときに使います。
また、特定の分野の発展を「興す(おこす)」「盛り上げる(もりあげる)」という意味で使われる場合もあります。
喚起するよりも、困難や挫折などを乗り越えるための感情を呼び戻すというニュアンスで使うと伝わりやすいでしょう。
喚起の類語・言い換え語3|目覚ます(めざます)
「目覚ます」とは、「目を覚まさせる」「心にひそむものなどを呼び起こす」という意味を持つ言葉です。
「心に潜むものなどを呼び起こす」という意味では、喚起すると目覚ますは同じ意味で使うことができます。
喚起すると異なる点は、単に「起床させる」という意味でも使えることにあります。
「注意喚起」の類語・言い換え語
「注意喚起」もしくは「注意を喚起する」の類語・言い換え語の場合は、「喚起」「喚起する」とはまた異なる類語・言い換え語があります。
基本的には、危険やリスクを他人に周知するために行う行動を指しますが、シチュエーションや注意のレベルによっては、ほかの言葉で言い換えたほうが適切な場合があります。
「注意喚起」の類語・言い換え語1|「厳重注意」
「厳重注意(げんじゅうちゅうい)」とは、「厳しく注意する」「厳しい注意」を指す言葉です。
単なる注意よりも、より重く厳しいといったニュアンスを強調したい場合に用います。
一般に「注意喚起」よりも厳重注意のほうが注意の内容が厳しいときに使われます。
また、注意喚起は主にチラシや看板など多くの関係者に広く伝わる方法で連絡されますが、厳重注意の場合は個別に連絡され、電話や口頭、あるいは書面で連絡される場合が多いといえます。
「注意喚起」の類語・言い換え語2|「警告する」
「警告する(けいこくする)」とは「よくない事態が生じそうなので気をつけるよう、告げ知らせること」を意味する言葉です。
注意喚起と同様に、「よくないことが起きるのを未然に防げるように人に注意をする」意味があります。
ただし、警告の場合は「何度も相手に伝わるように注意しておく」「○○をしたら罰則などがあるからやるべきではないと伝える」「よくない事態が起こることを避けるために事前に強く注意しておく」といったニュアンスで使われます。
注意喚起よりも、より具体的で緊急性が高いニュアンスがあります。
「注意喚起」の類語・言い換え語3|「忠告する」
「忠告する(ちゅうこくする)」とは、「真心を込めて相手の欠点や過ちを、戒め諭す(さとす)こと」を意味する言葉です。
忠告は、アドバイスや「友達だから言うけど…」と、仲の良い人物どうし、関係が深いものどうしだからこそ言えるような相手への注意を指します。
注意喚起よりも、より親しい関係に対して使われる注意は「忠告」であるといえます。
「注意喚起」の類語・言い換え語4|「釘を刺す」
「釘を刺す(釘を刺す)」とは、「後から言い逃れや間違いなどが起きないように、あらかじめ念を押すこと」という意味があります。
釘を刺すは、一般に交渉の場や仲の良い人との約束事、その他利害関係が強くお互いに牽制しあいながら取引をする場合に、相手に対して「○○と契約し書面にも残しているわけだから、破ることは許されませんよ」と、注意することを指します。
たとえば、「借りた金は2ヶ月後必ず返すと言って借りたわけだから、後から『やっぱり半年待って』というのは許されないぞ」など、「あとから約束を破るのは認めない」ことを事前に相手に伝えておく行為が当てはまります。
喚起の対義語・反対語
喚起の対義語・反対語も複数あります。喚起の反対の意味の言葉を使う機会はそれほどありませんが、反対の意味を理解することでより喚起の意味について理解が深まります。
喚起の対義語・反対語1|「見捨てる(みすてる)」
「見捨てる」とは、「(相手の)面倒を見たり、目をかけたり、関係を保ったりすることをやめること」を指す言葉です。
喚起は、周囲の人々や関係者に対して、意欲や行動、注意などを呼び起こそうとします。
反対に、以前はしていたが、今は相手に何かを呼び起こそうとは考えず、特に相手に何か考えて欲しいと思ったり、行動して欲しいと思ったりしなくなることを「見捨てる」と表現します。
喚起の対義語・反対語2|「無視する(むしする)」
「無視する」とは、「存在価値を認めないこと」「あるものをないものとみなすこと」を指す言葉です。
本来は、相手に対して良心や行動を呼び起こすことができるタイミングでも、そういった喚起をしないことは「無視」に含まれます。
喚起の対義語・反対語3|「陥れる(おとしいれる)」
「陥れる」とは、「騙して窮地に落ち込ませること」を指す言葉で、主に計略によって他人を罠にかけることを言います。
「注意喚起」の反対語として、「陥れる」は相手の不利益になるようにあえて注意したりサポートしたりしないばかりか、自分自身の利害や感情を優先して相手を罠にはめるという意味があります。
喚起の英語表現|「awake」「challenge」「rouse」
喚起の英語表現は「awake」「challenge」「rouse」です。
- awake:呼び起こす、自覚させる、悟らせる
- challenge:挑戦、努力を呼び起こすこと、挑戦、手応え
- rouse:奮起させる、目覚めさせる、掻き立てる
「awake」「challenge」「rouse」の英語例文・イディオム
- The movie awoke my imagination.(そのムービーは私の想像力を喚起した)
- This task will challenge your abilities.(この仕事には君の能力が必要になるだろう=喚起されるだろう)
- rouse a person’s curiosity(人の好奇心を喚起する)
注意喚起の英語表現|「alert」
注意喚起の英語表現は「alert」です。「注意を払っている」などの意味がありますが、「alert+人+to〜」で「人に〜について警告する・注意する」という意味になります。
「alert」の英語例文・イディオム
- His doctor alerted him to the danger of smoking.(医者は彼に喫煙の危険について注意を促した。
喚起の意味や定義、使い方と例文について解説してきました。
ここまで読んできた方は、喚起の本来の意味について、これまで自分が知っていたこと以上のことを知ることができたと感じるのではないでしょうか。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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1 転職活動に失業リスクはない!
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか?」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76%が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
理由1 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」(18.6%)が「減る」(4.0%)を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界(IT)・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由2 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
転職市場が売り手市場だといっても、「実際に自分のもとに内定が来るかは分からない」という不安は残りますよね。
しかし、その点についても心配いりません。今では、「働きながら転職活動をすること」がふつうです。
たとえば、一昔前までは、下記のすべての転職準備を、自分で調べながらやる必要がありました。
- 求人を探す
- 履歴書・職務経歴書を作成する
- 面接準備をして面接日程を応募企業と調整する
- 面接を1次〜3次まで突破する
- 給与条件や入社日を人事側と調整する
- 今の会社を辞めるための退職手続きや保険関係の手続きをおこなう
これだけ見ても、かなり大変であることがわかりますよね。
でも今は、「転職エージェント」を活用することができます。
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…
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おすすめ記事:転職エージェントとは?おすすめの選び方と比較ポイントを紆余曲折解説!
おすすめ転職エージェントは下記記事でご紹介しています。活用法や利用の流れも解説しているので、「転職エージェントを選びたい」という方はぜひ参考にしましょう。
また、「自分で求人を探したい」「自分のペースで求人を見てみたい」という方は、こちらの「転職サイトランキング」を参考にしてくださいね。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
2 これまで積み重ねてきた経験・キャリアは転職で活かせる
転職するときの悩みのひとつとして多くあげられるのは、「これまで積み重ねてきた経験・キャリアがムダになってしまうかもしれない」という不安です。
特に、30代前後である程度長く職場で働いてきた方や、エンジニアや金融・不動産などの専門的な営業をしてきた方は、そう感じることも多いでしょう。
これまで得てきた経験を活かすには、「同じ業界・職種/業種で活躍することができる仕事」を探すことが大切になります。
「同じ業界・職種/業種」で活躍することができる仕事を探すには、「業界・職種/業種に特化した転職エージェントや転職サイトを使うこと」をおすすめします。
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もしなかったら、そのときは転職をしなければ良いのです。
業界・職種/業種専門の転職エージェントや転職サイトとは、たとえば「IT業界に特化した転職サービス」「広告業界に特化した転職サービス」「看護師・保育士・介護などの転職サービス」など様々です。
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もちろん、経験・スキルによって大幅に求人の見つかりやすさや条件は変化しますが、「今の職場に不満を感じている」のであれば、転職活動を始めてみるべきですよね。
3 転職しても給料は下がらない
「転職すると給料が下がる」と何となく悪いイメージを持っている方はいないでしょうか?
それはあくまでリストラなどが行われた過去の話です。今でもリストラの危険性がまったくないわけではないですが、自発的におこなう転職活動で給料が下がることはありません。
それはなぜかといいますと、最初に給与条件を検索できる転職サイトや、給与条件を代わりに交渉してくれる転職エージェントは無数に存在するからです。
特に、あなたの代わりに給与交渉をおこなってくれる転職エージェントに依頼することで、年収アップが可能です。
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また、実際に今のあなたの職種・業種の求人が一般的にどの程度の年収なのかを調べることも大切です。そんな方は転職サイトに登録し、職種/業種の条件から求人を探してみることをおすすめします。
おすすめ記事:おすすめ転職サイトランキング!選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
4 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか?」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
あなたは、今の職場に不満を感じているからこそ、「転職先の内情」をしっかり知ったうえで転職したいと考えているのではないでしょうか?
実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
おすすめ記事:おすすめ転職エージェントランキング!選び方や注意点・活用法まとめ
参考資料:喚起の意味・解説 – weblio辞書
参考資料:喚起(読み)カンキ – コトバンク
参考資料:「喚起」の意味 – goo辞書