「任意」とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか？
任意という言葉はたまに使われる言葉なので、何となくわかったつもりで使ってしまっている方も多いのではないでしょうか。
また、何となく使ったことがあるという方も多いかもしれません。しかし、あなたの使い方によっては間違っている可能性があります。正しい意味でボキャブラリーを高めていきたいとあなたも考えているはず。
そこで今回は、任意の本来の意味や定義を解説するとともに、例文や使い方について解説していきます。また、類語・言い換え、対義語の意味についても触れていきます。
「任意の意味、ちょっとあやふやだな」という方はぜひ参考にしてください。
INDEX
任意の意味とは？｜分野ごとに解説
ここでは、任意の意味を分野ごとに解説しています。
任意は日常生活や普段の仕事で使われるうえでの意味（一般的意味）のほかに、数学用語としての任意や、法律や行政機関が用いる用語としての任意などの使われ方が存在します。
それぞれ個別の言葉として理解していなければ、それぞれの分野で意味を誤解してしまう可能性があります。
そのため、それぞれの分野の意味を明確に理解していくことが大切です。
一般的な「任意」の意味とは
任意とは、規則やルールによらず「相手側の思いや考えに判断を任せること」を指します。また、「自分の自由な判断のこと」を指す場合もあります。
にん‐い【任意】
（ 名 ・形動 ） ［文］ ナリ
① （規則や定めなどによらず）その者の思いにまかせる・こと（さま）。 「 －な方法」 「参加不参加は各人の－です」
② 〘数〙 特別な選び方をしないこと。あらゆる場合、すべての場合というのと同義にも用いる。 「 －な二点を結ぶ直線」
引用：任意 – コトバンク
任意とは、規則やルールなど、あらかじめ定められているもので相手を強制することなく、その人自身の意思や考え、意向によって行動してもらうことを指します。
そのため、相手を強制しないが何かをしてもらおうとする場合には「任意でお願いします」などと言います。
たとえば、「任意参加」という場合には、参加／不参加はどちらでもよく相手の判断に任せることを指します。あなたが任意参加型のイベントに誘われた場合は、行くのも行かないのもあなたの自由です。
しかし、任意とされているものでも、一般的に「強制」とほぼ近いような形式を取るものも少なくないので注意が必要です。
たとえば、会社の飲み会への誘いなどは、若手のビジネスパーソンが断りにくいイベントのひとつではないでしょうか。
このような、断りにくいものであっても形式上は任意である点が、人間関係の構築ではむずかしいポイントですね。
数学・論理学における「任意」の意味とは
数学・論理学の分野において使われる「任意」という用語は、一般的な「任意」とは意味内容が異なる点に注意が必要です。
数学・論理学において、任意とは「無作為に選ぶ」ということを意味します。そのため、「どれでも」「いずれの○○でも」と言い換えることが可能な語句として理解するべきです。
たとえば、任意の変数「x」と定義される場合、xに入れることのできる具体的な数字は、どんなものでも構わないことを意味します。
法律・行政における「任意」の意味とは
法律や行政の制度でも、「任意」という言葉が様々な意味で使われています。
たとえば、警察官が職務質問後におこなう任意同行は、警察官が職務質問をした相手に対して警察署や交番に一緒にいくことを求めることです。これは、強制ではないため、同行を拒否することが本来できます。
任意の例文・使い方
ここでは、任意の例文・使い方を解説していきます。
一般的な意味のほか、数学における任意の例文・使い方は別個記載しています。
数学における任意の例文・使い方一覧
数学においては「いずれの○○でも成り立つ」という意味で使われ、問題分野条件の設定がされるときに任意が用いられます。
- 任意の点Aと点Bを結ぶ直線
- 任意の数「x」
その他の任意の例文・使い方一覧
通常、任意の使い方は下記の通りです。
- 任意参加と言っているが、実質は強制参加のようなものだ。
- 任意同行は拒否することができるはずだが、実際には難しいのが現実だ。
- 任意で休憩しても良い。
- 任意だが、一定の条件以上に鳴ると拘束力のあるルールが適用される
- 登録した個人情報のうち、任意で一部の項目を削除することができる
「任意」と「恣意」の違いとは？
任意と似ている漢字を用いる言葉に「恣意（しい）」があります。
意識しないと違いがわからない2つの言葉ですが、意味にはちょっとした違いがあるため、比較した上で意味の違いを明確にしましょう。
任意とは、「相手側の思いや考えに判断を任せること」でした。一方、「恣意」は、「自分の思いついたままの考え」を意味します。
これだけですと違いがはっきりしませんが、「恣意」の場合は「わざと」「勝手きままに〜する」と言うニュアンスが込められ、自分勝手なイメージを持つときに用いる点に違いがあります。
たとえば、「任意の判断」の場合は、個々人が自由に判断することを表現することができます。
一方で、「恣意的な判断」の場合は、「個々人が自分勝手に判断する」と言う否定的なニュアンスが表現されます。
「任意」と「随意」の違いとは？
「随意（ずいい）」とは、「自分の思うまま」「強制がなく自由であること」を意味する言葉です。
任意とはほとんど同じ意味で用いられます。そのため、意味自体に違いはありません。
違いと言えば、一般的な「個人の自由である」という表現をするときに、随意よりも「任意」のほうが頻繁に用いられるという点になります。
たとえば、「ご自由にお席をお取りください」の別バージョンの表現として、「お席の確保は任意です」と表現することができます。
一方、「随意にお席をお取りください」のような表現はあまり一般的ではありません。
「任意」と「義務」の違いとは？
「権利と義務」でワンセットで用いられることの多い「義務（ぎむ）」と、任意の関係はどのようなものでしょうか？
まず、義務とは「法律上または道徳上、人や団体がしなくてはならない、また、してはならないこと」を意味する言葉です。
つまり、法律・道徳によっては「禁止」「やるべきこと」とされる物事を表現する言葉となります。
一方、任意は「自由に自己の判断でやってもやらなくても良い物事」となります。
そのため、個人の意思の自由なのか、個人の意思の自由によらず強制されているのかが、明確な違いとなるでしょう。
任意の類語・言い換え語
任意には似ている言葉が多く、日常生活で使うには誤解を招く恐れがある表現かもしれません。
そこでここでは、任意の類語や言い換え語として用いることのできる言葉をピックアップし解説していきます。
任意の類語｜自主的
自主的（じしゅてき）とは、「他人の干渉や保護を受けず、自分から進んで行動するさま」を表す言葉です。
任意は自由な判断で行動することを指す言葉であり、自主的に行動することと同じ意味を持つ場合があるため、類語となります。
任意の類語｜自発的
自発的（じはつてき）は、「他からの命令などによらず、自分から進んで事を行うさま」を意味する言葉です。
自主的と同様、他人の命令により行動するのではなく、個人の判断で行動することを表現します。
そのため、「個人の自由な判断で行動すること」を意味する場合がある任意とは同じ意味を持ちます。
ただし、任意の場合は「自発的に行動しないこと」も判断に含まれている場合があり、必ずしも同じ意味を持つ言葉とは言えません。
任意の類語｜自然体
自然体（しぜんたい）とは、もともと柔道用語で「身体の力を抜いて自然に立つ基本姿勢」を表す言葉です。また、比喩表現として、力まずに物事に臨む態度を表します。
任意と比較すると、任意の状態とは「個人の自由な判断に任せられていること」です。そのため、その状態は誰からも強制・命令されていないと言う意味で「自然体」でもあります。
任意であるということは、個人の自由の裁量が与えられていると言う意味で、自然体なのです。
任意の類語｜自由
自由（じゆう）とは、「他からの束縛を受けず、自分の思うままにふるまえること」を指す言葉です。
任意であることは、個人の自由な判断に任されていることを表し、任意の原理・原則が「自由」であることがわかります。
任意の類語｜裁量
裁量（さいりょう）とは、「自分の意見でとりさばき、処置すること」を意味する言葉です。
一般的には「裁量権（自分の意見・判断で物事に対処できる権限）」と同一視されている言葉です。
裁量があるということは、任意の判断・意見により行動できると言うことを意味します。そのため、任意である状態と裁量がある状態は、状態として同一のものと考えることができます。
任意の類語｜無作為
無作為（むさくい）とは、「作為を加えないこと」を意味する言葉です。
これは、数学用語としての任意と同一の意味を持つ言葉と考えればわかりやすいでしょう。
たとえば、変数xに入る数字が、完全に自由ではなく「偶数」などに限定されているとします。この場合は、条件を設定されていると言う意味で「作為がある」と見ることができます。
このような状態では、任意は成り立たず、無作為と言うこともできません。
任意の類語｜順不同
順不同（じゅんふどう）とは、順序不同（じゅんふどう）と同様の意味を持つ表現になります。
順序不同とは、「並べ方・順序に一定の基準がないこと」を意味する言葉になります。
任意の意味のうち、数学的な意味の任意と同じ意味を持つと考えればわかりやすいでしょう。
一定の基準がないことは無作為に順序が決まっていることであり、前もって強制される一定の「並べ方の基準」がないことを意味します。つまり、数学用語における「任意」と同一なのです。
任意の類語｜気まま
気ままとは、「自分の思い通り行動すること」を意味する表現で、任意で行う行動と同じ意味を持つ言葉として用いることができます。
たとえば、「気ままに目的地を決める」と言う場合、誰にも強制されることなく、個人の自由な判断で目的地を決め、向かうことを表しています。
任意の類語｜心まかせ
心まかせは、「気まま」と同様に「自分の思い通り行動すること」を意味する表現であり、任意と似た意味を持ちます。
任意の対義語・反対語
ここでは、任意の意味を明確にするために「意味が反対である言葉」「対立する言葉」を解説しています。
「強制」「強要」
任意は「相手側の思いや考えに判断を任せること」を指します。
一方、相手の意思や考えによらず、決められたルールや法律、規則等で相手の行動を制限することを強制と言います。また、ムリな要求を強制的にのませることを強要といいます。
任意の熟語
ここでは、「任意」を用いる様々な熟語・用語について解説を加えています。「任意」を日常生活やビジネスシーンで用いる場合は、おおよそ「使い回されている語句に入っている」ことが多いです。
そのため、頻繁に使われる言葉についてはあらかじめ抑えておきましょう。
任意の熟語｜任意保険
任意保険（にんいほけん）とは、、加入に関して当事者の自由意思に判断が委ねられている保険のことを指します。
また、一般的には自動車保険における「自賠責保険」ではない自動車保険を指す言葉として用いられます。
任意の熟語｜任意整理
任意整理（にんいせいり）とは、借金返済・整理する手段のひとつとして、CMやネット広告などでも頻繁に用いられます。
任意整理は弁護士が仲介者となって相談の上行うことが多いもので、貸金業者（債権者）との間で交渉することで「借金額（債務額）」を減らす、月々の返済額を減らし負担を軽くする、などの手続きが含まれます。
任意の熟語｜任意売却
任意売却（にんいばいきゃく）とは、借入金返済・住宅ローンの返済が滞ってしまったのち、強制的に資産である住宅を競売にかけられるより先に、任意で住宅を売却することを指します。
任意の熟語｜任意継続
任意継続（にんいけいぞく）とは、健康保険被保険者のうち、被保険者期間が2ヶ月以上の方を対象とする制度です。
制度内容は、条件に該当する方のみ、退職後、保険料を全額自己負担することを前提に、2年間健康保険被保険者を継続できることを指します。
個人によって、退職後国民健康保険に再加入するよりも、会社負担分の健康保険料と個人負担分の健康保険料を合算した金額を支払って継続したほうが、保険料が安くなる場合があり、メリットも大きい制度であると言えます。
任意の英語・語源・由来
任意の英語表現｜「any」「optional」「voluntary」
任意の英語は様々で、文章や使い方によって大きく異なります。形式的な表現も含めると下記の通りです。
任意の英語
haphazardly、indiscriminately、every which way、at random、willy-nilly、arbitrarily、randomly
「任意の〜」を表すときは「any」「optional」「voluntary」を用います。
「任意に」の場合は「at will」「voluntarily」「as one pleases [chooses]」「of one’s own accord [free will]」「at one’s discretion」などがあります。
任意の語源・由来
任意は「任」「意」の2語の組み合わせです。任は「任せる」、意は「意見」「意思」などに使われる言葉です。
そのため、「任意」とは人の意思に任せ判断してもらうことを表します。
任意の意味や定義、使い方や例文を解説してきました。
ここまで読んできた方は、任意の本来の意味や定義について、これまで自分が知っていたこと以上に深い教養が身についたと感じるのではないでしょうか？
ぜひ、今回知った知識を活かし、さらにスキルアップを目指したり、教養を深めていってくださいね！
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転職活動というと、下記のようなイメージがあるのではないでしょうか？
- 「失業リスクがある」
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しかし、この4つの不安は下記の「4つのコツ」で解消することができます。転職したいと考えているけど、不安を解消できないと感じる方はぜひ参考にしてください。
１ 転職活動に失業リスクはない！
転職活動を始めるにあたって最も不安なことは、「転職活動をすると、失業するのではないか？」というものだと思います。
一般に、仕事を辞めたり、退職して他の仕事を始めたりすることには、ネガティブなイメージを持つ方も大勢います。しかし、それは”間違い”です。
大手転職サービスを運営している「リクナビ」が公開しているデータには、こう書かれています。
20代では76％が「転職経験なし」という結果となっています。30代になると「転職経験なし」の割合は一気に減少し、半分以上の人が転職を経験。4人に1人は「転職1回」、そして約3割の人が「2回以上の転職」を経験しているという結果になりました。
20代では「10人中3人以上」、30代では「4人中1人以上」の人が転職活動を経験しています。
つまり、今では転職活動自体はそれほど珍しいことではなく、むしろそれが当たり前になってきているのが現状です。
ではなぜ、転職活動をすることができる人が増えているのでしょうか？理由は大きく2つあります。
理由１ 「中途採用を積極的におこなう企業が増えた」
人材市場・転職市場の動向をアンケートをもとに調査しているリクルートワークスが公開したデータでは、近年は中途採用を積極的におこなう企業が増えたことが示されています。
2018年度の中途採用の見通しについては、「増える」（18.6%）が「減る」（4.0%）を大きく上回っている。
つまり、転職市場は「売り手市場」で、人手不足は飲食業界・情報通信業界（IT）・不動産業界を中心に活発に採用活動が行われていることを示しています。
理由２ 「転職活動を在職中にできるサービスが増えた」
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- 履歴書・職務経歴書を作成する
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おすすめ記事：転職エージェントとは？おすすめの選び方と比較ポイントを徹底解説！
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おすすめ記事：おすすめ転職サイトランキング！選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
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３ 転職しても給料は下がらない
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おすすめ記事：おすすめ転職サイトランキング！選び方や登録後の流れ、活用法まとめ
４ 新しい環境と今の環境の比較はカンタンにできる
転職活動自体はスタートでしかなく、本当に大切なのは「実際に内定をもらい入社したあとに後悔しないか？」という不安を解消することですよね。
「こんな職場に転職するくらいなら、以前の職場にいたほうが良かった…」という後悔をしたくない方は、転職活動に後ろ向きなはずです。
しかし、今の職場に不満を持っている方こそ、転職エージェントを使うべきです。
それはなぜかといいますと、転職エージェントでは応募先企業の内情や上司の情報、会社の雰囲気や残業時間の実態などについて詳しく教えてくれるからです。
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実際に転職するかどうかは置いておいて、今の職場をほかの職場と比較してみることで、あなたが本当に満足できる仕事を見つけることができるでしょう。
おすすめ記事：おすすめ転職エージェントランキング！選び方や注意点・活用法まとめ
参考：にん い ［1］［0］ 【任意】 – weblio辞書
参考：「任意の(にんいの)」の意味や使い方 Weblio辞書
