キャリアアップとは、どんな行動のことを指すのでしょうか？ また、どうやってキャリアアップを実現していけば良いのでしょうか？
現状に満足せず、より高待遇・好条件の職場で働きたい方や、今の仕事の専門性を高めてより価値の高い人材を目指したい方は、キャリアアップのために何をすべきか、考えていることと思います。
しかし、実際のところ、どうやって行動していけば良いのかはハッキリ分からないことも多いですよね。
そこで今回は、キャリアアップの本来の意味や定義を解説しながら、本当のキャリアアップの方法を解説していきます。
この記事を読むことで、目標とする働き方を叶えるまでの道のりが明確になるでしょう。ぜひ参考にしてください。
キャリアアップを目指すなら、結論としては「転職活動」を始めるのが最もチャンスのある方法です。今回の記事ではキャリアアップの方法を様々な観点からご紹介しています。
下記記事では、キャリアアップ転職でおすすめの転職エージェントを多数ランキング形式でご紹介しています。転職を検討している方は、下記記事を参考にしてください。
INDEX
キャリアアップとは何か？｜意味と定義を知る
キャリアアップとはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか？
ここではキャリアアップを目指す人に向けて、本来のキャリアアップの意味や定義を確認するための情報を解説していきます。
キャリアアップの意味と定義
キャリアアップとは、大きくわけて種類の意味・定義があります。「大辞林 第三版」によると、キャリアアップの意味は下記の通りです。
〔和 career＋up〕
① より高い専門的知識や能力を身につけること。経歴を高くすること。
② 高い地位や高給職への転職。
キャリアアップとは、どのような業界であれ専門的知識を身に着けて経歴を高くすることともに、「高い地位・高年収」を目指すすべてのことを指します。
つまり、キャリアアップは昇進だけのことを指すわけではありませんし、「転職」だけを指すわけでもありません。どちらも、同じキャリアアップになります。
ただ、これだけではキャリアアップの意味がわかりにくいですよね。
大辞林によると、さらにキャリアアップは下記の3つの行動を起こすことであると解説されています。
- 業務遂行能力の向上
- 経歴の向上
- 高い地位や高給職への転職
下記で、それぞれのポイントを見ていきます。
１ 業務遂行能力の向上とは
業務遂行能力とは、現在就いている職種や役割に応じて担当する仕事を的確にこなすことのできる能力のことを指します。
「ナビゲート ビジネス基本用語集」によると、業務遂行能力は「学習・経験によって習得・発展することができる仕事を行うために必要とされる能力」とされています。
職務遂行能力とは、仕事を行うために必要とされる能力をさす。能力の分類の仕方はいろいろなされているが、担当職務で用いる知識や技能に加え、それらの発揮の仕方に関連するとされる態度的な能力、経験とともに習熟するとされる企画力や判断力も含まれる。 これらの能力は、学習や経験によって修得することができ、また発展させていくことが可能だとされている。
また、基準としては、厚生労働省の「職務遂行のための基本的能力」が参考になります。
業務遂行のためには、担当とする業務の知識・分野の情報だけではなく、ビジネスマナーや法令遵守精神、そして精神的な側面なども含めて人格的な能力が求められます。
２ 経歴の向上とは
経歴の向上とは、これまで経験してきた業務や事業、そして所属していた企業をどれだけ経てきたかで測ることができます。
優良企業や高い業績を上げている企業で勤めていたり、転職した後に高い結果を残してきたりすることで、高めることができる部分になります。
ただ、「経歴」という言葉は場合によって様々な使われ方をされるため、ここで正しい定義を確認しておきましょう。
けいれき【経歴】（ 名 ） スル
① その時までにしてきた事柄。特に、学業・職業・地位などに関する事柄。履歴。 「 －を偽る」
② 実際に見聞すること。体験すること。 「己が－せし阿善アテネ国難の有様と回復の顚末とを物語りなどして／経国美談 竜渓」
③ 歳月が過ぎて行くこと。 「自己おのれが終身に－したる日数を／月世界旅行 勤」
④ めぐり歩くこと。 「世界の文明国を－すべし／新聞雑誌 30」
引用：経歴 – コトバンク
この記事中の「経歴」とは、上記の解説文の１に当てはまります。学業・職業・地位に関する履歴を経歴と言います。
そして、他人よりも難易度が高く、希少性の高い役職をいくつ経験するかによって経歴が向上するのです。
３ 高い地位や高給職への転職とは
高い地位・高給職への転職こそ、殆どの方がイメージする「キャリアアップ」だと思います。
高い地位とは、大手企業の管理職クラスや業績No.1の営業マン、企業の会社役員や経営企画部所属など、主に高収入であると言われる立場のことを指します。
また、国家資格を取得しなければ認められない職業（弁護士、医師など）も、高い地位に含まれます。
希少性の高い職業であればあるほど報酬・給与は高く、それを目指して昇進や転職を目指す方も多いです。
キャリアアップとスキルアップの違い
先ほどまで、キャリアアップの３つの要素について見てきました。
キャリアアップとは、「業務遂行能力の向上」「経歴の向上」「高い地位や高給職への転職」の3つの行動のことを指します。
しかし、それは「スキルアップ」という言葉と何が違うのでしょうか？
スキルアップの意味と定義は下記の通りです。
腕前を上げること。技術力を高めること。「スキルアップを図る」
スキルアップとは、地位や役職とは関係なく、どんな職種・業種でも必要な能力の向上を指します。つまり、「業務遂行能力」に当てはまります。
ということは、キャリアアップの一つの手段として「スキルアップ」があると捉えることができます。
年収を挙げ高い地位に就くためには、それだけ必要になる業務遂行能力（技術力や仕事の知識）が増加します。
しかも、それが将来的にも高年収を維持できる技術・スキルでなければ、「スキルアップになってもキャリアアップにはならない」というケースさえありえます。
ここまで、キャリアアップの3つの要素（行動）と、スキルアップとの違いについて解説してきました。
スキルアップはキャリアアップに含まれ、業務遂行能力を向上させることと同時にやるべきことがたくさなります。
下記では、具体的にキャリアアップのためにどんな行動を取るべきなのかについて解説していきます。
キャリアアップする方法とは
キャリアアップのためには、先述した3つの要素から逆算して、現状からやるべきことを考えたうえで実行していく必要があります。
キャリアアップを現実的に可能にするためには、とにかく努力するという精神的なものだけでは足りません。
では、何をすればキャリアアップを成し遂げることができるのでしょうか？
１ 今の仕事で成果を出し昇進する
最初にできることは、今の仕事で成果を出し続けて、結果昇進するという流れを描いていくこと。
たとえばあなたが営業職であれば、「年内業績でトップ3に入る」など、具体的な目標を定めていき、それを達成することが求められます。
ここで間違えやすいのが「キャリアアップのための目標」と「会社から認められるための目標」を混同してしまうことです。
具体的には、営業職でトップ3に入ることはあなたが今後転職するにあたって大きな利点になります。
しかし、「稟議書を早く作成できる」「残業して同僚からの信頼を集める」といったスキルアップがキャリアアップにつながるかどうかは分かりません。
社内で信頼を得ることはもちろん重要ですが、キャリアアップの目標は簡潔にしておき、ほかの目的と混同しないようにするのが大切です。
２ 社内異動・部署異動でスキルを身につける
社内異動・部署異動は一般的にネガティブなものとして捉えられることが多いです。
業務内容や勤務地が変化するため、そういった側面がネガティブに見られがちです。
しかし、業務遂行能力を向上させるためには、自分が属している業界・企業で様々な知識を身につける必要があります。
たとえば、営業職として活躍していた方が、営業統括としてマネジメントを行う立場になったとします。
この場合、営業職としてのスキル向上だけではなく、管理職としての能力を磨くことにもなります。
これは、あなたの転職市場価値を上げるためにとても有効です。
３ 転職し経験・スキルを活かして働く
さて、現状からスキルアップを続けていると、転職機会に多く巡り合うようになります。
ヘッドハンティングやスカウトサービスが増え続けているのも、そういった人材が売り手市場で求められるようになったからです。
年収を大幅に上げたり、経歴を積み重ねるためには、流動的な人材を目指す必要があります。
流動的な人材とは、「複数の場所で専門的な経験・スキルを活かして成果を出せる人」のことです。
一般に、あなた個人が能力を向上させても、社内での評価は一定程度以上になると伸びなくなります。
そうであれば、今よりも条件の良い転職先を見つけ、そこで高待遇で働くほうがメリットが大きいです。
４ 独立して自分で事業を始める
転職せずに「独立」するという選択肢もあります。
こちらは、転職よりもリスクがありますが、その分リターンも大きいです。
独立しやすい職種・業界とそうでない業界があるものの、国家資格を持っていたり、専門的なスキルを持っていたりする場合には、個人開業や株式会社設立は可能です。
ただし、独立はキャリアアップの観点からすると少し異質なものです。なぜなら、独立するということは実績を一度ゼロに戻すことを表すからです。
ここまで、キャリアアップのために必要な行動や具体的な方法について解説してきました。キャリアアップは、一朝一夕でできるものではなく、長期的な目線に立って達成するものです。
しかし一方で、「いつかはキャリアアップしたい」と考えていてもできない方は大勢います。
そこで下記では、キャリアアップを目指したいと考えている方が陥りがちなNG行動を解説しています。
キャリアアップを目指す人がやりがちなNG行動とは
キャリアアップを目指す人の中には、上手に自分の目指す働き方や立場をイメージすることができず、日々の仕事に忙殺されてしまっている人も少なくありません。
また、スキルアップはできているのに、自分の市場価値が分からず、本当はもっと高待遇で働けるのに甘んじてしまっているケースも多いです。
下記では、そんなキャリアアップを目指す際の失敗ケースを解説していきます。
１ 何となく目先のスキルアップに手をつける
先述した通り、キャリアアップとスキルアップは別物です。キャリアアップの中に、スキルアップが含まれていると言ったほうが正しい言い方になります。
しかし、この2つを混同してしまう方は結構多いです。
たとえば、IT企業の営業職の方が、エンジニアの部署のスタッフと上手にコミュニケーションをするため、エンジニアリング・プログラミングの知識を学び始めるとします。
初心者向けの教材を学び始め、ある程度知識がついてくると「スキルアップした感覚」が出てきます。しかし、あなたは営業職からほかの職種にキャリアチェンジしようとは考えていません。
これは、果たしてキャリアアップに繋がるのでしょうか？
結論としてはどちらとも言えませんが、あなたが営業職として成果を出したいのであれば、プログラミング学習よりも先にやるべきことがあるはずです。
自分のなりたい目標から逆算して「今やるべきこと」を決めることが重要です。
２ 現状だけで何とか努力を継続しようとする
現状だけで何とか努力を続けようとしてしまうことも、キャリアアップを目指す人が陥りがちな罠です。
たとえば、今所属している業界が、今後10年間で大幅に変化することが分かっているとします。効率化と人工知能による代替が始まると、今のあなたの仕事はすでに10年後にはないかもしれません。
この場合、役職に就くために今の企業で努力しても、あまり良い待遇条件で残れない可能性もありますよね。
つまり、現状を変えなければ、キャリアアップの限界がすぐに来てしまう場合もあります。転職して業界を替えたり、今の段階で最大限自分のスキルを活かせる職場を見つけることが先決です。
自分のスキルを最大限活かせる企業へ転職するなら「3年経ってから」と言わず、今すぐ転職活動を始めるべきでしょう。
３ 人間関係の問題や職場環境の問題から目をそらす
人間関係の問題や、職場環境の問題は、働いている方であれば誰もが感じる問題ではないでしょうか？
ビジネスパーソンの悩みは、「仕事内容」「人間関係」「職場環境・待遇」の3つが主な悩みになりますが、その問題から目をそらし続けても、あなたの環境が変化することはありません。
キャリアアップを本気で目指したいなら、目指す目標と関係のない分野で悩み続けるのは時間のロスになります。
たとえば、営業職として業績を上げたいと考えているのに、ルート営業の特定のお得意先との接待に明け暮れては、あなたのキャリアは大幅に向上することはありえませんよね。
目標と関係のない行動を見つめ直すととともに、キャリアアップの一番の近道として転職を検討するべきでしょう。
ここまで、キャリアアップを目指す人が陥りがちなNG行動を3つの視点から解説してきました。
上昇志向が強く、努力家の方であればあるほど、上記のNG行動に簡単に陥ってしまう罠があります。しかし、注意していれば必ず避けることができます。
本気でキャリアアップを目指したいなら、まずは「転職活動を視野に入れる」ことを考えてみてください。
キャリアアップを目指すなら、転職相談を通してあなたの価値に見合った求人を紹介してくれる転職エージェントをおすすめします。
おすすめ記事：おすすめ転職エージェントランキング！選び方や注意点・活用法まとめ
まとめ｜キャリアアップの一番の方法は「転職」すること
今回は、キャリアアップの本来の意味や定義を解説しながら、本当のキャリアアップの方法を解説してきました。
キャリアアップのためには、結論として「転職活動」が一番有効です。今の自分が最大限活躍でき、最も良い待遇の求人を見つけることは、以前よりも簡単になってきています。
30代のうち、4人に1人が転職経験を持つ時代。
あなたもキャリアアップを目指して転職活動を初めてみるべきです。
下記記事では転職活動の全体の流れや不安なポイントをすべて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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